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アフガン・イラク・北朝鮮と日本

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ヘイト本「サヨク汚染ランキング」の発行に抗議する‏

2014年10月08日 22時06分41秒 | ヘイトもパワハラもない世の中を
この県がすごい! 47都道府県サヨク汚染ランキング (晋遊舎ムック)
クリエーター情報なし
晋遊舎


ヘイト本「サヨク汚染ランキング」の発行に抗議する‏

株式会社 晋遊舎(しんゆうしゃ) 御中

 初めまして。大阪の××××(注:私の本名)と申します。
 早速ですが、貴社から今年8月22日に発売されたムック本「この県がすごい!47都道府県サヨク汚染ランキング」の発行について抗議します。
 これは「どの記事のどの箇所が気に入らない」という事ではなく、当該雑誌の内容について全て、もっと言えば「当該雑誌の発行そのものが気に入らない」という事です。
 何故なら、このムック本のコンセプト自体が、「サヨク」の定義・範囲やその妥当性も明示しないまま、民主党も解放同盟も共産党も中核派も、およそ「ウヨク」的でない全ての団体・勢力・個人を全て十把(じゅっぱ)一絡(から)げに「サヨク」とレッテル張りし、「反日」「中国・韓国の手先」と攻撃するものだからです。
 この様なレッテル張りが何をもたらしたか。いみじくも言論・出版業界関係者なら、知らない筈はないでしょう。
 ナチスドイツのユダヤ人虐殺しかり。戦前日本の治安維持法による言論弾圧しかり。
 関東大震災の後に流された流言飛語によって、多くの朝鮮人や社会主義者が、「井戸に毒を投げ入れた外国のスパイ」との汚名を着せられ、暴徒になぶり殺されました。また、小林多喜二などの作家が、戦争反対や民主主義と言った、今では当たり前の言説を唱えただけで、「アカ」呼ばわりされ、特高警察の拷問で殺されました。今でも、元朝日新聞の記者と言うだけで、いくつかの大学関係者が職を追われようとしています。(注1)
 この様な「弾圧のお先棒」を担ぐような事が、どれだけ「言論の自由」を掘り崩し、最終的には貴社の活動基盤すら危うくする行為であるか。貴社も言論・出版業界の一員なら、今更説明するまでもないでしょう。
 相手を「サヨク」と十把一絡げにレッテル張りして「ゴミ」呼ばわりする以上は、貴社自身も、自民党や「在特会」等と十把一絡げに「ネトウヨ」「権力の犬」「御用メディア」とレッテル張りされ、相手から「ゴミ」呼ばわりされ暴力で言論を抑えつけられても、一切文句が言えなくなる訳ですから。
 貴社は出版物の中で中国も批判していますが、その中国政府による天安門事件や香港市民に対する弾圧と同じ様な事を、貴社自身も、この日本国内においてやっているではありませんか。
 こういう本ばかり出していると、最後には貴社自身にも、その結果がブーメランのように跳ね返って来ます。
 それでも、「たとえヘイトスピーチ(注2)でも差別扇動でも、自分たちの金儲けにさえなるなら、それで好し」と言うのであれば、それではもはや、公害垂れ流しの悪徳企業や、労働者を使い捨てするブラック企業とも何ら変わりません。もはや「守銭奴の所業」という他ないでしょう。
 当該ムック本が、必ずしもレッテル張りを意図したものではなく、個別の団体・個人による利権漁りや脱法行為を告発するつもりであった、と言うのであれば、こんな「サヨク」等と言う安易なレッテル張りで誤魔化すのではなく、個別の事案について、堂々と事実に基づいて告発すれば良いだけの話です。
 この様なヘイト本の発行には断固抗議します。
 以上、当該ムック本の管轄部署が分からなかったので、とりあえず貴社のホームページに記載された部門別メールアドレスのトップに表示されていたアドレスに本メールを送らせて貰いました。後は貴社の方で、該当する担当者・担当部局に転送していただければと思います。

(転載終了)

(注1)参考記事:
「言論テロ」に屈するな 北星学園大脅迫、山口教授らが市民団体(10/7日付 北海道新聞)
 札幌市厚別区の北星学園大に、元朝日新聞記者の非常勤講師を辞めさせなければ「爆弾を仕掛ける」などと脅迫する手紙が届いた問題で、6日、全国の著名人43人が呼び掛け人になり「負けるな北星!の会」が発足した。東京と札幌で開いた記者会見で「今起きている暴力に目をつぶることは、明日の暴力を認めることだ」とのアピールを発表し、大学への支援を求めた。
 東京・永田町の衆院第1議員会館で行った会見には、呼び掛け人7人が出席。小森陽一東大大学院教授は「今回の脅迫は明らかな人権侵害であり、言論テロだ。『赤狩り』が学問の場で行われてはいけない」と強調。山口二郎法政大教授は「学問、言論の自由を守るために、北星学園大を支援していく」と話した。
 http://www.hokkaido-np.co.jp/news/donai/567166.html

(注2)ヘイトスピーチ:「憎悪表現」「差別扇動」と訳される。人種・民族差別や障害者・同性愛者・ホームレスなど社会的弱者や少数者に対する差別・偏見を煽る言動を指す。

 先程、上記のメールを株式会社 晋遊舎に送りました。
 本来、「サヨク」であろうと「ウヨク」であろうと、個人の思想は自由であり、それを表明する「言論の自由」も誰にでも平等にあります。それを「汚染」という言葉で「ゴミ」扱いし、「サヨクなら弾圧されて当然」とする様な「他人の自由を踏みにじる『自由』」なぞ、一切認められない。こんな事、今更言うまでもない事ですが。
 この「晋遊舎」という出版社ですが、この「サヨク汚染ランキング」や「嫌韓流」漫画の様なヘイト本(ヘイトスピーチを煽る書物)を数多く出す一方で、韓国や台湾のアニメ・ゲーム本も平気で取り扱う様な、節操のない会社らしいです。
 そういう意味では、昔からの根っからの右翼系出版社とは違い、俗受けのする物はとりあえず何でも取り扱う、その中で今は安倍政権誕生などで復古的な世論が強まっているので、ネトウヨ(ネット右翼)に受ける様な物を多く出す事で金儲けしよう、というのが、この会社の経営方針でしょう。
 そんな会社相手に、マジで怒るのもどうかと思いましたが、でも、こんなトンデモ本でも放っておくと、それをマジで受け取る輩がどんどん増えて来て、やがて前述の新聞記事で取り上げられた「言論テロ」によって、「言論の自由」そのものが失われてしまいます。
 むしろ、こんなトンデモ本であるからこそ、根っ子のうちに摘み取っておかなくてはならないと思い直して、先方に抗議メールを先程送らせてもらいました。

 以下、抗議先の晋遊舎に関する情報を、当該企業のホームページから抜粋しておきます。

●法人名:株式会社晋遊舎
●住所:東京都千代田区神田神保町1-12
●創業:平成7年9月28日
●資本金:1,000万円
●会社役員:代表取締役会長 武田 義輝、代表取締役社長 西尾 崇彦 (以下略)
●事業内容: 
 雑誌、書籍、パソコンソフトの企画、開発、制作、出版、販売および著作権、商標権、意匠権の管理業務、広告代理業務、コンピュータを使用した情報提供サービス業務
●主要月刊誌:Windows100%、iP!、Mr.PC、MONOQLO、家電批評、LDK、黄金のGT、クロスワード フレンズ
●社員数:65名
コメント (8)
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