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我が社も電通とさほど変わらない

2016年11月02日 00時34分43秒 | 職場人権レポートVol.3

 久々に職場ネタをアップします。

 私の勤務先は某スーパーの物流センターです。そこで業務請負企業の契約社員として働いています。白菜、大根や葉物、葱などのカット野菜が入ったプラスチックのケースを、店舗別に仕分けしていく作業を主に担当しています。朝7時から夕方16時まで、週5日フルタイムの契約で働いています。但し、最近は作業量が増えて朝6時半から業務を開始しないと間に合いません。終業も16時では終わらず毎日17時まで残業しています。いつも早朝4時ごろに起床して始発電車で出勤し、帰宅は19時過ぎ。翌日の仕事の事を考えると、遅くとも夜22時には就寝しなければなりません。なので、最近はブログ更新もままなりません。

 私たちが仕分けしているカット野菜は、作業場横に併設されているプロセスセンターで加工しています。その加工の工程ですが、以前は前日に作り置きしていたのを、今は当日朝から加工するようになりました。より新鮮な野菜を消費者に供給する為に、スーパーの方針でそうなったのですが、そのおかげで、午前中の作業が9時以降の後半の時間帯に集中するようになってしまいました。朝、出勤しても商品はまだ全然出来上がっていません。しかし、準備作業など仕事は他にも一杯あるので、最初はそちらの仕事をこなしながら、9時ごろからプロセスセンターから搬入される野菜の店舗別仕分けに移っていきます。後はもう12時ぐらいまで、前方の荷受け場からは外部業者の納品した野菜が、後ろからもプロセスセンターで加工された野菜が、次々に搬入されてきます。どちらも仕分けしなければならない商品です。それで、現場はもうてんてこ舞になります。前と後ろの両方から商品が入って来るので、私たちは、まるで商品にサンドイッチされるような形で作業させられる事になります。

 そんな中で、先日次のような事がありました。

 午前中は契約社員2名だけで仕分けを行っています。以前ブログで取り上げたベトナム人留学生のバイトは、午後にならなければ出勤して来ません。その日も、私ともう一人の契約社員が、お昼の配送便の出発時間に間に合うように、必死になってカット野菜のケースを店舗別に仕分けしていました。時間は既に午前11時半を回っていました。昼の出発時間までもう40分ぐらいしかありません。前の荷受け場には最終納品のカット葱が仕分け待ちの状態で置かれています。他方で、後ろのプロセスセンターでは、まだ加工の終わっていない商品が残っています。その状態の中で、社員のノブ太(仮称)が私たちに何と言ったか。「プロセスセンターの加工が遅くなるのが分かっているなら、なぜカット葱の仕分けにかからないのか?」と、偉そうに言ってきたのです。

 冗談じゃありません。私たちは何も、手持ち無沙汰にボウッと突っ立っていた訳ではありません。プロセスセンターから搬入されて来る加工品の仕分けに忙殺されて、カット葱の仕分けにまで手が回らないだけです。ノブ太に一々そんな事言われなくても、プロセスセンターの商品が片付き次第、カット葱の仕分けに取り掛かります。以前は、プロセスセンターの加工は前日に行っていて、私たちは翌日それを仕分ける形だったので、11時半にはカット葱の仕分けも余裕で終わっていました。それが今はもう当日加工する形に変わった為に、仕分け業務も後半にずれ込むようになってしまったのです。もう忙しくて言い返すどころではなかったので、ノブ太の言う事なぞ無視してそのまま仕分けし続けましたが、私の腹は収まりません。もう一人の契約社員も、「一体何て事を言うのか!」と、腹に据えかねた様子でした。

 その午前中の作業もようやく終わり、昼の配送便の出発時間にもギリギリ間に合いました。そして、昼休みを終えた私が、再び作業場に戻って午後からの作業に取り掛かっていると、ノブ太が午前中の件で私の所に言い訳に来ました。ノブ太いわく、「午前中の発言は、何も私たちがダラダラ仕事をしているという意味で言ったのでは無い。カット葱は仕分け後に検品もしなければならないので、プロセスセンターの加工品よりも優先で仕分けして欲しい、という意味で、配送出発時間も迫っていたので、ついついキツイ口調で言ってしまったのです。それで気分を害してしまったのなら申し訳ない」という事でした。

 このカット葱については、仕分けした後に検品もしなければなりません。A店に2ケース、B店に3ケース…という感じで、個数表に記載された注文数通りに仕分けされているかどうか、チェックしなければならないのです。このカット葱の業者については、以前からの取り決めで検品作業も行う事になっているのです。その検品をせずに、後になってから店の方から「商品が届いていない」という事にでもなったら、大変な事になってしまいます。まず、お客様やお店に迷惑をかけてしまう事になります。それだけでなく、「もう、そんないい加減な業務請負会社にはスーパーの物流センター業務を任す事は出来ない」という事になり、最悪、仕事を失う事にもなりかねません。ノブ太はそれを心配したのでしょう。

 でも、おかしいと思いません?

 本来なら、検品する、しないに関わらず、どんな商品も仕分け間違いなぞしてはいけないとの違いますか?プロセスセンターの加工品については、種類や量も多いし、同じ構内で加工していて欠品にもすぐに対応できるから、検品は省略してラベルチェックだけで良い事になっているのです。しかし、そんな事は、あくまでもスーパーと納品業者との内部の問題であって、店に商品を買いに来るお客にとっては、どうでも良い事です。プロセスセンターで加工したカット大根を買いに店に来るお客さんも、納品業者がスーパーに納めたカット葱を買いに店に来る客さんも、どちらもお客には変わりありません。それを平等に扱わずに、差別的な取り扱いをして果たして良いのでしょうか?まず、それが第一の疑問です。

 しかも、検品は荷受け時にも検品担当が既に行っているのです。業者が荷受け場に商品を降ろしたら、検品担当が入荷総数と各店ごとの数量を伝票や個数表で照合します。カット葱、総数100ケース、そのうちでA店が2ケース、B店が3ケース…という具合に。そうして納品数に間違いがなければ、検品担当が納品伝票にサインし、受領書を業者に渡します。これを前検品、略して前検(まえけん)と言います。それに対して、仕分け後に作業者が検品するのが後検品、略して後検(あとけん)。なぜ、同じ事を二回も繰り返すのかと言うと、入荷時点での検品(前検)では合っていても、仕分けミスしたら何もならないので、仕分け後にも後検をやる事で、完璧を期しているのだそうです。でも、私に言わせると、ケースにも送り先の店名ラベルが貼られているので、それを出荷する時にきちんとチェックすれば、いちいち同じ事をわざわざ二度も繰り返す必要はありません。積み間違い、仕分け間違いが減らないのは、出荷時のチェックをおろそかにしているからです。その根本原因を放置して、なぜ、そんな余分な仕事ばかり増やすのか?ミスした時の言い訳に、「我が社は二度も検品している」と言いたい為に、こんなアリバイ工作みたいな事をしているのか?そんな会社や社員の保身の為に、なぜ我々バイトばかりシンドイ目をさせられなければならないのか?それが第二の疑問。

 また、プロセスセンターの加工のやり方が、以前の前日加工から今の当日加工に変わったのは、より新鮮な野菜を売り場に供給する為ですが、いくらそんな事をしても、仕分け間違いや積み間違い、先入れ先出しミスで、先に加工した野菜を積み残したり、後で加工した野菜を先に店に届けてしまったら、何の意味もありません。新人バイトをろくに教育もせずに現場に放り出したり、言葉もろくに喋れない外国人バイトを頭数だけ揃えれば良いと言わんばかりに現場に突っ込むから、そんな事になるのです。それで問題が起こったら全部個人のせいにして。当日加工方式に変更するなら、それに携わる従業員(プロセスセンターや我が社の社員・パート・アルバイト)の出勤時間を早めたり、納品業者の入荷時間を前倒しにする等、それに見合った体制にしなければならないのに、なぜ、その労を避け、横着かまして見てくればかり取り繕うとするのか?それが第三の疑問。

 天下の大企業・電通で、また過労死事件が発覚しましたね(参考記事)。高橋まつりさんという若い女性新人社員が、連日深夜3時や4時まで働かされ、土日も休みなしで働かされ、上司や先輩社員からいびられ、異常で違法な長時間労働を放置したまま「目を充血させたまま会議に出るな」と嫌味を言われ、セックスの見返りまで求められたり、本来なら新入社員として会社から暖かく迎え入れられるべき職場の宴会ですら幹事役を押し付けられたりして、まるで慰安婦や性奴隷扱いされた挙句に、昨年12月に自殺に追い込まれました。電通では1991年にも男性社員が過労死しています。その他にも、類似の事件が何件かあったようです。そんなブラック企業に、政府は「時短に取り組む子育て支援企業」のお墨付きまで与えていました。しかし、これは果たして電通だけの問題でしょうか?我が社の体質も、根本原因には手を付けずに「その労を避け、横着かまして見てくればかり取り繕う」としているという意味では、電通とさほど変わらないのではないでしょうか?

高橋まつりさんの残したSNSの書き込みより

・休日出勤えらいなぁとか思って出社したけど、うちの部に限っては6割出社してた。そりゃ過労で死にもするわ(10月12日)
・誰もが朝の4時退勤とか徹夜とかしてる中で新入社員が眠いとか疲れたとか言えない雰囲気(10月15日)
・やっぱり何日も寝られないくらいの労働量はおかしすぎる(10月27日)
・部長「君の残業時間の20時間は会社にとって無駄」(中略)「今の業務量で辛いのはキャパがなさすぎる」(10月31日)
 ※ちなみに、彼女の実際の残業時間は労基署が労災認定した分だけでも月100時間以上にもなります。たった20時間そこらではありません。
・いくら年功序列だ、役職についてるんだって言ってもさ、常識を外れたこと言ったらだめだよね(11月3日)
・土日も出勤しなければならないことがまた決定し、本気で死んでしまいたい(11月5日)
・1日20時間とか会社にいるともはや何のために生きてるのか分からなくなって笑けてくるな(12月18日)

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