実家を飛び出してから早や5ヶ月近くになります。現在、新今宮周辺の民泊ホテルに月極め賃貸契約で住んでいますが、室内にDK設備が無いので、食事は全て外食と社員食堂に頼っています。外食で普通に飲食店で食事をすると最低でも1食700円はします。スーパーやコンビニで売っている弁当に切り替えても、ペットボトルのお茶等を買えば、外食するのとそんなに変わらない値段になります。しかし、室内にDKがないので自炊もままなりません。水道は各階にあるので、炊飯器さえ買えばご飯だけなら自炊も可能ですが、おかずも自炊で作らなければ大した節約にはなりません。しかし、毎日おかずもスーパーの惣菜には一切頼らず自炊だけでまかなうのは、正直言ってシンドイです。
それでもまだ朝食は、安い電気ケトルを買ってコーヒーやお茶を室内で飲めるようになった事で、パンもスーパーやコンビニで購入可能となり、外食依存から一歩足を洗う事が出来る様になりました。金額的には大した節約にはなりませんが、出かける前に部屋で食事を済ませられるようになった事で、精神的に大分楽になりました。雨の日の休日なぞ、わざわざ外に食べに出かけなくても、室内でゆっくり朝食を食べられるようになりましたから。
昼食は、出勤日は社内食堂、休日は朝食と同様にパンとコーヒーで済まします。以前より外食の回数は減りましたが、それでもたまには気分転換を兼ねて外食する事もあります。昼休みも、今までは自販機で食後のコーヒーを飲んでいましたが、今後は少しでも野菜不足を解消すべく、冬でも野菜ジュースを飲むようにしています。
問題は夕食です。今まで通り外食に頼っていたのでは、食費がかかって仕方ありません。そこで、以前なら見向きもしなかった、あいりん地区内のホカ弁屋「まんぷく」を利用する事にしました。「まんぷく」グループは地区内に11もの店舗を有しています。その大半はテイクアウト専門の弁当屋ですが、中にはイートインコーナーのカウンターを備えた食堂形式の店もあります。「まんぷく」の弁当については、以前も一度メニューのコピーをいただいた事があったのですが、そこには実物の写真が載っていなかったので、今までどうしても買う気になれませんでした。
ところが、たまたま通りがかった食堂形式の店で、陳列ケースの中にある弁当がおいしそうだったので、値段を聞くと何とたった300円!オプションにのりたま振りかけ20円と味噌汁100円を付けても、まだ420円です。食べたら美味しくボリュームもあったので、それからは「まんぷく」弁当を毎日利用するようになりました。
300円の弁当は「まんぷく」でも最低価格の弁当です。その他の焼き肉弁当や唐揚げ弁当などは400円ぐらいします。幕の内に至っては500円、物によってはもっと高い弁当もあります。300円弁当は、その中で、唐揚げや卵焼き、コロッケ、焼き魚などの出来合いの惣菜が、トレーに詰め合わせされたものです。トレーにぬくぬくのご飯さえ入れて貰えれば、他の弁当とは違って待たずに買えたので、私は結構重宝していました。むしろ、和風惣菜中心の幕の内弁当よりも300円弁当の方が、おかずのバラエティに富んでいて得した気分になれました。
店内には、他にも単品のご飯・おかずやカップ麺も、1個100円から200円の価格で売っています。今日の休みに昼頃立ち寄ったら、3個ぐらいのパンがビニール袋に詰められて、1個200円ぐらいで売られていました。
ダブルワークに行っていた時なぞは、昼の仕事が終わって夜の仕事に行く途中で、「まんぷく」弁当買う為だけに、わざわざ自分の住んでいるホテルに立ち寄っていました。但し、部屋に立ち寄って、電気ケトルでお茶や味噌汁をゆっくり沸かしている暇なぞ無かったので、ホテル1階フロント横の談話室を借りて、そこで大急ぎで300円弁当を口の中にかき込んでいました。ところが、刺青したオッサンが談話室のソファーに寝転がってスマホをいじくっていたのに遭遇してからは、余り談話室は使わないようになりました。今はダブルワークを辞めたので、ホテルに帰って来てから部屋でゆっくり弁当を食べるようになりました。これで月に2万円は節約できます。
「西成 まんぷく」でネット検索かけたら一杯ヒットしました。下記はその中の一部です。その大半は、あいりん地区のドヤ(木賃宿)やそれをバックパッカー向けにリニューアルした民泊ホテル(私が今住んでいる様な所)での生活記録が中心ですが、その中にも必ず「まんぷく」の弁当が出て来ます。今や「食べログ」にも「まんぷく」の弁当が紹介されるようになりました。
・ここまで紹介するのは僕ぐらいですかね^^♪ 西成 まんぷく本店(やまでらのぶらりグルメ&ぶらり日記)
・危険と言われる西成区のあいりん地区で激安弁当を路上に座って食べてみた(まいどニュース)
・西成探検その2.まんぷくでシャケ定食 (kimcafeのB級グルメ旅)
・あいりんの弁当屋 NO1は、まんぷく(大阪 西成区のあいりん地区へ 移住計画)
・【シリーズ西成の歩き方】 part.3 『 じゃりん子チエ な西成グルメ!オイシイヨ 』 (馬兄弟の!馬日記!!)
・まんぷくで偉そういう奴(西成物語)
あいりん地区と言えば、スラム街というイメージがありますが、今はもう決してその様な事はありません。外国人のバックパッカーだけでなく、日本人の旅行者や住民の方もごく普通に、この街を歩いています。もちろん野宿者の方もおられますが、こちらから無断で写真撮影したり等、マナーに反する事をしない限り、相手の方から絡んで来たりなぞしません。また、あいりん地区内には、決して「まんぷく」のような安い店ばかりが立ち並んでいる訳でもありません。近くの新世界にしても、明治時代の博覧会開催を機に開発された地域で、むしろ文明開化を象徴する土地柄でした。当時から続く老舗も、数は少なくなりこそすれ、いまだに健在です。ただ、地域内の萩之茶屋商店街にも、中国人経営のスナックが一杯進出してきたりして、雰囲気は大分変ってしまいましたが。