アフガン・イラク・北朝鮮と日本

黙って野垂れ死ぬな やられたらやり返せ 万国のプレカリアート団結せよ!

当ブログへようこそ

 アフガン・イラク戦争も金正日もNO!!搾取・抑圧のない世界を目指して、万国のプレカリアート団結せよ!

 これが、当ブログの主張です。
 詳しくは→こちらを参照の事。
 「プレカリアート」という言葉の意味は→こちらを参照。
 コメント・TB(トラックバック)については→こちらを参照。
 読んだ記事の中で気に入ったものがあれば→こちらをクリック。

低賃金の背景分析

2018年08月15日 07時51分54秒 | 職場人権レポートVol.3

知人と給与の話をしてしていて、今の私の給与では余りにも低過ぎるという事で、同業他社の給与を調べていたら…何と私の会社が同じ仕事を時給1,500円で求人募集していたのを偶然見つけた!(上記表のナンバー10)

ベテランの私でも時給920円しかもらっていないのに、何故ズブの素人の求人が時給1,500円なのか?

但し、時給1,500円と言っても1日5時間(16~21時)、週4日勤務の短時間雇用なので、社会保険加入も交通費支給も休憩も無しだが。それでも同じ仕事で、相手はド素人の新人なのに、何故相手の時給の方が500円以上も高いのか?
そこまでしなければ誰も応募して来ないから、見かけの高時給で釣ろうとしているのだろうが、そもそも、そんな「誰も応募して来ない」様な会社にしたのは一体誰なのか?今までの事もあるので、今度の契約更改面談では、会社の怠慢を徹底的に追及するつもりだ。

確かに時給1,500円の高時給は「オトリ」に過ぎない。月収ベースでは低時給でもフルタイムの今の方がはるかにマシだ。
下手にこの問題ばかり面談で取り上げて「なら、あなたも時給1,500円×1日5時間×月18日(週4日相当)=月収13万5千円で、社会保険も交通費も休憩も無しの雇用契約に変えましょうか?」となっては薮蛇なので、この話題は面談でサラッと触れるだけにする。

ただ、それでも「今まで安い時給で頑張って来たバイトの気持ちも考えろ」位は言うつもりだ。そりゃあ、そうだろう。「新人が時給1,500円ももらっているのに、その新人に仕事を教えなければならないベテランの俺たちが何故、時給900円台そこらしかもらえないのか?」という気持ちに普通なるだろう。実際、その話をしたバイトの同僚も皆んな怒っていた。

以前は他の会社も同じ様な時給だったので余り目立たなかったが、他社が次々に賃金引き上げる中で、何故我々の時給だけが依然として最低賃金並みの低賃金なのか?そこを面談で徹底追及する。私は下記の3つが低賃金の原因だと思う。

①無駄が多い。惣菜・農産PC部門の二重検品がその良い例だ。入荷時に総数検品(若しくは前検品)さえしておけば、後検品なんか要らないはずだ。最後に全ケース誤積みチェックして出荷するのだから。後検品を廃止すれば、それに伴う個数表出力や事務パートの配置も不要となり、その時間や人材を他のもっと有効な事に回せる。何故それをしないのか?

②従業員教育の遅れ。ミスを連発するバイトをいつまでも放置しているから、何度も検品しなければならないのだ。何故ミスを連発するか?計算が出来ないからだ。自分の頭で考える事が出来ず、仕事の段取りも立てられないからだ。

③会社の怠慢。物流センターの在庫管理業務に従事させながら、何故計算も出来ないバイトに検品なんかさせているのか?「頭数さえ揃えれば良い」と会社が思っているからだ。「下手に目端の利く奴を入れて社内に労働組合なんか作られる位なら、まだバカでも何でも言う事聞く奴隷みたいな奴の方が使い勝手が良い」位にしか考えていないからだ。

第3項の「会社の怠慢」について、もう少し補足する。

同じ無知でも、「高等数学が出来ない」のと「計算が出来ない」のでは、意味合いが全く異なる。別に微分積分や三角関数が分からなくても業務に支障はないが、計算が出来ないと作業の段取りも立てられない。「この仕事量なら何人でやれば何時間で終わる」「今日はスーパーで何割引だから何円お得」という計算が出来ない訳だから。実際にも業務に支障をきたしている。

以前にもこんな事があった。もうだいぶ以前の、別の現場での話だ。トマトを75ケース荷受けしていた。伝票には75ケースと書いてあるが、現物のトマトは3ケース1くくりで、ひもでくくってあった。だから25くくり荷受けすれば良いだけなのに、そいつは75÷3=25の計算が出来ないものだから、いつまでたっても作業が終わらないし、数も数えられなかった。「計算が出来ない」と、こういう事が日常茶飯事となる。

普通の会社なら絶対にそんな状態のまま放置しない。計算ぐらい出来るようにしようと必死になるし、そもそも、そんな人なぞ最初から採用しない。だけど、うちは頭数を揃えるのが優先なので、そんな人でも一桁の数しか扱わない(計算不要)検品業務に投入する。それで、取り敢えず、その日の業務だけを終わらそうとするのだ。「助け合い」と言えば聞こえが良いが、実際は「飼い殺し」にしているだけだ。

緊急の場合なら、それでも良いだろう。しかし、毎日そんな「その場しのぎ」みたいな事ばかりやっていたのでは、改善も進歩も有り得ない。いつまで経っても全体の仕事が楽にならないし、働きやすい職場にはならない。

うちの会社は港湾荷役業者から始まった。港湾荷役なんてガテン系日雇い業務の典型だ。荷主には頭が上がらず、「取り敢えず、その日の荷をさばけばそれで良し」の世界でずっと来たのだろう。「日雇い派遣」や「原発ジプシー」などと同じ社風だ。だから万事が「どんぶり勘定」で「受け身の発想」しか出来ないのだ。「無駄な仕事」「仕事の為の仕事」だらけで、人も育たないのだ。社畜・奴隷根性の社員ばかりになってしまったのだ。そうとでも考えなければ説明が付かない。

うちの会社も、今でこそ、ようやく業務改善に取り組む様になったが、以前はそんな事すらタブーだった。「うちではトヨタのQC(業務改善)サークルみたいな事はやらない。下手に改善要望を業務発注元に出して、業務委託契約を解除されては堪らないから」と、何と総務部長がユニオン(個人加盟の労働組合)の団体交渉の席で、私に言い放った事もあったのだ。もう、ここまで来たら完全にモノ扱いだ。(勿論、QCサークル活動をサービス残業で行なっている天下の大企業トヨタも問題大有りだが、ここではその是非は問わない)

その結果、どんな事が今、現場で起こっているか?

社員が外国人バイトの教育をなおざりにし、何人かの「ベテラン」外国人バイトに現場を任せっ切りにしているので、「ベテラン」が好き勝手に振る舞うようになってしまった。
しかし、「ベテラン」と言っても単に「目立ちたがり」「ええカッコしい」の「ベテランもどき」ばかりなので、一向にミスも減らないし士気も上がらない。
他方で、古くからいるバイトも、「何で、こんな日本語もまともにしゃべれない外国人に偉そうに言われなければならないのか?」と、もうバカらしくて、まともに仕事する気が失せてしまった。そんな状態になりつつある。

その結果、我々がいつまで経っても低賃金から脱却出来ないのだ。それに対する会社の責任について、どう考えているのか?その点を今度の契約更改面談で徹底的に追及するつもりだ。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする