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サイン事件の顛末~外国人労働者の野放図な受け入れに反対する

2018年10月16日 08時53分21秒 | 職場人権レポートVol.3

 

ベトナム人バイト教育専任スタッフに就任した私は、ベトナム人バイトに作業マニュアルをきちんと守らせる事から始めた。例えば、マニュアルでは、カット野菜を積んだ台車を出荷する時は、積み間違いがないかチェックして、点検者のサインを最上段のラベル余白に記入する事になっている。そして、バーコードラベルも剥がれ落ちないように、ケースの中央部にしっかり貼る事になっている。しかし、今はもう誰もサインせず、バーコードラベルも適当に貼っていたので、積み間違いやラベル落下による読み取りデータ棄損が日常的に起こっていた。そこで、それが守られていない分の台車について、私がバイトに全てやり直しをさせたのだ。そうしたら、バイトは誰がサインしたか分からないような意味不明な記号や絵文字でサインし始めた。

これではサインの意味がない。しかも、ベトナム人にはよく似た名前のバイトも多い。そこで、誰のサインか分かるように、印鑑登録みたいにサインを個人別に登録しようという事になった。それで登録作業を進めたら、今度はそこにも絵文字やニコちゃんマークでサインする者が現れる始末。それで「遊び半分で仕事してもらったら困る」とツイッターに書き込んだ所、「おにぎり」という奴から次のような返事が返って来た。

そこで、個人の実名入りサイン写真付きでツイッターに書き込んだのは確かに少し行き過ぎだったので、写真については一旦削除した上で、ツイート(ツイッターの書き込み)本文のみ再投稿し、以下の反論を「おにぎり」に返してやった。

上記が再投稿したツイート本文、以下が「おにぎり」に対する反論だ。

 

私は何も個人的なうっぷん晴らしの為だけにツイッターに投稿しているのではない。昨今、介護や配送などの現場で外国人労働者がどんどん増え、日本人労働者との間でトラブルも増加している。しかし、その実態を、外国人労働者受け入れ賛成派も反対派も、どれだけ分かっているのか?分かった上で議論しているのか?ずっと疑問に思っていたので、一石を投じる意味で、敢えて写真付きの投稿を行ったのだ。

政府や財界は、人手不足の穴埋めとして、外国人労働者をどんどん日本に引き入れようとしている。人手不足の原因となっている低賃金や長時間労働、重労働には目をつむりながら。それに対して、右翼やネオナチは、「日本が外国に乗っ取られる」という危機意識だけで、「外国人を日本から叩き出せ!」と叫ぶ。今まで散々、労働組合や左翼を「企業破壊者」「反日」呼ばわりしてきたくせに、その過去には口を拭いながら。現場の事を何も知らず、頭でっかちで議論しているという意味では、私からすれば「政府・財界」も「右翼・ネオナチ」も五十歩百歩なのだ。

私は何も、右翼のように「外国人を日本から叩き出せ!」と言っている訳ではない。「人手不足に対応する為に、外国人労働者を受け入れるなら、その前に教育体制を整備したり、 人手不足の真の原因である低賃金や劣悪な労働条件を改善するのが先だろう」と言っているに過ぎない。

ところが実際は、外国人労働者の受け入れについての説明もなく、ある日から突然、いきなり言葉も通じない外国人がどんどん職場に入ってくるようになった。にも拘わらず、社員は、それまでの日本人の新人バイトと同じように、バイト教育を既存のバイトに丸投げするだけだった。これではトラブルが起こらない方が不思議である。現にうちの職場も、今までなら考えられないような事故やミスが連発するようになってしまった。そして、ゴミは散らかし放題、仕事はやりっ放し、飲みかけのペットボトルも現場に散乱。幾ら勤務シフトを組んでも、外国人同士で勝手に休みを入れ替えて、当日ふたを開けたら無断欠勤のオンパレードと、もう散々な状態になってしまった。

それに業を煮やした私は、自分の担当業務について、外国人にも分かるように、簡単な言葉で解説したマニュアルを作り、作業場に掲示するようにした。漢字には全てルビを付けて、説明用の写真も付けて。本来なら、マニュアル作成なんて社員がすべき事なのだが、誰も何もやらないので、私が自分で作って現場に張り出したのだ。それが意外と好評を呼び、今では会社もようやく、このマニュアルを基にベトナム語のマニュアル作成を進めるようになった。そして、この10月からは、バイトの私がベトナム人教育専任スタッフに抜擢される事になった。

2017年に、茨城県の建設現場で、中国人技能実習生の柳さんが日本人作業員に大やけどを負わせられる事件があった。同僚を「バカ」呼ばわりされたのに怒った日本人作業員が、怒って柳さんにガソリンを浴びせライターで火をつけたのだ。その日本人作業員は、普段も柳さんだけ呼び捨てにしていたそうだ。よほど二人の間に何かあったのだろう。幸い、柳さんは一命を取り留めたが、今も補償問題を巡って裁判が続いている。勿論、一番悪いのは放火に及んだ日本人作業員だ。しかし、その日本人作業員だけを責めて済む問題なのか?本当に悪いのは、何の受け入れ態勢も整備せずに、安くこき使えるからという理由だけで、安易に外国人を受け入れてきた当の建設業者や、それを後押ししてきた政府・財界ではないのか?

柳さんは今も大やけどの後遺症に苦しめられている。本来なら殺人未遂で起訴されるべき事件なのに、「ガソリンを浴びせライターに火を付けたのは事実だが、着火はしていない」との日本人作業員の言い分により、「誰も着火の瞬間を見ていない」という事で、たった30万円の罰金で済む執行猶予付きの暴行罪判決と400万円余の示談金支払いで済ませられてしまっている。技術移転、経済援助という美名の下で、実際は3K労働の穴埋めとして体よく利用されている外国人技能実習生制度を何としても守りたい企業サイドが、従業員に言い含めて口裏合わせをしたとしか思えない事件だ。(参考記事:元外国人実習生が火だるまに...異常な事件の中で起きた、さらに「あり得ない」事態(HUFFPOST NEWS)

今のままでは、このような事件があちこちで頻発する事になるだろう。それに対する警鐘として、先のツイートをつぶやいたのだ。職場の写真を添付したのも、現場の実態を広く世間に知ってもらいたいからだ。決して私怨晴らしや冗談半分で投稿したのではない。それに対して、「おにぎり」は、ベトナム人教育係としての苦労や現場の実態も知らないくせに、私をネオナチと同じようにみなして、一方的に難癖付けて遁走していったのだ。

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