前回記事に付けた下記のセルフ・コメント投稿を記事に格上げしました。コメント投稿の方もそのまま残しておきます。但し、記事への格上げの際に、説明追記や画像添付、時制修正(例:当日→×日)等の編集を施しました。↓
釜ヶ崎越冬ライブ翌日(1月3日)午後から急に左足の痺れが酷くなり、びっこを引かなければ歩けない状態になってしまった。そこで3日は会社を早退し、翌4日に休みを取って病院に行って来た。すると左足親指の軟骨がすり減っている事が分かった。老化現象による症状なので、もう湿布で対応するしかないそうだ。(左上がその時のレントゲン写真。〇印の軟骨がすり減り、×印に痺れを発症)
その日は痺れの原因も分からず、薬局で買った冷湿布も全然効かず途方に暮れていた。ところが入浴した途端に症状は快方に向かい、今はもう普段通り歩けるようになった。今まで漠然と「急性の痛みや痺れには冷湿布」と思い込んでいたが、こんな場合は寧ろ身体を温め血の巡りを良くしなければならないと実感。
そして、正月なので救急病院に電話しても専門医不在で対応できないと言われた。幸い薬局は開いていたので湿布だけは購入出来た。もし薬局も休みの元旦だったらどうなっていたか?健康保険の有難さが身に染みて分かったと同時に、保険にも入れない野宿者と同列に比較する短絡思考にも改めて気付かされた。
しかし医療においても、非正規労働者と野宿者の間には一定の類似性があるのではないか?例えば、休日に救急病院に電話しても内科以外は専門医不在で、休日診療所→府の救急医療センター→2箇所の救急指定病院と、たらい回しにされた挙句、そこでも「正月明けの4日にならないと診察出来ない」と言われた。
実際、私が実家を飛び出し釜ヶ崎に住み始めてからも、病院探しには苦労した。ホテルの目の前にあるあいりんセンターの病院は、行き倒れ患者専門で評判もイマイチ。逆に近くの市大付属病院は、紹介状持参の金持ちしか相手せず。他の病院も、午前中のみ診察だったり、診療科目が少なかったり。
私が4日に休みを取って行った山本第三病院も、南津守という、最寄駅の地下鉄四つ橋線北加賀屋から15分も歩かなければならない不便な所にあり、天下茶屋・岸里駅方面への15分ヘッドの送迎バスでそれをカバーしていた。では、バスが運休する休日に病気になってしまったら一体どうすれば良いのか?(右上写真がその送迎バス時刻表)
市外から転入して来て近所付き合いもない。職場のバイトもそんな奴ばかりの中では地域医療の情報共有もままならず。釜ヶ崎の労働者は情に厚いと言うが、仲良くなっても所詮は競馬仲間。職場の愚痴で盛り上がる事はあっても医療事情には疎い。そう考えると、ブログ記事の指摘も当たらずとも遠からずでは。
勿論、それだけで「医療に恵まれない点でも野宿者と非正規労働者は同じだ」と言う気はない。両者の間には厳然たる格差がある。天王寺のビル群と釜ヶ崎を分かつ崖の様に。しかし、その天王寺の市大付属病院から治療を忌避されている点では同じだ。だったら互いに反目するのではなく連帯すべきではないか。
市大付属病院前の坂からあべのハルカス方向(左)と釜ヶ崎方向(右)を写す。この付近一帯が阿倍野区と西成区の境界で、上町台地の断層崖が道路を横切っている。崖上の天王寺・阿倍野のビル群や文教地区と、崖下の釜ヶ崎・飛田のスラム街の景観の違いが一目で分かる。(2017年9月撮影)