この間、統一教会絡みの集会参加で忙しかったので、先日の公休日に、息抜きに一人でハイキングに出かけました。行ったのは先週水曜日の9月14日。行先は大阪府交野市の源氏の滝と交野山です。どちらもJR学研都市線の沿線にあります。生駒山地の北の麓で、天の川伝説や天岩戸伝説のある所です。大阪府南部の高石に住んでいた頃は、この辺にはほとんど来た事がありませんでした。しかし、住之江区で一人暮らしをするようになり、地下鉄とJRを乗り継げば割とすぐに行ける事が分かりました。そこで一度気晴らしにハイキングに出かける事にしました。
学研都市線の津田駅で降り、改札でハイキングコースの地図をもらいました。ところが、この地図が曲者でした。まず古い地図で、第二京阪道路の高架が記載されていませんでした。この高架がなければ位置関係が全く掴めません。しかも、集落内の地道が散策コースに指定されており、地理勘のない外部の観光客にとっては、逆に余計に迷子になるような代物でした。第二京阪道路の高架を青色のマーカーで記入し、実際にたどった足跡をピンクのマーカーでなぞると次のようになります。
(A)で墓地に迷い込み、ようやく案内図のルートに復帰→(B)で看板の矢印は左を差していたが、それは交野カントリークラブ(ゴルフ場)への道である事に気付き、右折して川沿いに神社の横をかすめて、どうにか源氏の滝にたどり着く→そこから駅でもらった地図には載っていない近道の登山道(C)を上り、白旗池に出て、交野ふれあいセンターのベンチで昼食→そこから交野山に登り眺望を楽しんだ後、環状自然歩道を進んだら、危うく「くろんどの森」の方(D)に迷い込む所だった→途中で気が付き引き返し、石仏の道を下って源氏の滝の隣の谷に降りる事が出来た→後は案内図の地道ではなく(E)機物(はたもの)神社前の幹線道路を進み、府道に出て、ようやく無事に津田駅に戻って来る事が出来ました。
(B)枚方変電所の横をかすめ、交野カントリークラブの方向とは反対に右折、神社の横をかすめ川沿いに行くと、夜泣き石と源氏の滝に到達します。昔ここには源氏姫という少女が妹と住んでいました。ある日、源氏姫たちは女盗賊に拉致されます。妹は拉致されたショックで死んでしまいます。怒った源氏姫はすきを見て女盗賊を刺し殺します。女盗賊は死ぬ間際に、自分が源氏姫たちの実の母親である事を告げます。源氏姫は嘆き悲しんで近くの源氏の滝に身投げしてしまいます。夜泣き石も源氏姫の霊が乗り移って夜な夜な泣き声を上げるのだと言われています。
左上:夜泣き石の説明板。右上:夜泣き石(左の2つの石)。左下:落差18メートルの源氏の滝。右下:滝のたもとの岩の上にまつられている不動明王の小さな石像。ここは心霊スポットとしても有名な場所です。でも、私が訪ねた時は、大変涼しく気持ちが良かったです。滝は「交野八景」「大阪みどりの百選」にも指定されている景勝地です。
源氏の滝の横の階段を上がると不動尊があり、そこから「せせらぎの道」というハイキングコースが白旗池まで延びています。源氏の滝の水源です。上流にはさらに大きな階段状の滝がありました。
白旗池の周囲は「交野いきものふれあいの里」という自然公園になっていて、資料館の「ふれあいセンター」で野鳥や草花の詳細を知る事が出来ます。センター前にはベンチも設置されています。但し自販機はありません。
唯一、近くで採取されたミネラルウォーター「星のしずく」のみ1本百円で買う事が出来ます。私はその「星のしずく」と持参したパンの昼食をベンチで食べました。私以外にもハイキングやバードウォッチングに来られていた人が大勢いました。
白旗池を抜けると、やがて標高344メートルの交野山に着きます。山頂は大きな岩で出来ていて、梵字が刻まれているので観音岩と呼ばれています。ちょうど奈良県明日香村の石舞台古墳を小さくしたような感じです。そこから見渡した眺望が素晴らしかったです。
交野山の山頂には小さな祠もありました。そこからはひたすら下りです。傾斜が急な所には梯子や鎖が設置されています。下山道には「循環自然歩道」という名前が付いていたので、やがてぐるっと下って津田駅の方に帰れると思っていました。しかし、途中から再び上り坂になり、一向に下に向かう気配がありません。グーグルマップで調べたら、麓に下るのではなく、隣の「くろんどの森」に向かう事が分かりました。そして、自然が豊かだと思っていた交野山も、すぐ近くまで交野カントリークラブのゴルフ場開発の波が押し寄せてきている事も分かりました。
木に生えていた茸、間伐材で作られた砂防ダム。
「くろんどの森」方面にはバスは走っていません。風光明媚な所ですが車でしか行く事が出来ません。その為、わざわざ途中まで引き返し、「石仏の道」(別名:ご来光道)という別の下山道で降りる事にしました。石仏の道というだけあって、途中には仏像が一杯立てられていました。
交野山には自然歩道以外に、伐採作業員が通る作業歩道もあります。上記写真のそれぞれ右側が作業歩道ですが、左の自然歩道とほとんど見分けがつきません。幸い、ハイキングコースのあちこちに案内図が設置されているので、それを頼りに無事下山する事が出来ました。しかし、余り有名な観光地ではないので、最寄り駅にも詳しいパンフレットは置いていません。私が最初にもらった「古い地図」も、私が駅員に訪ねて初めてもらったものです。JRも近場の観光地として売り出す以上は、もっと最新式の正確な地図を駅に備えておいてほしいと思います。