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改憲反対運動を装った怪文書が配布された件について(追記あり)

2022年06月01日 20時24分00秒 | 戦争・改憲よりも平和・人権
 
とり急ぎ注意喚起。
 
私は大阪市住之江区在住ですが、今日(5月29日)の夕方、自宅マンションに帰って来たら、集合ポストに憲法改正(緊急事態条項制定)反対のビラが投函されていました。私も憲法改正には反対なので、このビラの同趣旨のくだりには賛成します。
 
でも、このビラは何か変です。まず、発行元の連絡先や団体名の記載がビラには一切ありません。私の友人の中には、憲法改正や大阪都構想、カジノ誘致に反対し、その運動に参加している人もいますが、それらの人たちは、必ず自分の所属する団体や政党の名前を明かした上で、責任持って運動しています。少なくとも、こんな出所不明の怪文書なぞ撒くような人たちは誰もいません。
 
それに、ビラの内容も、改憲案の条文や現行条文との対比、問題点について具体的に指摘せずに、「政府に従わないと殺される」とか「逮捕される」とか、「警官に現場で処刑される」とか、「資産が没収される」とか、果ては「人体に何か入れられる」とか、やたら不安感、不快感を煽る表現ばかり書き並べています。具体的説明抜きに、こんな不安感、不快感ばかり煽るような書き方をされたら、もう逆効果にしかなりません。これでは「憲法改正に反対する人たちは、こんな頭のイカれた人たちばかりなのか」と思われても仕方がありません。
 
その上、ビラのデザインも、白黒2色の暗い色合いに、文字数ばかりやたら多い内容で、今時こんなビラ渡されても、誰も読む気にはなりません。いくら小規模な団体でも、わざわざお金をかけてビラを出す以上は、もっとまともなビラにして配ります。もっと読みやすい配色やデザインにし、文字の形や字数、文章の構成も、もっと工夫して出します。ビラなんて、いくら良い事が書いてあっても、読んでもらえなければ、何の意味もありませんから。
 
しかも、ビラの文章を詳しく見ていくと、所どころに意味不明の記述が見られます。「国家権力の暴走を防ぐのが憲法です」これは確かにその通りです。刑法や民法などの法律は国民が守らなければなりません。そうでないと社会が維持できません。それに対して憲法は、戦争放棄や三権分立などの規定がまさにそうですが、権力の暴走を食い止める為のものです。しかし、権力者(公人=政治家・公務員)だけでなく一般人(民間人)にも、憲法を守る義務はあるでしょう。そうでなければ、経営者は従業員の人権をいくらでも踏みにじり放題になってしまいます。
 
そういう点も含め、ビラの説明文は余りにも粗雑です。私のような法律の素人でも、ビラを読むと、おかしな点が次々と見つかります。
 
そんな粗雑な説明を読んだ後に、裏のページに目を移せば、いきなり議員宛の要請文が飛び込んで来ます。○○議員あてに(国会議員なのか地方議員なのかも不明)、何か訳の分からない要請事項が書き連ねてあって(人体に何か入れられる等の記述も含め)、最後に署名年月日と居住地を記入する欄で終わっています(そのくせ肝心の署名者欄がどこにも無い)。署名の仕方や送り先、送付期限の説明もありません。およそ、どんな署名集めをするにしても、今言った記載事項は必ず必要なのに。
 
QRコードがいくつかビラに記載してあるので、「詳しい内容はそちらを開いて読め」と言う事かも知れませんが、QRコードの開き方なんて、皆んなが皆んな知っている訳ではありません。また、その開き方の説明も書いていません。これでは何も書いていないのと同じです。
 
余りにも不可解な点が多すぎます。私は、このビラは、一見、憲法改正反対を主張するように見せかけて、実は憲法改正反対運動のイメージダウンを狙って、誰かが意図的に配布したものだと睨んでいます。
 
(追記)
 
上記のビラが私のマンションにまかれた事を、地元の共産党組織に通報しました。本来なら共産党ではなく改憲反対の運動団体に直接通報すべき所ですが、あいにく私は当該団体の大阪の連絡先を知りません。東京の本部ならネットで検索可能ですが、大阪の事を東京の本部に通報しても、先方も対処のしようがありません。その点、共産党なら、まだ地方組織の連絡先も党のホームページからたどれます。共産党も今の憲法改正には反対しています。そう思って、共産党の地元の事務所に電話して、ビラの現物もファックスで送りました。
 
このビラも、好意的に解釈すれば、一般市民が善意で近所に配布したものかも知れません。このビラにも書いてある通り、憲法改正の国民投票には最低投票率の規定がありません。たとえ10パーセントの投票率でも、その過半数の5パーセント以上が憲法改正に賛成すれば、改正案は通ってしまいます。自民党はそれを良い事に、「改憲しなければ日本もウクライナみたいになる」と、カネに物を言わせてマスコミを通じて世論操作に乗り出しています。本当は「改憲してしまったら日本もロシアみたいに情報統制されてしまう」のですが、そういう都合の悪い事は巧妙に隠して。
 
それに怒った一般市民が、手弁当でビラを印刷して近所にまいた可能性も考えられます。一般市民でもウェブデザイナーなら、これぐらいのビラは作れるかも知れません。ビラの一部に稚拙な表現が見られるのも、素人が作ったからかも知れません。でも、素人がこんなQRコード入りのビラを、果たして作れるだろうか…?やはり、玄人筋による謀略ビラではないか…?私にはこれ以上、判断が付かないので、後は地元の党組織に判断をゆだねる事にしました。
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1 コメント

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改憲の前にあるいは・・ (しんきち)
2022-06-01 23:07:31
確かに怪しさ満載のビラです。怪文書の類。ウクライナ並みに正気を失っている今の日本では、こうした類の怪しいビラが出回るのも不思議ではありません。それと最後から二つ目の段落。「改憲しなければ」ではなく「改憲されてしまったら日本もウクライナみたいになる(野党も政権に反対するマスコミも全部弾圧され解散させられ、ゼレンスキー極右政権一派の翼賛与党・マスコミのみになっているウクライナ)」そして「(改憲されたら)ロシアみたいに情報統制されてしまうと思い込むように今の日本は情報統制されている」が正しいかと。今の日本の情報統制は、西側で言われるほど情報統制されていないロシアよりは少なくとも酷い状態ですので。
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