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レジ袋有料化はただの弱い者イジメに過ぎない!

2020年07月08日 06時14分00秒 | 新型コロナ・アベノマスク
 
この7月1日からスーパー・コンビニのレジ袋が全面有料化されました。その為、私もエコバッグを購入し、これで買い物する様になりました。そして、それまでレジ袋で代用していたゴミ袋も、今後はレジ袋がお金を払わないと手に入らなくなったので、仕方なくゴミ袋を買う羽目になりました。
 
しかし、幾らレジ袋を有料化で削減しても、ゴミ袋をわざわざ買っていたら同じ事です。これでは何の為のプラスチックゴミ削減か分かりません。
 
…と以前SNSでつぶやきましたが、そう思っているのはどうやら私だけではない様です。
 
実際、レジ袋製造メーカーの清水化学工業株式会社では、「ポリ袋は実はエコなんです。」と題して、以下の反論を自社のホームページ上に掲載し、政府のレジ袋有料化政策に真っ向から反論しています。
 
1.ポリエチレンは理論上、発生するのは二酸化炭素と水、そして熱。ダイオキシンなどの有害物質は発生しない。
 
2.石油精製時に(ポリ)エチレンは必然的にできるので、ポリエチレンを使用する方が資源の無駄がなく、エコ。ポリエチレンは石油をガソリン、重油等に精製した残り・余りもの。
 
3.ポリ袋は薄いので、資源使用量が少量で済む。
 
4.ポリ袋は見かけほどごみ問題にはならない。目に見えるごみの1%未満、自治体のごみのわずか0.4%。
 
5.繰り返し使用のエコバッグより、都度使用ポリ袋は衛生的。
 
6.ポリ袋はリユース率が高い。例)レジ袋として使用した後ごみ袋として利用
 
7.自治体によってはサーマルリサイクルし、ごみ焼却燃料になり、重油燃料の使用量がその分減少し、無駄とならない。総二酸化炭素排出量は、サーマルリサイクルしても、そうしない場合と大差ない。
 
8.ポリ袋は紙袋の70%のエネルギーで製造可能。
 
9.ポリ袋の輸送に必要なトラックの量は、紙袋の7分の1。
 
10.ポリ袋の製造に必要な水の量は、紙袋の25分の1。
 
11.ポリ袋は紙袋に比べ、ごみにしてもかさばらない。
 
12.紙袋は再生できるものと再生できないものがある。ラミネート加工されているものや紐の種類によっては再生処理できない。
 
13.紙袋は間伐材とはいえ森林資源を利用。
 
容積ベースではポリ袋は海洋プラごみのわずか0.3%なのに、現在象徴的に非難されています。原因のウエイトと対策のウエイトが乖離しています。(以下略)
 
レジ袋製造メーカーの言い分なので、割り引いて読まなければならない部分もあるかも知れません。しかし、それを差し引いても、傾聴すべき意見だと思います。常識で考えても、今のレジ袋有料化だけでは、レジ袋が単にゴミ袋に置き換えられただけで、プラスチックゴミ削減には全然ならないのは明らかです。
 
本当にプラスチックゴミを削減しようと思うなら、プラスチックゴミの僅か0.3%に過ぎないレジ袋を槍玉に挙げるよりも、プラスチックゴミ回収ボックスを一部の大手スーパーだけでなく、中小スーパーやコンビニにも置く様にする方が、はるかに有効だと思います。
 
プラスチックゴミ削減に関しては、3Rという言葉がよく引き合いに出されます。3R とは ①Reduce(リデュース、ゴミの総量を減らす事)、②Reuse(リユース、使い捨てずに何度も繰り返し使う事)、③Recycle(リサイクル、ゴミを分別し再資源化する事)の3つのRの総称です。
 
時間と金に余裕のある人は3Rも簡単に出来るでしょう。しかし、ゴミ袋を買う金銭的余裕もなく、土日祝日も大型連休も関係なく、朝早くから夜遅くまで低賃金で働かされ、ゴミの分別なんてしている暇もない非正規労働者にとっては、レジ袋有料化なんてイジメ以外の何物でもありません。
 
狭い部屋で分別用のゴミ袋を何種類も置けない人達や、1枚5円のレジ袋代すら重荷に感じる人達にとっては、3Rなんかより今日、明日を生き抜く方が大事なのです。しかし、そんな人達も、大型スーパーだけでなく、近所の中小スーパー・コンビニや、いつもよく買いに行く安売り量販店にも回収ボックスが置かれていたら、3Rに気軽に参加できるのではないでしょうか。それでこそ、初めて3Rの循環が実現するのではないでしょうか。
 
尚、私が以前SNSでつぶやいた「植物由来のバイオマス素材をもっと活用する様にしたら、プラスチックゴミ削減に繋がるのではないか?」という主張については、ここで撤回したいと思います。何故なら、バイオマス素材の中にも、生分解せずにプラスチックゴミとして滞留する物があるからです。
 
一部の自治体が行っている7〜8種類ものゴミ分別は無理としても、せめて回収ボックスぐらいは、中小スーパーやコンビニにも置くべきだと思います。それを置くだけでも、今よりももっとプラスチックゴミの回収・再利用は進むのではないでしょうか。

昨今、地球温暖化防止の為に、持続可能な開発目標(SDGs)として、貧困撲滅や格差是正、教育環境の是正など、30の指標が国連によって設定されました。また、コロナ感染拡大で医療崩壊が起こったのを機に、今までの公立病院の統廃合や民営化を見直し、公共部門や社会福祉の役割を再評価しようという動きが始まっています。これらの動きこそ、真に「コロナ後の新しい生活様式」として相応しい生き方ではないでしょうか。その中で、レジ袋有料化は一体どういう意味を持つのでしょうか?単にレジ袋をゴミ袋に置き換えただけ、低所得者からゴミ袋代を搾取するだけなら、今までの弱肉強食の弱い者イジメとちっとも変わらないと思います。

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