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高校生が開発したすき焼きレトルトパック

2023年05月18日 22時41分00秒 | なにわB級グルメ探訪

5月14日放送のテレビ朝日「ナニコレ珍百景」という番組で、勤務先女性社員の母校の事が取り上げられていました。彼女は入社2年目の女性社員で、奈良県大和高田市にある市立高田商業高校が彼女の母校です。その高校では毎年、新入生歓迎の為の「すき焼きパーティー」が開催されて来ました。その母校のすき焼きを生徒が商品化し、次々とヒット作を生み出しているという事で、番組で取り上げられていました。

同校ではクラブ活動の一環として「まち部。」というサークルが作られ、自分たちの作ったすき焼きや、地元産食材の普及活動が行われてきました。「まち部。」が地元企業とタイアップして、「すき焼きおにぎり」や「すき焼き風ピザ(略して「すきピ」)」などを開発して来ました。過去にはフードグランプリの大会で優秀賞を受賞したり、ふるさと納税の返礼品に選ばれた事もあったそうです。

その中でも、すき焼きのレトルトパックが好評だと言うので、私も早速買いに行きました。当該商品は地元の中でも数か所でしか販売されていないので、「まち部。」のホームページで販売店の場所を下調べしてから、大和高田に向かいました。

大阪市内から電車で大和高田に向かうには、次の3つのルートがあります。①天王寺からJR大和路線・桜井線で高田まで。②上本町から近鉄大阪線で大和高田まで。③阿倍野橋から近鉄南大阪線で高田市まで。私は③のルートで向かいました。奈良県の当市も大阪の通勤圏内にあるので、簡単に着くだろうと思っていたが甘かったです。阿倍野橋から古市までは電車の本数もそこそこありますが、そこから先は本数がぐっと減るのです。高田市駅に着いたらもうお昼前になっていました。

それにしても、人口6万の小都市に過ぎない大和高田市に、「高田」と名の付く駅が3つもあるとは。一体どこが町の中心なのだろうか?調べたら、JR高田駅から近鉄高田市駅(私の下りた駅)にかけての、本町とか大中と呼ばれるあたりが、町の中心だそうです。ここの専立寺というお寺を中心に発展した寺内町が、高田の街の原型だそうです。市役所もこの付近にあります。

同時に、五条から和歌山に抜ける下街道と、大阪から奈良盆地を抜けて伊勢の方に向かう竹ノ内街道(横大路)、伊勢本街道の結節点でもあるので、市場町としても発展しました。江戸時代には木綿の集散地として栄え、明治以降は繊維産業の中心地として発展しました。だから鉄道の駅が3つも出来たのだそうです。町から市に昇格したのも、奈良市に次いで県下で2番目に古いのだそうです。なるほど、そんな商業都市だから、県立高校とは別に市立の商業高校もあるのか…。

高田市駅で下り、地元の商店街を抜けた先に、まず最初の販売店があります。「大卯商店」という惣菜屋さんですが、あいにくその日は定休日でした。そこで駅の方向に引き返し、「コスモスプラザ」という公民館みたいな施設の喫茶コーナーで、そのすき焼きのレトルトパックを買う事が出来ました。

レトルトパックは1人前で600円。他のスーパーで売っているすき焼きのレトルトパックと比べると値段が高いですが、地元でしか扱っていない商品なので、この値段でも仕方ないでしょう。カンパするつもりで2個購入しました。

帰りは高田市駅前の片塩商店街の中にある喫茶店で、鶏の天ぷら定食を注文しました。鶏の天ぷらにネギ・ポン酢、小鉢、漬物、わかめスープ、フルーツゼリーまで付いて、たったの650円です。月曜日にはコーヒーも無料で付くらしいです。良心的な価格設定に感激しました。この片塩商店街自体も、産直の野菜市が開催されたり、そこに足湯も併設されたりと、なかなかユニークな商店街でした。

しかし、この数日で急に暑くなりました。関東では最高気温は30度を超えたようです。今年に入って初めての真夏日です。私は普段は冷蔵倉庫で商品仕分けの仕事に就いているので、5月に入っても長袖を着ていました。でも、さすがに真夏日ともなると、長袖では暑過ぎます。その日を境に、私も半袖を着るようになりました。

「ナニコレ珍百景」を観た日曜日は、まだそこまで暑くはなかったので、すき焼きを買う事にしましたが、さすがにここまで暑くなると、もうすき焼きを食べる気にはなれません。「まち部。」のホームページにアレンジレシピが載っていたので、その中の「すき焼きカレー」を晩ごはんで食べる事にしました。

レトルトパックに入っているのは、(以下、パッケージの原材料表示より引用)牛肉(オーストラリア)、こんにゃく、玉ねぎ、麩、まな、ねぎ、醤油、砂糖、水飴、清酒/水酸化カルシウム、(一部に牛肉・小麦・大豆を含む)。「まな」と言うのは奈良県特産のアブラナの一種だそうです。食べごたえのあるカレーにするには、やはり玉ねぎとジャガイモを別に入れる必要があります。ちょうど両方とも残っていたし、カレーのルウも残っていたので、それらをまず包丁で切り、耐熱ボウルに入れて電子レンジで温めました。そして、レトルトパックの中身もボウルに入れて、同じ時間だけ温めました。

アレンジレシピの記載も無視して、全て電子レンジだけで調理を済ませたので、レシピの写真みたいなキレイな盛り付けにはなりませんでしたが、味はそこそこ美味しかったです。でも、果たしてこれが大阪でも売れるかどうかとなると…正直言って難しいと思います。

上段右がアレンジレシピのすき焼きカレー、下段右が私の作ったすき焼きカレーwと付け合わせの胡瓜・トマト。

私はどうしても「銚電のぬれ煎餅」と比較してしまいます。「銚電のぬれ煎餅」は、千葉県銚子市内を走る赤字ローカル・ミニ私鉄の銚子電鉄(銚電)が、電車修理代をひねり出すために商品化した地元産醤油のぬれ煎餅です。「電車修理代を稼がなくちゃ、いけないんです。」という必死の宣伝文句が効いて、全国から注文が殺到するようになりました。

市販の煎餅が1個200~300円なのに引き換え、「銚電のぬれ煎餅」は1個500円と比較的高額です。でも、そんな値段でも飛ぶように売れるのには理由があります。その一つは、赤字ローカル線を救おうとする鉄道ファンの心意気です。でも、それだけが理由ではありません。私も買って食べた事があるので分かりますが、濡れ煎餅なので、普通の煎餅のように、割れてポロポロこぼれ落ちないのです。しかも、食感がしっとりとして柔らかく、非常に食べやすいので、特にお年寄りに大好評なのです。

だから、そんな値段でも、飛ぶように売れるのです。それと比べると、市販のすき焼きレトルトパックとそう変わらない商品が、1個500円もするのでは、余り売れないのではないでしょうか。もう少し値段を下げるか、具材を充実させてレトルトだけで晩ごはんのおかずになるようにするか、販路をもっと拡大してコストダウンを図るか、いずれかの方法を取らなければ、売り上げ増加は難しいと思います。


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1 コメント

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Unknown (nerotch9055)
2023-05-18 22:51:47
こんばんは!
私も、テレビ視てました!!
買いに行かれたんですね、素晴らしい!!
銚電のぬれ煎餅は私も好きで、東京にいたときは年に数回食べに行きました。
ぬれ煎餅のように、皆さんに支持されるような商品にするには、さらなる改善が必要かもですね。
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