行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

三次喫煙という恐怖

2017-05-31 20:16:02 | Weblog

31日はWHOが制定した「世界禁煙デー」、日本は受動喫煙問題では、最低レベルの超後進国と烙印を押された。ここへ来て、喫煙によって衣服や髪の毛にたばこの煙が付いた際の有害物質の影響(三次喫煙)を懸念する報告も出された。国際がん研究機関(IARC)の発表によると、たばこの煙には5300種類以上の化学物質が含まれ、そのうち200種類以上は有害物質、さらに70種類以上は発がん性物質という。飲食店で分煙しても、喫煙室から出て来るときにこれらの物質が喫煙者の髪の毛や衣服に付いて、ばらまかれ受動喫煙となる。喫煙者の車に乗ること自体、危険極まりない。特に子供を喫煙常習者の車に乗せる場合は、事前に車内の拭き掃除が必要だ。

先進国では、これまで分煙や原則飲食店では禁煙などいろいろ試みたが、相手は煙で難しく「飲食店では原則禁煙」ということになった。最近の研究によると、たばこの煙には中国で有名になったPM2.5(微小粒子)も有り、肺の奥深くまで入り込み、呼吸器や循環器疾患の原因になる。長い年月、受動喫煙にさらされ遺伝子に傷が付くと、がんなどの病気を発症する。

タバコを吸っている人は、癌など健康疾患になるリスクが高いことは明らかだから、覚悟をして吸っているが、問題はその煙からどう人間を守るかに集約される。第三次喫煙まで被害が及ぶことが判明した今、飲食店など人間が集まるところでの禁煙は早急に決断すべきだ。又、喫煙者は家に入る前に衣服や髪に付いた有害物質やPM2.5をブローして取り除くことが必要だ。

これまで5回ほど受動喫煙問題について、このブログで書いてきたが三次喫煙については初めてだ。これまでのブログについてはウエブ内検索で「受動喫煙」を検索していただきたい。

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宮里藍ちゃんの引退

2017-05-29 21:26:11 | Weblog

今日の記者会見で藍ちゃんが引退を表明した。女子プロゴルフで元世界ランキング1位、米ツアー通算9勝、国内15勝を挙げた文字通り日本のレジェンドゴルファーだ。いつも可愛くて小麦色の少女も31歳になっていた。記者会見では「モチベーションの維持が難しくなった」と引退の理由をにこやかに語った。先日の中京テレビ杯では最終日、6連続バーディが、テレビ放送と同時に見られたので、藍ちゃんの復活と思っていたが、本人は身も心も大変だったのだ。

この若さで何故引退なのだろうか?勝手に推測すると、小さい頃からのゴルフで、身体にはかなり負担がかかっていたことと、157cmの小さな身体で米国ツアーで9勝も挙げ、一度は世界チャンピオンになった実績を見ると、飛距離を出すためにかなり無理をして腰を痛めたのが主因だろう。素人でも腰痛が原因でゴルフを諦めた友人がたくさんいる。

今や女子プロゴルフは男子プロゴルフを人気の上ではるかに上回り、若い高校生ゴルファーが毎年出てきて、韓国の美人ゴルファーと競い全盛期を迎えているが、これも藍ちゃんの姿があったからだろう。
100%カンバックは今のところ無いと記者会見では言っていたが、数年掛けても腰痛を治し、再びLPGAツアーに戻って雄姿を見る奇跡を見たいものだ。

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PKO部隊南スーダンからの無事帰還

2017-05-28 22:41:05 | Weblog
最後の40人が無事帰還し、家族だけでなく誰もがほっとした。スーダンは資源の豊富な南スーダンが独立し、北の政府の扇動もあり、いくつかの部族が反乱を起こし内乱状態であった。国連の活動で内乱が小康になったことにより、2011年道路など建設を任務とし、自衛隊によるPKO部隊が派遣され、一定の成果を得た。ところが悪いことに南スーダンで一丸となって国づくりに励まなければならないのに、大統領と副大統領が対立し、各々の武装勢力での戦闘となった。これに国民が巻きこまれ、内乱状態が複雑化した。

この辺の事情は日本からのNGOからの情報で報道されていた。ところが政府は現地は平和が保たれている(PKO派遣基準)として、自衛隊の派遣を続け、昨年11月安保法による駆け付け警護まで任務を広げた。平和が保たれているとしたジュバ地域周辺では、戦闘が激化し、中国人の部隊が襲われ、2名の死者も出している。自衛隊が何時巻きこまれるか判らない状態で、幸運としか言いようが無い。
 
相手は政府軍か副大統領派の部隊か区別も判らず、駆け付け警護で銃撃戦になる可能性もあった。その戦闘で一旦相手や住民に死者が出たら、ジュバの自衛隊全員が危険にさらされるだろう。今回の引き上げは多少面子に拘わる面があるが、正しい決断だ。内戦に介入するのはヴェトナムでの事例を見ても難しい。
 
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飛鳥巡り、女帝推古天皇への思い

2017-05-26 15:20:31 | Weblog

橘寺、石舞台、飛鳥寺等は推古天皇の時代600年前後に関連する。天皇家へ次々と娘を嫁がせ、蘇我一族は一強の大臣(おおおみ)として支配していた時代で、前回ブログで触れた推古天皇、蘇我馬子、聖徳太子は全て蘇我一族の血縁で繋がっていた。巡りながら想像するに、あまた居る皇子の中で何故女帝が選ばれたのだろうかということだ。井伊直虎のように、男がいないから城主になったのとは違い、蘇我から送り込まれた皇后には多くの皇子がいたはずだ。当時は血縁を大切にするため、同親族内結婚が日常であったので、子供の能力には大きな差があったと思う。そうした中で推古天皇は女でありながら誰もが認める傑出した能力を持つ魅力ある人物だったのだろう。因みに推古天皇は異母兄の敏達天皇の妃となり、敏達天皇崩御の後、兄用命天皇の後、天皇になり、娘は甥の聖徳太子に嫁いだ。

推古天皇は外戚の蘇我馬子という実力者を巧く操縦したとされている。この石舞台古墳は馬子の墓と言われ、石室は巨大で内部の高さは4.7mもある。後に蘇我入鹿暗殺により、蘇我一族が滅び、墓が荒らされ石室が露出したのではないか

 

飛鳥寺は推古天皇が創建した日本最初の寺で、大仏像は日本最古の仏像、仏教が伝来し、蘇我一族が普及に力を注いだ出発点だ。推古天皇は聖徳太子の能力をかい、摂政に任命し、仏教による精神的安寧を布教するべく聖徳太子は黒馬にのり、全国行脚したという。

飛鳥寺全景、写真の手前に蘇我入鹿の首塚がぽつんと建っている

推古天皇の生まれも、崩御された場所も飛鳥からは遙か離れた神奈川県大和市だという説もあり、興味は尽きない。

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飛鳥巡り

2017-05-24 16:00:25 | Weblog
飛鳥の駅に降り立つと、静寂の中神秘的な雰囲気を感じる。先ず高松塚古墳へ、古墳自体は想像したより小さく、茶碗を伏せた状態で、可愛いものだ。手前に発掘された状態の壁画館がある。色鮮やかな人物像など驚くほど精密に描かれ、再現された石室も含め2年かけて専門家が苦心した傑作だ。


そのあとの飛鳥巡りのキーワードは推古天皇、聖徳太子、蘇我馬子、入鹿の一族だ。そして、不思議な花崗岩の造形物だ。
一例が酒舟石で、写真を逆さにみると私には人が立ちションをしてるように見える。


亀石は愛嬌がある。何かの土台ではないか?


聖徳太子が生まれた橘寺、厩の皇子らしく馬の像もある

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春日大社も外国人観光客で溢れてた

2017-05-23 14:43:03 | Weblog
昨日より関西に、奈良に滞在、久し振りに春日大社へ、外国人がほとんど、日本人は修学旅行生が目。立つ程度だ。周年行事で塗り直され、朱は鮮やかだ。


万灯篭で有名なので、直江兼続、藤堂高虎、綱吉が寄進した吊るし灯篭が飾ってあった。特別拝観コースには暗闇の中、万灯篭が灯っている部屋を設け、サービスしてた。

春日大社の神様の使徒、鹿は外国人観光客に大人気、お辞儀をしてエサをねだってた。誰が教えるのだろうか?
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子供保険は消費税に代わる大衆課税だ

2017-05-21 22:11:55 | Weblog

政府は、教育無償化や待機児童解消などをまかなう新たな財源として、年金などの保険料に上乗せして徴収する「こども保険」制度の検討に入るとの報道。消費税増税が難しくなり、代わりに子供保険という国民の共感を得やすい形で保険料で取るというまたもや姑息な手段を出してきた。

かねてから自民党内で検討してきたものは、「社会保険料を勤労者、事業者とも0・1%ずつ上乗せして徴収。それによって得られる約3400億円で、児童手当を1人当たり月5000円増やすことができるとし、導入してから保険料の上乗せを0・5%まで増やせば、集まる財源は約1・7兆円。小学校入学前の子ども約600万人に児童手当を月2万5000円加算できるため、幼児教育・保育を実質的に無料にできる計算だ。最終的には上乗せ率を1・0%まで引き上げ、財源規模を3兆円規模に増やすことを想定する」

現在勤労者の社会保険負担は高齢者保険の負担を含む健康保険料、介護保険、厚生年金、雇用保険で日本全体の税収の41%を超えている。40歳以上の勤労者は所得税の他に給料の約16%も社会保険料を負担している(事業者は16%以上)。これ以上の負担を勤労者と事業者に負担させることは経済全体の活性化を妨げる。一方所得税、法人税は税収全体の31%であり、累進課税の強化で5兆円などその余地はあり、子供手当の財源は正攻法の税収から手当てするべきだ。

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景気持続の条件は

2017-05-19 11:53:39 | Weblog
内閣府が18日発表した1~3月期の国内総生産(GDP)速報値は前期比0・5%増、年率換算で2・2%増となった。緩やかな景気回復が続いており、約11年ぶりに実質で5四半期連続のプラス成長となった。0~0.5%とされる潜在成長率を上回る成長が続き、内需、外需バランスの良い成長だ。専門家は良好な世界経済の恩恵を受ける今の景気回復が持続力を高めるには、GDPの6割近くを占める個人消費が点火するかどうかがカギを握ると論評してる。
 
成長寄与度は2.2%成長のうち、個人消費0・8%分、輸出1・4%で、個人消費はスマートフォン(スマホ)など携帯電話や衣服への支出が増え、輸出はインバウンド消費(訪日観光客の買い物)が増えた。
ここで注目すべきは個人消費の鍵を握る賃金上昇ペースで、何日か前のブログでも「賃金が上がらない謎」でふれたが、その後の連合の集計(9日第5回)でも平均賃上げ5,806円(1.99%)と集計毎に率は低下し、ついに2%を割ってしまった。企業は現金を貯め込んで賃上げをためらっているとしか考えられない。
 
これを補っているのが訪日外国人の増加によるインバウンド消費で、4月に日本を訪れた外国人観光客が単月としては過去最高となる257万人(27.9%増)に上った。1~4月の訪日客も911万人と前年同期比で16・4%増加、一時の爆買いは無くなったが、観光は全国に波及し、地方経済にも良い影響を与えている。アンケートによると、中国人観光客はなるべく中国人がいない観光地を目指したいという意向だそうで、今後は田舎の温泉地がターゲットになりそうだ。
 
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ドラマ井伊直虎のおもしろさ

2017-05-17 22:28:47 | Weblog
 
彦根城の「地震の間」
彦根城を訪れ、国宝の天守閣に登り琵琶湖を眺めて井伊直弼の運命に思いを浮かべていた。16男に生まれながら何故城主になれ、 幕府の大老にまで昇りつめたのか?傑出した才とそれを生かす教......
 

昨年は彦根城を訪れ、幕府を支えてきた雄藩の史跡を見聞したときは、大河ドラマに井伊直虎が登場するとは知らなかった。彦根城では大河ドラマのはしり「花の生涯」での井伊直弼や側近の長野主膳、村山たかを思い浮かべた。まさか遙か遡る女城主直虎のことは全く知らなかった。

直虎の時代は幕府の要と言える大藩彦根藩とは全く違う土豪というか郷士の井伊家が舞台で最初は面食らった。しかし、今までの歴史ではあまり取り上げられない当時の在郷武家の実態が判り「なるほどそうだったのか」という場面が多い。
その一つは、困窮した村を救おうと直虎は知恵を絞る。流れ者から綿の栽培をしているという三河の情報から綿の栽培を奨励する。村人は人出が足りないとクレームを付けるが、当時困窮した農民が全国で逃散している実情を聞き、最初の3年間は年貢を取らないと噂を流し、流れ農民を引きつけ雇い入れる。歴史では困窮した農民が逃散したことは習ったが、彼らがその後どうなったかは触れなかった。井伊直虎がやったことは優秀な人材をリクルートし、自分には無い技術を取得したことだ。

そして流れ農民の中に綿を織る技術を持ったものがいて、やがて当時手の届かなかった綿織物の生産へと発展し、井伊の村々は豊かになるという筋書きだ。当時の庶民の着物は麻で、それが着心地と保温の良い木綿へとグレードアップすることになる。当に庶民の生活に革命をおこしたと言っても良い。綿織物生産は農業から工業への発展で、江戸時代に唱えられた「経世済民」のはしりがこのドラマで行われている。

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ギネスもの?地毛証明書

2017-05-15 22:23:40 | Weblog

恥ずかしながら、新聞で初めて「地毛証明書」の存在を知った。報道によれば、「地毛証明書」は生徒が髪の毛を染めたりパーマをかけたりしていないかどうかを見分けるため、入学時に一部の生徒に提出を求める書類。名称や書式は各校で違うが、多くは保護者が「髪の色が栗毛色」などと記入し、押印する形で、都立高校の約6割の98校が導入し、少なくとも19校が幼児や中学生の頃の髪がわかる写真を求めている。東京都教育委員会は、生まれつきの髪かどうかを確かめるために一律に写真を出させている対応をやめる。プライバシーの侵害との批判があることなどを考慮したもので、都教委が近く各校長に伝える。

40代になる都立高卒の息子に聞いたが知らないという。想像するに金髪染めが流行りだした頃、導入されたのだろう。校則で禁止だけでは防げないと考えられた証明書で、世界中唯一のギネスものではないか。生徒と学校の信頼関係が崩壊している証だ。両親はどういう思いで、子供の小さいときの写真を提出したのか?縮れ毛の子供を持つ親はどういう思いだったのか?思うと実に複雑だ。

人種の多い欧米で、このようなことを実施したら人種差別との誹りをうける。日本人は黒髪で、まっすぐの髪であるべきという思想がなんとなく背景にあるのでは無いか。高校生で口紅をつけたり、マニキュアをぬっているのを見ると眉をひそめ、援助交際などに走らなければとよけいな心配もする。高校生の生活指導は難しいことは判るが、家庭と学校と生徒の信頼関係が基本で、はじめから信頼関係を放棄するようなことは止めて欲しい。

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