筆者はこれまでピンピンコロリPPKを目指して来たのだが、先日の日経の報道だと「老衰死」神奈川県茅ヶ崎市は全国の2.1倍で医療費は安くという見出しで「全市区町村マップで人口20万人以上の約130市区を比較すると、男性で老衰死の割合が最も高いのは神奈川県茅ヶ崎市だ。全国平均の基準値を「100」とした老衰の死亡率は210.2で、2.1倍多い。1人当たり医療費でみると35万5074円で、全国平均より約5万円低い。逆に老衰の死亡率が最も低いのは大阪府茨木市の男性の30.9で、全国平均より7割少ないことになる。1人当たり医療費では41万6759円で全国平均を上回る。健康長寿社会を実現して老衰死が増えれば、穏やかに最期を迎えられるだけでなく、国が目指す医療・介護費の適正化にもつながる可能性がある」と老衰死は皆のためになると奨励している。
老衰死と言っても90を超えれば大往生といえるが、人によって機能年齢は上下10歳くらい違うので病弱の人は80歳で老衰死する人もいる。この記事なんとなく、なるべく医者に掛からず、介護もできる限り我慢して老衰死を薦めると読める。老衰死の定義は「高齢者で他に記載すべき死亡の原因がない、いわゆる自然死」とし、がん、心疾患、肺炎、脳血管疾患に次ぐ5番目の死因になっている。PPKをめざし、具体的には90歳でコロリと老衰死することが新たな目標になるのだろうか?それには4番目までの諸疾患に罹らないとことが必要で罹ったとしても90歳まで頑張ることになるのだろうか。
それより、老衰死を奨励するなら、4番目までの諸疾患に罹らない予防措置を重視する必要がある。自治体による定期的な検診の充実と検診率の向上が基本だが、人間ドックの費用を医療費並みに税控除の対象に加え、受診率を上げるのが最も効果のあるPPKへの道だと思う。