先日、今の株式市場はミニバブルと書いたが、象徴的なことが先週に入ってウオール街で起きている。道具立ては、ロビンフッター、ヘッジファンド、コロナ対策給付金、SNSといったところ。
ヘッジファンドは空売りで稼ぐが、値段が下がって個人投資家は恨んでいたまでは通常の状態、ロビンフッド証券が育てたスマホ若手集団ロビンフッターが日頃の恨みをはらそうと、給付金を元に、SNSレディットに集結、ヘッジファンドが空売りしているへぼ株ゲームストップを買い上げた。ちりも積もればなんとやらで、へぼ株でも一時は170倍、ヘッジファンドはあまりの高騰で巨額の損失を被り、倒産の危機に、同僚のヘッジファンドが救済したようだが、驚いたロビンフッド証券は買い制限を掛けたが、これにはロビンフッターがレディット上で猛反発、米国下院議長のこわもてペロシさんがSEC証券取引委員会に報告を求めるという事態。買い制限はすぐに撤回されたが、まさに賭場の修羅場だ。
今後事態は、ロビンフッターの勝利で終わりそうだが、ヘッジファンドを救うために個人投資家の買い制限を証券会社がやったことと、SNSを使って集団買いをしたことなど法規制を掛けるか争点になる。金融バブルも後期に入るといろいろなことが起こる。株の取引は投機と投資が紙一重ということが再確認できた。年金生活者は投機とは無縁、ETFや投資信託で地道に運用しよう。
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