行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

年金生活者のマネー、平成30年間を振り返る

2019-04-29 22:08:18 | 年金生活者
平成が終わるときに、この30年を振り返って見ると、これほんと、信じられないというデータが相次いで報道されている。これからの教訓を引き出してみた。

先ずマネックス証券では石原順氏が平成元年と現在の世界の時価総額ランキングをだしている。バブルの時の日本だからPERが60倍になり、世界での日本企業は断トツの存在だった。時価総額ベストテンで7つまでが日本企業、IBMとエクソン、ロイヤルダッチシャルの3社が米国企業だ。バブル風船で膨らんだ株価とはいえ、当時の経済人は怖いものなしだっただろう。
ところが現在はベストテンには米国が8社、中国企業が2社、日本企業はトヨタがようやく50位内に入っているのみ、こんな劇的な変化がこの30年間で起きてきた。

日本のバブルがはじけた後、米国ダウ平均株価と日経平均株価はどうなったか、「世界経済のネタ帳」というサイトから引用すると、下のグラフのように、対照的な動きとなった。2008年リーマンショックでは両国の株価は下落したがその後の回復力は対照的に米国はぐんぐん上昇、日本は低迷し、13年頃からようやく回復の動きとなっている。
米国市場には上記のダウ平均以外にハイテク企業のナスダック、両方の企業を網羅しているS&P500がある。各市場のパフォーマンスを見てみると、中でもGAFAを中心にナスダックはすごい成長を遂げている。緑がダウ、青がナスダック100、ピンクがナスダック総合、黄色がS&P、ナスダック100はこの30年、40倍の成長を遂げて、すごい。(グラフはモーニングスターより)

現在PERで見ると、日本は14倍、米国は18倍くらいだ。
なぜこんなに差がついたのか専門家はいろいろ分析しているが、一口で言えば米国では次々と平成元年には姿が見えなかったGAFAのような急成長する企業が出てくる環境があったからだといえよう。
ここから導き出す教訓、年金生活者の長期投資には米国の企業を代表的に網羅するS&P500にインデックスするETFなど、米国株への比率を高めることだ。私も金融資産の2割ぐらいは米国株にと定めよう。
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就活に見る大学生の保守性

2019-04-27 22:44:46 | 労働
東洋経済社が2020年前半の就活動向を発表した。人気50社のランクを見ると、全体的には若者の保守性が覗えるが、人気企業の労働実態とか仕事の中身とかきちんと調べているのか疑問だらけの結果と思える。女性に人気のANA,JALだが、なんとなく華やかな仕事に引きつけられているのだろう。JALが倒産した企業だということをどれだけ理解しているのだろうか?機長や副機長の飲酒問題は航空各社に起きている。何故こうした問題がこの業界で起きているのか調査したのだろうか?
 
もう一つ、数十年前から変わらないのは大企業好みだ。相変わらず大手銀行や証券会社がランクに入っているが、このネット時代最も困難に直面しているのが、銀行と大手証券会社だ。安定性重視は判るが、成長性をもっと重視すれば証券会社ならネット証券だし、銀行のライバルになるのはネット銀行やアマゾンや楽天などのプラットフォーマーだろう。
 
旅行会社も人気企業だが、これもこれからはネット旅行会社だし、従来の旅行会社は外国へ行ってみれば判るがシェアは低下している。どうしてネット旅行会社を選択しないのか理解に苦しむ。それと添乗員は一見華やかに見えるが、最も困難な仕事の一つで、苦情無しでツアーが完結するのは当たり前で、外国ツアーにはかなりのキャリアと体力勝負の面もある。
 
平成が終わり、この30年間の企業比較が報道されている。今朝の日経では時価総額が増えた企業ベスト10をのせている。トヨタ、キーエンス、日本電産、ソニー、任天堂がベスト5だ。就活ランク50社には一社も入っていない。
株価の倍率でいったら日本電産は70倍でトップになっている。次がキーエンスだ。日本電産に当時就職した人が自社株を100万円買っていたら今や7000万円になっている。
 
これからこの5社がさらに伸びるとは限らないが、就活50社より成長するだろう。さらにIT,プラットフォーマー、AI関連の企業はきら星のごとくある。どうしてそうした企業を選択しないのか、転職し、自分を磨きながら最終の仕事を見いだすというのが若者の特権だろう。クラーク博士の「少年よ大志を抱け」という格言がよみがえってきた。
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行政が無残に切ったハナミズキ

2019-04-25 17:46:27 | 昭島

以前から街路樹の伐採を取り上げているが、桜の後に続くハナミズキの並木道を散歩するのが楽しみだった。

昭島のハナミズキ通り、ホテル昭和館の北側は無残に伐採され、南側の残されたハナミズキは見事に咲き始めた。先達が緑の昭島をうたい植えたせっかくの並木道もでくの坊街道になってしまった。昭島市は何を考えているのだろうか?現市長がやたらと唱える「昭島大好き」もこれでは空念仏に聞こえる。

北側 花は殆ど見られない

南側 切らないでと訴えている

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早急に高齢者限定免許の導入を

2019-04-23 15:00:35 | 生活
池袋で87歳が運転する車による痛ましい事故が大きな波紋を呼んでいる。こうした事故は近年繰り返されてるにも拘わらず、対策が遅れている。この事故をきっかけに高齢者にはカメラやソナーなど安全対策を備えた車だけに運転できる限定免許制度を早急に導入し、悲劇は何とか避けたい。

大手カーメーカーを卒業した私の友人も70歳を過ぎ、大型車の運転は無理と、コンパクトな安全車に乗り換えた。先日のこと、彼が交差点を発進した直後に自転車が目前に飛び出し、慌ててブレーキを踏んだがぶつかったと認識したが、彼のブレーキより早く安全車の急ブレーキが先に作動して事なきを得たと経験談を聞いた。

我が家は細君がアッシーだが、その話を聞いて同じ安全車に乗り換えた。急発進対策はもちろん、衝突防止、人の飛び出しも感知、車庫入れはドローンも飛ばさないのに上からの映像?が画面に現れ、少しでも壁に接触しようとするとソナーで警告する。このような機能は今や軽自動車も含め殆どの安全車には装備されているようだ。
 
警察庁によると、75歳以上の運転免許保有者は18年時点では563万人、これから高齢化社会で年々増加していくだろう。2018年に死亡事故を起こした75歳以上のドライバーは前年比42人増の460人で全体に占める割合は14.8%と過去最高。しかも、事故原因を分析したところ、ブレーキやアクセルの踏み間違いなど「操作不適」が136人と30%にも上っている。
高齢者は安全車を運転していれば精神的にも安全だ。
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昭和記念公園スプリングマジック2019

2019-04-21 18:25:20 | 散歩

チューリップ最高潮の昭和記念公園、今年は種類がいつもより多く、ボタンのようチューリップも、キューケンホフに負けない絶景だ。今週いっぱい楽しめる。

先ずは池の周辺

チューリップの川

ネモフィラと混ぜた?

今年は池の周辺が充実している。中にはここだけでかえってしまう人も、

奥のいつもの絶景ポイント

何種類か混ぜた畑も何箇所かあり、ひと工夫している

今年は遅かった菜の花、背景の桜は散ってしまった

 

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現代貨幣理論(MMT)

2019-04-18 23:26:36 | 経済
昨年あたりから米国で論争が起こっているMMT、日本でもマスコミが取り上げるようになってきた。生涯経済学徒を自任する自分としては実に興味深い。米国では民主党左派のサンダース議員が支持しているが、民主社会主義を唱えている割りに金融財政政策自由化とも取れるMMTに賛同しているところが面白い。MMTは米国をはじめ日本もEUもヘリコプターマネーという新語に象徴されるように金融をジャブジャブ緩めて、この10年間景気を何とか持続してきたが、インフレにならないところから出てきた理論ではないか?要はインフレにならないなら財政を出動させ、投資を促し、成長率を上げ、景気を良くすれば失業率も下がり、民の生活は良くなるということだ。
 
財政赤字の王者日本もインフレどころか、デフレの脱却も出来ないので、どんどん国債を発行し日銀が引き受け、必要な災害復興を含め公共事業を促進すべしとMMT学者は進言する。これには財務省がとんでもないと目をむいて怒る。日本の学者では、MMTは今が良ければ将来の世代がどうなっても良いという無責任論だと切って捨てる。しかし、経済成長が達成されれば、投資によりインフラだって将来へ向けて良くなるのだから将来世代は困らない幸せになる。と反論する。
 
日本の場合、何年間も実質賃金が低下していることが問題で、デフレの脱却は難しい局面、企業が貯め込んでいることが事態をややこしくしている。トヨタがその良い例だ。MMTは、消費税を上げることなどとんでもない。財政再建の旗印を先ず降ろすことが景気を良くすると説く。インフレにならない限り当然賃金も上げるべしという。キーワードはインフレにならない限りということで、インフレになったらどうするという理論が出てこないところに弱みがある。
 
それより、米国で注目しているのはオーストラリアだ。何せ28年間景気循環がなく、成長し続けているからだ。資源国という日本と違う面があるが、その秘密を分析することも重要だ。景気循環をなくすというのは経済学の夢だ。
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ああノートルダム

2019-04-16 23:14:16 | 海外
テレビで炎に包まれるノートルダムを見てこんなことが起きるとは!!信じられなかった。もちろん誰も思わなかったと思う。何回もパリに行く度に眺めたノートルダム、前回は東フランス旅行の帰路団体ツアーから離れわざわざパリに延泊した。11月で雨が降り寒い気候だった。美術館巡りで疲れ、休憩したのがノートルダムだった。私はクリスチャンでないが、観光で疲れノートルダムに入ると、心身ともに癒されるとっておきの休憩所だった。
 
パリを占領したナチスからの接収を何とかのがれた巨大なバラのステンドグラスからの日差しが、静かな空間を生み出し、ノートルダムのやさしさに包まれる感じがするのだ。

欧州の古城など堅固な石造りだが、広間の梁などは太い木材が使われている。内部は火災のリスクが多い。ノートルダムの屋根を支えているのも多くの木材でそれが燃えた炎との報道だ。今更ながら防火散水設備が無かったことが悔やまれる。日本の寺院は全てが木材で、歴史的に落雷など自然災害で燃えたため、国宝には防火設備が施されている。
幸い、ファサードは石造りで残っている。何とか早期に再建してもらいたい。日仏の文化協力の絆は歴史的に固いものがあり、日本でも義捐金など協力をお願いしたい。
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昭島の桜 がんばってます

2019-04-13 23:33:05 | 散歩
 
昭島の春、桜に続く花々
今年の春は速い、桜が散りハナミズキが満開だ。昭島のハナミズキは江戸街道にも有るが、散歩にはモリタウンショッピングセンター東側にあるハナミズキ通りで、ゴルフ場までピンクと白のハナミズ......
 

 春の季節の気まぐれなことよ!昨年はハナミズキが満開だったが、今年は桜ががんばっている。多摩川堤の桜は今、満開だ。

かつての桜の名所は木が古くなってきたが、ここは若木の並木、嵐で枝が多少折れても見事な景色、多摩川の向こう岸は八王子、若葉の上からは真白き富士だのぞいている。ここから羽田空港の河口まで44Km

拝島駅周辺平和橋あたりの桜は、散りかけている。玉川上水に花びらが

西武ハイツの庭の築山の桜、思い切り枝を伸ばしている

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桜田無能大臣選んだ選挙民こそ恥を知るべきだ

2019-04-12 23:28:45 | 政治
ひどい国会議員が居たものだ。しかも7期も衆議院議員をやっている。五輪担当大臣就任時、パラリンピックと言うところパランピック、パラピックと何回も言い間違い話題になったが、その後の失言の数々は列挙するだけでお笑いのネタになる。
 
最も噴飯ものサイバーセキュリティ戦略副本部長という重責を負って、国会の質問でUSBがよく判らず、パソコンは扱えないということだった。英国の新聞からはこの人事はシステムエラーと皮肉られ、サイバーセキュリティに最も適している、なぜなら攻撃できないからだ。
 
高橋比奈子衆議院議員のパーティーで挨拶した際、「(東日本大震災からの)復興以上に大事なのは高橋さんなので、よろしくどうぞお願いします」と震災復興を軽視するような発言をして、ようやく大臣をすげ替えたが、こんな人間に応援演説をよくたのんだものだと不思議に思う。
こうした事情から、通常の秘書官だけでは不安なのでもう一人付けていたというニュースが昨日流れ、大臣が交代し、応援秘書は即外された。こうした人間を五輪担当大臣に任命した安倍首相に責任があるが、それ以上に、どう見ても国会議員の資格はないのに7回も選んだ千葉8区の選挙民こそ恥を知るべきだ。
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キャッシュレス時代に新紙幣を発行する愚、国民負担増に

2019-04-10 18:43:07 | 経済
安倍内閣はまたもや人気取りか、レジェンドになりたいのか??新紙幣を2024年度に流通させると正式発表した。マスコミは改元の時と同じようにはしゃいでる。やれ渋沢栄一は日本資本主義の父だの、津田梅子の墓は津田塾にあるだの、また出身地はお祭り騒ぎだのと報道している。しかも、ATM,券売機、自販機のメーカーの株が上がったと経済にプラスになるような報道もある。
 
頭を冷やして考えれば、券売機(5.5万台)や自販機(全国で421万台)を使用している側から見れば、膨大な費用がこれから掛かることも報道しなければならない。これらのコストは全て機械を設置している側が負担出来るわけがない。利用者たる国民、消費者に付けが回ってくる。JRの料金も上がるかもしれない。自販機の缶コーヒーも値上げするかもしれない。必要も無い新紙幣発行は何のメリットもない。
 
一方日本は世界に類をみない現金大国で、政府は25年に現金を用いないキャッシュレス決済の比率を欧米並みの40%に上げる方針も掲げており、場当たり的で当に人気取り政策で、余裕のない人口減少社会のなかでさらに国民負担を強いることになる。今の紙幣で徐々にキャッシュレス時代に入り、券売機や自販機など古いものを大切に長く使うという価値を見直したいものだ。
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