行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

外国人研究者を増やす工夫を!

2024-10-05 17:52:57 | 科学

新型コロナウイルスワクチンの先駆者にノーベル賞、背景に移民の力

歴史に残るパンデミック、史上最短時間で開発されたワクチン、数千万人の死亡を回避し、世界がここ100年で最悪のパンデミックから立ち直るのを助けた。その二人の先駆者、カタリン・カ......

本日の日経でカタリンコ・カリコ博士の自伝「ブレイクスルー」が紹介されている。当時の共産国ハンガリーから米国に移民し、mRNA型ワクチンにたどり着くまでの苦難の道との内容で、是非読んでみたい。

米国での大統領選挙では移民排除の論争が続いているが、この本を読んで度量の広い米国に戻ってもらいたい。
ひるがえって我が国の事情を見ると、国立大学における研究者の外国人比率はわずか6.5%、米英の20%強に較べると少ない。近年外国人労働者は急激に増えつつあり、労働力不足に対応しているが、研究分野でも優秀な外国人研究者に来てもらう対応が求められる。

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新型コロナウイルスワクチンの先駆者にノーベル賞、背景に移民の力

2023-10-04 14:34:29 | 科学

歴史に残るパンデミック、史上最短時間で開発されたワクチン、数千万人の死亡を回避し、世界がここ100年で最悪のパンデミックから立ち直るのを助けた。その二人の先駆者、カタリン・カリコ氏とドリュー・ワイズマン氏にノーベル生理学・医学賞が授与された。

カタリン・カリコ氏はハンガリーでの大学で資金不足に陥り、米国に移民、1990年代後半からmRNAワクチンの開発に取り組むも、米国大学でも補助金をもらえず、ドリュー・ワイズマン氏と共同の2005年発表の論文もネイチャー誌やサイエンス誌にも拒否されるという苦難の連続だった。そこへ慧眼のドイツバイオンテック社のシャヒンCEOが手を差し伸べ、カリコ氏を招請、mRNA研究をバックアップした。このバイオンテック社は2008年にトルコから科学者ウール・シャヒンと妻のオズレム・テュレジによって設立された。シャヒン氏は2018年にはmRNAベースのインフルエンザ予防ワクチンを開発するために、アメリカの企業であるファイザー社と複数年にわたる研究開発協力を開始している。この下地があったからこそ、カタリン・カリコ氏を副社長に迎え入れ、ファイザー社との連携でCOVID-19ワクチンの開発が短時間で完成した。

偶然とはいえ、ハンガリー、トルコの移民科学者の力がパンデミックを克服したことになる。

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