行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

民主党政権ついに誕生!

2009-08-31 22:50:15 | Weblog
300議席を取ったので事実上民主党の政権といってもよいだろう。これは日本の歴史に残る瞬間であり、国民の投票で行われたポーランドの連帯革命、チェコのビロード革命に匹敵するビッグチェンジといえる。米国での黒人大統領の誕生とあわせ考えると何か大きな歴史の転換点といううねりを感じる。

もちろん良い方向に向かって貰いたい。今回は多くの新人議員が当選した。これらの議員の教育訓練も重要だが女性議員も増えたことだし、新しい風をむしろ期待したい。私はかつて第一回民主党大会を傍聴したことがある。時間も限られていたこともあるが少数意見を封じ込める雰囲気があった。大所帯となった民主党はガラス張りの大会で何日もかかろうが議論を尽くして日本の進路を造って欲しい。

敗れた自民党の敗因は明らか、かつて権力を取り返すべく社会党と連立を組んだときから歯車が狂ってきた。その次は公明党との連立で権力を維持しようとし、小泉政権で衆議院3分の2を占める巨大な権力を握るや強行採決をくり返した。小泉退場後、その遺産を維持したいがために選挙で民意を聞かないで3人も首相を代え、政治不信は極まったし、国際的にも恥ずかしいと国民は感じた。民主党にとってこれは反面教師だ。

私は自民党再起の可能性が充分あると思う。幸い優れた資質を持つ多くの議員が残っている。塩崎、茂木、逢沢、石原、小池、甘利、こうした政策に強いバランス感覚のある中堅議員に再建を期待したい。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

いよいよ世紀の政治ドラマの幕開けだ

2009-08-29 16:09:41 | Weblog
明日はいよいよ投票日、世紀の政治ドラマに参加するべく投票を!税金が高いだとか、授業料が払えないだとか、保育園が足りないとか、文句を言っても何も良くならない。政治に嫌でも参加することで、その一歩が明日の投票だ。

昨日ある会合でも政治がおもしろいといった話題が出たが、その話題の中で高速1000円政策が出た。この夏家族旅行で親戚から借りた4枚のETCカードを有効に使ったがもうこりごりといった話、全体でこの夏の帰省シーズンには2.3倍の高速道路利用があったと報道されたが、現実の高速での混み様は大変なものだったとのこと。途中のサービスエリアに入るには、はるか手前から長蛇の車列、やっと入っても食糧も飲み物もほとんど無い状態、トイレに至ってはどのくらい待つのか判らないといったあんばいだったようだ。携帯トイレが必需品だと語っていた。

高速道路無料化になるとどうなるか実験したようなもので、最初はこのような現象が起きるだろう。やがて、経験を積むと高速利用は止めて電車や飛行機を使おうといったことになる。そのためには、JRやフライト各社が知恵を出し利用促進策を考えることで、例えば新幹線料金は欧州の高速鉄道に比べ高いので2割ぐらいは下げる努力が望まれる。パリ-ロンドン間でユーロスターは4500円くらいだ。

8月25日のニューヨークタイムスでも日本政治のビッグチェンジとして民主党政権の誕生を予想している。日米間の距離が少し遠くなるかもしれないが歓迎すべき変化という報道内容であった。その原因は20年にわたるスタグネーション(経済停滞)を招き、国民の誇りを後退させた政権党にあるとしているが、官僚との闘いについては厳しいと見ている。何せ日本の官僚は戦争中の軍支配下でも生き残ったし、戦後の占領軍下でも生き残った。鳩山政権でも生き残るだろうとのコメントを載せている。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

各党の政見放送、無料!無料!ほんとかしら

2009-08-27 23:26:15 | Weblog
毎日政見放送を聴かされているが、そろそろ飽きてきた。各政党とも自分のことは棚に上げて他党を批判するがやや見苦しい、この鉄道は私が引っ張ったみたいな利益誘導を平気でしゃべる。そして今回の特徴は無料という言葉が散りばめられ選挙が終ったらすばらしい世になりそうな感じがする。

例えば、高速道路無料化といっても高速代がなくなるだけでこれは欧米では当たり前の話しと前回のブログで書いた。しかし、道路の財源ではすでに膨大な税金が注ぎこまれている。毎年その半分が自動車を持つと取られる自動車にかかわる税金だ。主な道路特定財源の税金はまず昭和41年に石油ガス税、ガソリン税が創設され、昭和43年には自動車取得税、そして角栄さんが考えた世界にまれに見る昭和46年の自動車重量税、ガソリン税を倍にする暫定税率が昭和49年に制定され暫定といっても今でも続いている。おとなしい納税者をなめた話だ。道路予算全体の中で約5兆円を自動車保有者は負担している。もちろんこの他に消費税も負担している。

よく考えなくても、自動車を持つと、持たない人よりかなりの税負担をしていることが判る。高速代が無料になったと喜ばず、世界でも類を見ない重い自動車関連税を払っているのだから、道路予算をガラス張りにしてその執行をチェックすることが肝心だ。

高齢者医療も今回の焦点だが、無料化は疑問だ。高齢社会が進み、高齢者の医療負担は結局、消費税など他の税でカバーせざるを得ない。また今でも混んでる医療機関で診療代無料となると高齢者サロン化が進み、緊急を要する高齢者の治療に齟齬を来すことにもなる。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

雑誌「タイム」が報じる選挙前の日本

2009-08-25 22:33:57 | Weblog
今週のタイムの表紙を飾るのは暗い表情の日本の若者、これまで有名人が表紙を飾っていただけに異様な感じがした。特集記事はこの表紙に合わせて日本の若者を登場させ、「これまで沈黙をしていた若者が総選挙を前に自分たちの将来のために声を上げだした」と報じているが、90年代からの失われた10年はまだ続いており、世界でまれな高齢社会への不安でしらけた若者もいるとしている。政治は高齢化に対するアクションが遅く、対策も中途半端だったと批判している。

日本のロスト世代の多くの若者は日本の終身雇用制システムに入れず、その結果非正規社員が増え、NGO活動に入ったものも多い。しかし国家のGDPの2倍に達する借金を背負う運命にあり、政府への不満は膨らんでいる。

中には非正規社員ながら結婚し、民主党の掲げる子供手当や学費支援を期待している若者、70%の女性労働者が出産で辞めていく現実に絶望し、民主党の子供政策の実行に疑いを持つ女性、自民も民主も政策は同じようなもので信用できない自分で稼いだ金だけが便りだと主張する投資銀行の若者、等登場している。

こうした現実に怒りを覚え、大学生が自分たちの将来のために投票しようというサークルをマクドナルドに拠点を置き立ち上げ、集会を企画したところ大成功だったと報じている。

本日、私も期日前投票に出かけたがかなりの人が来ており、本番さながらの投票風景であったが高齢者が多かった。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

総選挙 国中盛り上がる みんな投票に行こう

2009-08-23 23:44:52 | Weblog
今夏の選挙ほど国中が盛り上がってる総選挙はないのでは無かろうか?大不況の中での選挙で失業率も高く、生活に危機感を国民が抱いていることと、自公長期政権への怨嗟にちかい思いがそうさせているのだろうか?街頭演説では人があふれるばかり、日本国民もようやく主権在民ということに気づいたのだろうか?

選挙戦が長いのでテレビでの各党による政策討論も多く、最初の他党の政策批判から詳細な議論に移りつつあり、理解が深まりつつある。特に今回最も関心のある年金問題では超党派的な協議会でやろうという雰囲気ができつつある。年金の制度設計は長期にわたるものだから政権交代の度に制度が変わることになったらなかなか制度自体が確立しない。諸外国の例でも長期にわたる年金制度は超党派的に作っている。

各党の年金議論で気になるのは本日のNHK9党代表者討論のごとく、財源になると保険料か税金(消費税)かという単純なことで終始している。現厚生年金制度の負担者の半分は企業であり、年金制度が変わっても企業負担は大きな財源であることを忘れてしまっては困る。

老若共々必ず今回の歴史的イベントには参加して欲しい。投票率、東京では都議会選挙並の50%以上、全国平均では65を超えて70%以上となって欲しい。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

高速道路無料! 欧米では当たり前

2009-08-20 22:02:55 | Weblog
民主党マニフェストの中では高速道路無料化が批判されている。環境が悪くなるという批判はわかりやすい。だけど大きな声を出しているのは高速道路が普通の道路になると困る既得権者達だ。またこれをばらまきと言って批判している自民公明だが、彼らの1000円政策はばらまきではないのだろうか。いずれも財源は税金だ。

もう少し視野を拡大してみるとこのグローバル化の中、高速道路の無料化は騒ぐこともないようやく欧米並みになるのだから。ドイツも米国も高速道路始めから無料でドイツでは国外からの通過する車に通行料を取るか議論している。オーストラリアはETCカードに類似したカードを車に最初から組み込み、トンネルなどを通過するときに料金を取るが料金は安い。

日本の高い高速料金は極めて特殊で、道路公団及び関連組織群といった化け物のような巨大組織を生み出し、コストを高くしてしまった。この世界にまれな高い高速料金は日本経済の発展、特に地方経済にとってどれだけ阻害要因になったか計り知れない。昔の関所みたいなものだ。工場立地を妨げ、農産物の流通を妨げ、観光振興を妨げて来た。

一般道路と高速道路が平行しているケースが多く無料化すれば余分な投資はいらなくなる。無料にすれば上記の経済成長の阻害要因がなくなり、その経済効果は巨大で、国土交通省の試算では7兆円にもなると民主党は言っている。道路財源は多いときで10兆円、最近でも8兆円(内半分強は地方の財源)もある。これからはこの財源内で道路を管理し、余分な道路はつくらないことだ。

車の利用が増えて環境が悪くなることは事実で、3年ぐらいかけて経済効果と環境負荷への検証をやり、対策を実行することが必要だ。民主党は政権を取ったら必ず政策の検証をして欲しい。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

男の日傘

2009-08-18 11:25:04 | Weblog
2年続けて志賀高原に来ている。熊ノ湯ホタル温泉が目当てだが海抜1700mの冷房の無い環境が快適だし、宿代が安いのも魅力だ。

志賀高原はいろいろなトレッキングコースがあり、年齢、体力に合わせて楽しめる。この二三日快晴に恵まれ、のんびり高原を歩いているが、日焼け防止と暑さ対策に傘は欠かせない。
日傘の効用に気がついたのはスイスのアルプスでトレッキングした時で、2500mぐらいの高度だと木はなく、牛が草をはむ草原で、炎天下快晴だとかなり暑い、おもわず雨傘を使った次第。

男は日傘など軟弱だと思い込みがあったが、それ以来通勤にも使ったが他の男性が使っているのを見たことがない。

ところが先日男の日傘がデパートで売れていると報道されて嬉しくなった。これまで普通の折り畳み傘やゴルフ用の日傘を使っていたが、早速男の日傘を求めてみたい。
問題は傘が人にあたることで、かなり気を使う必要がある。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

驚きの海軍反省会

2009-08-15 14:56:21 | Weblog
15日近辺になるとあの戦争の真実が赤裸々にマスコミを賑わす。その中でも驚いたのは帝国海軍の上級将校達が昭和55年から12年もの間113回も「海軍反省会」を持ち、米国との開戦への経緯から極東軍事裁判対策まで思い出話のような調子で話し合った内容であった。今回そのテープの一部がNHKで公開された。

宣戦布告という国家の最高意思決定が軍令部という政府や国会を超越した一機関で負けるのは判っていたが決定されたという驚くべき事実が出てきた。軍令部の将校達はえり抜きのエリートであり、情報も充分持っていたので日米戦えば負けることは承知していながら最高責任者が皇族の出身であるために反対できなかったと証言した。

また、連合軍による戦犯を裁く極東軍事裁判対策として元海軍関係者による組織が結成され、最高責任者の東条英機元首相に全責任を取らせ、海軍出身のA級戦犯には極刑が下されないように工作し成功したことも反省会で明らかにされた。

その時の反省会の中で裁判の焦点「人道に対する罪」をめぐり中国人住民虐殺や捕虜虐待などジュネーブ条約違反を海軍軍人が何故やったのかという話も出てきた。日露戦争では捕虜の扱いが模範的だった海軍がどこから間違えたのかという議論の中で、「それは日中戦争から踏み外し、いつの間にかそれが普通になってしまった」という、あらためて戦争の狂気が明らかにされた。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

景気回復はアジア諸国の発展が鍵を握る

2009-08-13 17:45:30 | Weblog
内閣府は11日、8月月例経済報告を発表した。景気は、「厳しい状況にあるものの、 このところ持ち直しの動きがみられる」とし、先行きについては、「当面、雇用情勢の厳しい状況が続くとみられるものの、在庫調整の一巡や経済対策の効果に加え、対外経済環境の改善により、景気は持ち直しに向かうことが期待される」とし、特にアジアを中心とした持ち直しの動きが「広がっている」と中国やアジア諸国の回復に期待をにじませている。また新たに「底入れに向かっている」との見解を明らかにした。

経済専門家のコメントは概ね底入れと二番底があるとの2つの見解に分かれているがこの差は今後経済対策効果が薄れることをカバーするアジア諸国への輸出が伸びるかどうかにある。

韓国から昨日届いた便りによると、工業生産も消費も設備投資も回復基調で、失業率が7月には3.7%と前月より0.2%改善され一足先に回復の兆しが出てきた。今年度の経済成長はマイナス1.5%と上方へ修正された。
輸出依存度は日本より高く、特に中国、インドでの市場拡大を政府は最大の努力をし、そうした努力が報われ出した。

最近のめざましい成果は自由貿易協定(FTA)の分野で、先月インドとの包括的連携貿易協定を結び、韓国の自動車、電機など輸出企業は日本より優位に立った。韓国はすでにEU,シンガポール、チリ、ASEANとFTAを結びさらに米国とは議会の批准を待つだけになった。

これらの市場ではサムスン、ヒュンダイ、LGといった韓国企業は関税ゼロの競争力を持つことになる。日本の農業よりひ弱い農業を持つ韓国でさえやってる。日本経済回復の鍵はアジア諸国という認識があるならただちにインド、ASEAN、とFTA交渉に入るべきだ。日本の政府はサボっているとしか思えない。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする

マニフェスト開き直りのコピー

2009-08-11 23:10:03 | Weblog
自民党のマニフェストのキャッチコピーは「日本を守る、責任力」、新聞に一面広告を出している。この責任力という言葉、不勉強で初めて聞いた気がする。責任能力があるとか無いとかそういう言葉遣いはよく使うが「能」が落ちている。

自公政権党のこれまで4年間のマニフェストの採点を各種9団体が採点した記事(8月3日)によると最高が58点で最低は30点、及第点の60点は無しという結果だ。達成できたのは郵政民営化ぐらいだろう。それよりお粗末なのは厚生年金の宙に浮いた加入者5000万件問題、安部首相は今年の3月までに解決すると言い切ったが解決のめども立っていない。

財政再建も首相が替わる度に叫んだけど、国の借金は100兆円から800兆円になり、米国あたりは日本であれだけ財政赤字が有り、国債を発行してもインフレにならないという実証があるとして巨額な米国国債を発行し今回の金融危機に対応している。

自公政権は以上のことからどう見ても責任力どころか責任能力さえも無かった。国民を愚弄するやけっぱちのキャッチコピーだ。
本日、民主党は成長戦略を一昨日の私のブログに沿った形で修正した。自民党も誇りを持ってマニフェストを修正して欲しい。
コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする