ゴーギャンと言えばタヒチだろう。タヒチ島でゴーギャンの足跡を訪ねたが、住居もどこにあったか判らないほど何も残っていない。この辺の村に住んでいたということで、ゴーギャン博物館が美しい海に面して建てられている。ところが肝心の作品はレプリカで本物はパリで見てくれとのこと。奈良の仏像でも本物は国立博物館に移され、奈良にはレプリカが置いてあったがそれと同じことだが、ゴーギャンの貴重な作品はこのタヒチで生み出されたもので作品の一つぐらいはあっても良いだろう。
ゴーギャンは35歳という晩生で画家デビューをしたため、稼げなくてタヒチでは極貧の生活を送っていた。カンバスを買うお金もなく、麻布の袋に画くこともあったらしい。したがって住居も貧しい小屋程度で、モーレア島などあちこちの島に移り住んで画いていた。同時にあちこちに子供をつくったのでゴーギャンの子孫が残っているらしいが、相続の時に本妻の長男がタヒチにあるゴーギャンの作品を全て持ち去り売ってしまったとのことだ。
フランス人でタヒチ生まれの大統領が誕生しているのだから、来年リニューワルするゴーギャン博物館には一つでも本物を飾って欲しい。パペーテから1時間くらい離れた昔のタヒチそのままの村で、南極海からの波が打ち寄せ絶景だから、観光名所になるだろう。
ゴーギャンがよく訪れたと云われているシダの洞窟