音楽祭はザルツブルクの岩山をくり抜き、劇場の半分は岩窟という珍しい祝祭劇場(写真の奥の部分)が主会場、旅の最後が音楽祭初日公演となった。演目はモーツアルト作オペラ「皇帝ティートの慈悲」ドレスコードフォーマルということで久しぶりにネクタイを締めた。警戒が厳しく、許可された車のみが入れる。たった4人の団体だが大型バスで入口に乗り付けたら、レッドカーペットが引かれてる。テレビカメラやカメラの放列の中を入場、おかしなと思ったら我々の後からこの国の大統領閣下がご来場となった。
先ずカールベームの間でこの日に限った特別な白ワインを飲む
ウィーンの楽友協会モーツァルトコンサートとまるで雰囲気が違う、先ずフォーマルウェアであることと、アジア系はチラホラで、圧倒的に欧米系しかも背が高いのが特徴だ。
オケピットにはウィンフィルの古楽器がデンと
今日の指揮者は日本では馴染みのないテオドール・クランツィアス、ギリシャ生まれ、ロシアで活躍している。
キャストはローマ帝国ティトウスにラッセル・トーマス(マイアミ出身)、ヴィテリアにゴルダ・シュルツ(南ア)セルヴィリアに地元のクリスティナ・ガンシュ、セストゥスにフランス出身のマリアンヌ・クレバサなど、世界中から集められた。
最近の新演出、私のような素人には馴染めない。ローマ皇帝がスーツに赤いネクタイ、後のキャストは全くの普段着、稽古場と同じだ。舞台装置も箱が置いてある簡単そのもの。せめて服装だけでもいにしえローマ時代だったらと思う。
内容は歌唱力をはじめウィンフィルの演奏もすべて素晴らしかった。見慣れた人には服装とか舞台装置は関係なく、人形浄瑠璃で黒子は全く気にならなくなるのと同じだ。終わったら凄い拍手とスタンディング・オベーション