行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

ザルツブルク音楽祭

2017-07-31 00:43:46 | Weblog

音楽祭はザルツブルクの岩山をくり抜き、劇場の半分は岩窟という珍しい祝祭劇場(写真の奥の部分)が主会場、旅の最後が音楽祭初日公演となった。演目はモーツアルト作オペラ「皇帝ティートの慈悲」ドレスコードフォーマルということで久しぶりにネクタイを締めた。警戒が厳しく、許可された車のみが入れる。たった4人の団体だが大型バスで入口に乗り付けたら、レッドカーペットが引かれてる。テレビカメラやカメラの放列の中を入場、おかしなと思ったら我々の後からこの国の大統領閣下がご来場となった。

先ずカールベームの間でこの日に限った特別な白ワインを飲む

ウィーンの楽友協会モーツァルトコンサートとまるで雰囲気が違う、先ずフォーマルウェアであることと、アジア系はチラホラで、圧倒的に欧米系しかも背が高いのが特徴だ。

オケピットにはウィンフィルの古楽器がデンと

今日の指揮者は日本では馴染みのないテオドール・クランツィアス、ギリシャ生まれ、ロシアで活躍している。
キャストはローマ帝国ティトウスにラッセル・トーマス(マイアミ出身)、ヴィテリアにゴルダ・シュルツ(南ア)セルヴィリアに地元のクリスティナ・ガンシュ、セストゥスにフランス出身のマリアンヌ・クレバサなど、世界中から集められた。
最近の新演出、私のような素人には馴染めない。ローマ皇帝がスーツに赤いネクタイ、後のキャストは全くの普段着、稽古場と同じだ。舞台装置も箱が置いてある簡単そのもの。せめて服装だけでもいにしえローマ時代だったらと思う。

内容は歌唱力をはじめウィンフィルの演奏もすべて素晴らしかった。見慣れた人には服装とか舞台装置は関係なく、人形浄瑠璃で黒子は全く気にならなくなるのと同じだ。終わったら凄い拍手とスタンディング・オベーション

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ザルツブルクを支えるモーツァルト

2017-07-28 18:44:51 | Weblog

ザルツブルク遠景

ここの売りはモーツァルト、空港からスーパーまでモーツァルトの名前が付く、カフェモーツァルトのWiFiのパスワードもmozart○○だ。チョコレートも何種類かのモーツァルトチョコレートが競っている。全てモーツァルトの顔が描かれていてどれを買うか迷うくらいだから、街中モーツァルトの看板だらけだ。

戦争で米軍の爆撃を受けたモーツァルトの生家は第一生命が6億円で建て直し、観光の目玉商品となっている。モーツァルトは此処で16歳迄過ごし、ウィーンに移った。わずか16歳の天才がここの観光産業を支えている。

ザルツブルク音楽祭の初日幕開けはモーツァルト作曲のオペラ「皇帝ティートの慈悲」ようやくお目当ての日となった。

開演は夜なので、ツアーは昼間、中高年に依然として圧倒的人気のミュージカル「サウンドオブミュージック」の撮影舞台めぐりとなった。滞在しているホテルシェラトンから徒歩圏内のミラベル宮庭園、丘の上のマリアの居たノンベルク修道院を訪れた。
ミラベル宮殿と庭園

それから郊外のトラップ大佐邸とされたレオボルックロン宮殿(現在はホテル)をチェック、そしてそこの中庭にあったガラスの小屋は重要遺産ということで、ヘルブルン宮殿公園内に移され、多くのファンが訪れ、感激していた。

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ザルツブルクへ

2017-07-27 03:19:08 | Weblog
ザルツブルクへはウィーンから5時間のドライブ、風力発電の音を聞きながら穀倉地帯を走る。ザルツブルクへの途中、氷河に削られた湖が点在するザルツカンマーグート地方に滞在、あいにくの天気で気温は15度前後、ラックで上る登山鉄道で1700mまで行った。みぞれが降りそうなので早々に下山した。
最も美しい湖の村、ハルシュタットに寄ったら中国人観光客で溢れてた。あちこちに中国語で大声で騒ぐなといった警告看板が建てられ、ガイドは美しい村が看板だらけと嘆いていた。中国の有名スターがここで撮影し、あっという間にハルシュタットは聖地化したとのこと。


宿泊したモントゼーや私が最も美しいと思ったサンクトヴォルフガングではハルシュタットのような現象はなく静かな湖畔の街だ。ミュージカルサウンドミュージックの舞台なので日本人がパラパラと来ていた。
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ウィーン楽友協会でのアジアパワー

2017-07-25 22:25:05 | Weblog

ウィーンと言えば、楽友協会でのウィーンフィルによるニューイヤーコンサートが有名だ。このコンサート世界の70各国でライブ放送している。今宵は同じ金ぴかの会場でモーツァルトを楽しもうと出かけた。

 

ところが、10年前だったか、楽友協会でパリフィルを聞いたがその時と観客の様相が今宵はまるで違う、この間の世界情勢の激しさを感じた。8割がアジア系で、その中でもほとんどが中国系で、香港からの小学生の団体も入っていた。演目がモーツァルトなので解りやすいせいか、行儀良く熱心に聴いていた。

オーストリアの音楽産業は国の大黒柱であり、観光産業も支えている。日本のインバウンド観光客と同じ現象だが、訪日よりコストはかかるだろう。

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ハプスブルク家の遺産

2017-07-24 15:06:47 | Weblog

オーストリアの観光産業はハプスブルグ家の遺産に大きく依存している。その代表がシェーンブルク宮殿で毎日1万人は押し寄せている。
宮殿の中の豪華さは往時のまま、庭園も綺麗だが世界最古の動物園にはパンダや白熊が人気だ。


ハプスブルグ家御用達のケーキも数知れず、それを提供するカフェもウィーンの名物で観光客で賑わっている。
名だたる作曲家もハプスブルグ家の庇護の元、生活ができた。いまやかつての名作曲家は自分の楽曲だけでなく、死んでもお墓が観光資源となり、貢献している。
モーツァルトのお墓だけど、亡くなつた時は貧乏でどこに埋葬されたか定かでなくとも、後々立派なお墓がウィーン市により設けられ、観光に寄与している。
本人が埋葬されてるか判らないモーツアルトの墓


他の作曲家のお墓は別の中央墓地に集められ、「私が死んだらベートーベンの隣に」と遺言したシューベルトはそのとおりベートーベンの隣に埋葬されている。これもハプスブルグ家の遺産だ。
ベートーベンの墓

さすがベートーベン花が絶えない。

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オーストリアへ

2017-07-23 15:25:54 | Weblog

永年の課題だつたザルツブルク音楽祭でオペラをということでオーストリアへ発った。
オーストリア航空が日本からの直だ行便を昨年やめたので、ブラッセルで乗り継ぎウィーンに着いたのは21時過ぎだった。
ウィーンの象徴シュテハン寺院


オーストリア経済を支える観光産業はこの寺院を始め、王宮、多くの博物館、そしてその中のコレクションなどかつての支配者ハプスブルク家の遺産に100%依存してると言ってもよいだろう。
美術史博物館ではブリューゲルの絵が一部屋に集められ充実している。ハプスブルク家では、分家の遺産は本家のものという方針で気に入った作品のみウィーンに持って来たのでヨーロッパ中から画家の傑作が集められた。この博物館の価値は計り知れない。
今や門外不出となったフェルメールの「絵画芸術」

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連合の言い分は正しくとも決定プロセスが間違った

2017-07-21 11:26:00 | Weblog

この秋の高度プロフェッショナル制度の導入に向けて動きが激しくなり、連合人事まで絡んできた。首相は、働いた時間ではなく成果に給与を払う第一次安倍内閣でつぶれた「ホワイトカラー・エグゼンプション」の導入に執念を燃やし、名前を換えるといういつもの常套手段を使っている。連合は危機感を持ち、何とか歯止めをと言うことで、年104日以上の休日取得を企業に義務づけることに加え、労働時間の上限設定、終業から始業まで一定の休息を確保する「勤務間インターバル制度」の導入、2週間連続の休日取得を盛り込もうと動いた。

この法案対象者は年収1075万円(勤労者の0.5%ぐらい)、もちろん本人の同意が必要となる。これに連合の条件が守られれば、過労死の問題は回避できる。この修正は正しいが連合内部での手順が狂ったことで、連合トップの先走りがなせるものもならなくなっている。暑い夏ではあるが、臨時の中央委員会でも開催して頭を冷やして議論し、纏めるべきだ。

それと派遣労働法にしても最初は職種を13に限定し、当初製造業には拡大しないという国会決議もしたのに、その後職種がどんどん拡大し、最後はネガティブリスト化(対象職種限定でなく、やってはいけない職種のリスト化)になって派遣切りが社会問題となった。まして最近はブラック企業という法自体を守らない企業の続出で企業への不信感は強い。

労働時間に上限を設けるから大丈夫だという推進派の学者の論で、時間管理を外すホワイトカラー・エグゼンプション対象者の労働時間をどうやって把握するのだろうか、対象職種は多分ネガティブリストとすることになるのだろうが、企業側は経理・総務にまで対象を広げたい意欲のようだ。対象者の拡大はしないという歯止めをどう付けていくが課題だ。

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駄目大統領でも株価は上がる

2017-07-20 23:11:55 | Weblog
トランプ大統領が就任して100日、いろいろな評価がマスコミを賑わしているが、大方の見方は早くもレームダックといわれている。その象徴がオバマケア廃止に手こずり、議会に夏休み返上で審議しろと要請したが、3000万人以上が無保険になるとなれば、議員としては大統領の要請には賛成しづらい。しかしそれでも米国株式市場は上昇し、主要指数の終値がそろって最高値を更新した。IT企業をはじめ、米国企業の強さと米国の懐の深さを覗える。その秘密は連邦制度にある。特に大きな州では、カリフォルニアのように連邦政府の政策など無視して、世界一の環境政策を貫き、電気自動車の推進に邁進する。
 
世界各国でもトランプ大統領への評価が失望からトランプ外しに動いている。今日のニュースでも、米中経済対話は物別れに終わったと言うが、習近平もトランプ外しというか、もう少しほっておこうと言う戦術に出たようだ。メルケルを筆頭にEUでは米国無しでもパリ協定は実行し、環境を重視する政策で行こうと団結している。
 
TPPにしても米国無しでもやろうという雰囲気になってきた。日本とEUのEPA協定が影響していることは否定できない。この点、安倍首相の唯一の功績といえる。
 
大きな問題は、北朝鮮だろう。これはトランプ抜きでは解決できない。先日も北朝鮮問題の第一人者の記者との懇談で話題になったが、トランプは先制攻撃をする可能性があるという。いや国防長官が止めるという大方の見方があるが、何をするか予測が付かないのがトランプだけに怖いという話だった。この件ではトランプ外しはできない。
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劉暁波氏の散骨、権力者は何を怖がるのか

2017-07-18 22:34:38 | Weblog
獄中でノーベル平和賞を受賞した中国の民主化運動の象徴、劉暁波氏が亡くなったが、その後の習近平政権の素早い行動には驚かされた。火葬はともかくとして、即散骨とはしかもどこに散骨したかは明らかにしない。墓に埋葬すれば、多くの民主化を求める国民が終結するし、散骨の場所は聖地となるかもしれない。劉氏は民主的な立憲制度など当たり前のことを訴え続け、国家政権転覆扇動罪で懲役11年の厳しい刑を科され、獄死した。
 
報道するNHKやBBCなど海外からのニュースは黒色画面となり遮断され、国民の目を塞いだ。世界第二の大国のいびつさが浮き彫りになった。劉氏という1人の人間をかくも恐れるのは権力者の自信のなさを表している。しかも台湾や香港では自由に報道されていることも考えると13億人の国民の目をいつまで塞いでいることができるのか、モグラたたきのように押さえ込めると信じているのだろうか。
 
日本でもかつて、安政の大獄事件では、幕府の権力者にたてつく吉田松陰や橋本左内、梅田雲浜など思想家から僧侶まで処刑した。その結果幕府に対する反感は強まり、倒幕へと歴史は回天した。中国では劉氏以外多くの民主化を求める弁護士や香港の書店主まで獄中に繋がれている。権力者の焦りを見ていると夜明けは近いかもしれない。
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中高年用タブレット端末も進化した

2017-07-16 22:29:12 | Weblog
2011年1月8日のこのブログで中高年用タブレット端末の条件を出した。7インチで重さ400g以下、価格は3万円以下、無線ラン対応、フラッシュやYoutubeにも対応し、GPS対応、カメラは500万画素といったものだ。グーグルが先月発売した「Nexus7(ネクサス7)」はカメラ機能以外はほぼこの条件を満たしている。正確なサイズは縦198.5mm、横120mm、厚さ10.45mmで、重さは340gだ。ということで翌年からNexus7を使い出した。
 
ほぼ満足していたが、先日突然、どうやっても動かず修理することも考えた。そこへアマゾンから先週半値セールを全世界でやるというメールが来た。米国では他の小売店の株価が下がるほどの世紀のセールらしい。
プライム会員への案内でタブレットもその対象とのこと、中身を見ると7インチ、8インチのタブレット4000円弱、6000円弱で買える。目が悪くなってたので、少しでも大きいのをとFireHD8インチのスペックを調べたら重さ369g、ドルビー、ステレオスピーカー、画面は1280x800,カメラは2メガ、ストレージは16GBの他にミニSDカードまで使える。即買って使っている。
 
技術の進歩には驚く、アマゾンプライム会員だと、好きな音楽、映画がこの端末で簡単に利用できるというメリットの他に、画面のあざやかさ、音の良さは素晴らしい。12時間電池が持つというのも便利だ。早速いじり回しているが、先ずアマゾンのお薦め画像がホームに出て来るのでわずらわしいので取り除き、Googleや乗り換え案内、など普段使っているアプリをインストールした。
 
iPadminiの方が画面は綺麗で鮮やかだが、値段のことを考えると中高年のタブレットはFireHD8がお薦めだ。文字を特大にすると、見栄えは悪いが老眼鏡も要らない。
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