スタート時は9アンダ-鈴木愛がトップ、2位7アンダータイに山下美夢有、原英莉花、川岸史果、ベテラン鈴木の独走を、日本女子オープン制覇の原、目下賞金女王山下などがストップさせる闘いが予想された。
ところがゴルフにも「まさか」があることを再認識した。
首位と5打差の8位4アンダーから出たリ・ハナ(22歳)が山下美夢有、仁井優花とのプレーオフを制し、悲願の大逆転初優勝を挙げた。18番パー5で行われたプレーオフ。リ・ハナは2オンに成功し、手前6メートルのイーグルパットはわずかに外れたが、バーディーパット沈めた。仁井と山下は3オン2パットのパーで、1ホール目で決着がついた。イ・ボミ引退後、後継の韓国新星が出てきて,楽しみが増えた。
先ず「まさか」は11番ホールで起きた。百戦錬磨の鈴木愛がフェアウェーからの第2打、砲台グリーンに乗せたが奥のラフへと転り落ちた。第3打アプローチはグリーンにとどかず、再び傾斜を下りラフへ、信じられないが4、5打目も同じミスが続き、6オン2パットでまさかのダブルパーとなり、沈没。
一方、リ・ハナの「まさか」は15番パー3、グリーンが難しく、それまでバーディはこの日一人だけ、20mぐらいの大きくスライスするバーディパットをねじ込んだ。これで首位とは1打差に迫った。
後半トップを走る山下は砲台グリーンに苦戦、3ボギーをたたいたのが敗因、プレーオフでも3打めのアプローチをミスし、リ・ハナが2オンしてバーディとなり、苦杯をなめた。仁井優花(21)は後半17,18番でバーディをとり、プレーオフにくい込み初優勝を狙ったがあと一歩のところだった。