滋賀県の知事が新党を立ち上げると聞いて、先ず浮かんだのは何故急に?という疑問だが、その裏には政治の世界の理解しがたい動きがあった。11月28日付け朝日新聞の政治欄に小沢一郎が9月頃から嘉田知事に秘かに接近し、新党結成を提案していたとの経緯が報道されている。小沢、嘉田両者の組み合わせは不思議な感じがするが、接着剤に小沢と親密な京セラの稲盛さんがなったとのことだ。
生活が第一は維新の会に袖にされ、三極ブームに埋没した感があるが、ひっくり返す大芝居が今回の嘉田新党の誕生と見ても肯ける。
小沢一郎はこれまでの経歴を見ると自由民主党幹事長(第26代)、新生党代表幹事(初代)、新進党党首(第2代)、自由党党首(初代)、民主党代表(第6代)、生活が第一代表(初代)と自民党を離れてから5つの新党を作り、中には壊したものもある。そして今回は未来の党の結成で、形の上で代表は嘉田知事、本人は無役としているが、この新党大部分が民主党から離党した小沢の手勢だ。
自民党の高村氏は小沢党をオブラートで包んだものと未来の党を批判しているが、透けて見えるだけにうまい表現をしている。
維新の会も石原太陽と合流して以来、政策が徐々に明らかになってきたが、最低賃金の廃止や解雇規制の緩和などを発表し、「賃金は引き下げ、首は切りほうだい」になりかねない勤労者には厳しい本性を現してきた。
新党の動きには目が離せない。