行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

ポーラ美術館のセザンヌ展

2015-08-30 17:34:35 | Weblog

箱根のポーラ美術館でセザンヌ展を見た。火山爆発のためフランスからの作品11点は帰国、そのかわり国内の美術館から印象派を中心に素晴らしい作品を集めていてかえって良かったくらい。
セザンヌの作品は9点だが、セザンヌに影響を与えた印象派のシスレー、ピサロ、マネ、モネ、ルノワール、ゴーガンの作品を数点づつ展示し、筆触をテーマに据えて新印象派から野獣派ピカソまでこれまでの⚪️⚪️展との違いを見せた。

私にとって新発見はゴーガンで、セザンヌと親交深め、展示されてたゴーガンの作品はセザンヌのななめ筆使いの影響を受けたもので、タヒチの絵と並べていて興味深いものだった。

セザンヌの筆触ななめ筆使いはゴッホの荒々しい筆触や点描派にも影響を及ぼしている。
セザンヌの影響を受けた日本人の画家、黒田、梅原、安井などの作品も参加、はるばる箱根まで来た甲斐があった。
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世界同時株暴落を良い薬に

2015-08-28 18:45:12 | Weblog
世界同時株暴落もようやく落ち着いて、本日500円を超えるアップとなったが、日経平均株価はまだ半分も戻ってない。この1週間、株式相場の動きの激しさはこれまで見ない状況で、金余り減少と株式市場の高速取引の結果ではないかと思う。米国では第2・四半期のGDP改定値は年率換算で3.7%増で経済の状況が良好なのに10%も株が下がり、「株式市場は経済ではない」と言われ始めたくらいだ。株式市場はカジノ?
 
日本ではこのブログNISAの陰謀で取り上げたが、2年前より政官挙げて貯蓄より投資へと国民の行動を誘導した。年金機構もそれに習って株投資への比率を上げた。貯金・債券の利息がスズメの涙ほどだから仕方のない面もあるが、2年たつNISAに合計200万円ほど注ぎ込んだ人も多いだろう。たった1週間で10%も下落し、初めて株投資をした人ほど今回の暴落で肝を冷やしたことだろう。しかし、これは良い薬になったと思う。教訓は先ず元本保証でない商品は株でも債権でもリスクが有るということ、そして少なくとも5年以上の保有を前提に自分の投資金額限度を決めて短期の動きに一喜一憂しない。
 
自民党を離党した武藤衆議員が未公開株で儲かると知人から投資金額を集めたが、未公開株の配分は抽選になり、裏で買えるといった話はほとんど非合法のケースで、詐欺にかからないことだ。年金生活者は貯金が少ない分少しでも利息の高い商品をと狙うことが詐欺にかかる原因だ。
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世界同時株暴落は中国だけのせいではない

2015-08-26 22:19:24 | Weblog

8月12日のこのブログで、中国経済のことは誰も判ってないので疑心暗鬼になっていると書いたが、この1週間の世界同時株暴落はそのことを物語っている。その背景を探ってみる。日経平均株価は、8月18日の-65円、19日の-331円、20日の-189円、21日の-597円、24日の-895円、25日の-733円、連続して下落、8月11日の高値20,946円から本日安値の17,714円まで、なんと3,232円幅の暴落、率にして-15.43%もの非常に深い下げとなった。そして本日の終わりには+570円の18,376円と大幅反発となり、一息ついた感じだが、東京市場の終わったあと上海市場では1.3%の反落して終わっているので、今夜のニューヨーク株次第ではこのスパイラル的な暴落現象は終息したといえない。

この暴落の端緒である上海総合指数終値は25日、3000の大台を割り込んだ。中国の政府機関が一体となって株価押し上げに乗り出した時点よりも25%強も低い水準だ。国民に夢をと考え中国政府が押し上げた株価が元の木阿弥になり、政府の権威は失墜し、天津の大爆発も反政府へのテロではないかとの噂も出ている。

しかし、欧米の経済は上向きだし、ニューヨークの株が10%も暴落するとは専門家も予想しなかった。世界中が「中国の株が下落しても損するのは中国人のほんの一握りだ」と理解していても自国の株式市場も10%近い下落となっていることに驚いている。こうしたスパイラル的な暴落は中国の責任ではない。背景には各国の金融政策でお金をジャブジャブばらまいたことにある。日本もアベノミクスで日銀が国債や株を異次元といわれるほど買いまくり、確かに株は上昇し、円安になったが今回の世界的な暴落で、株価は中国と同じく元に戻り、昨日は円高に振れだした。今回の暴落で最も驚いたのは安倍首相ではないか、オバマ大統領と電話会談をしたというが株価対策で、オバマに電話するとは狼狽ぶりがうかがえる。

今回の暴落で株を売った現金はどこに行ったのだろうか?商品は金が多少上がったぐらいで石油は本年最安値になっている。これまでに経験したことのない不気味な状態で、高速取引化した株式市場ではロボット同志の売り買いで人間が振り回されている。

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子供のしつけ

2015-08-24 14:15:34 | Weblog

前回のブログで子供の門限について触れたが、本日の朝一で子供のしつけについて取り上げていた。母親がどうしたらいいか悩んでいるケースが紹介され、アドバイザーが良い方策を述べていたが、番組ではもっと親父の役割を突っ込むべきで、お父さんは忙しいからでは済まされない。体罰は父親がしっかりやるべきだ。(叩くところはお尻が一般的で顔や頭は厳禁)

パソコンやスマホをやりながら食事をすることなど今見られる風景だと思うが、家族の唯一といってもよい意思疎通の場が食事の団欒だから、スマホは食事中預かるなど、ここを基本にしつけが重要だ。今日もバスに乗ったら、お婆さんがいるのに立たせて優先席で中学生が座ってスマホをいじっていた。こんな基本的なしつけは家庭の責任で、学校に期待してはいけない。

以前ドイツに行ったらドイツ人も子供のしつけに悩んでいると聞いた。サッカーでの若者フーリガンの狼藉は大変なもので、ベルリンでは身の危険を感じた。しつけは世界でも共通の課題だ。

大人の世界でも、ニューヨークのあるレストランで食事中にスマホをいじられたくないので入口でスマホを預かると報道されていたが、食事を提供する側から見れば、自分の作品をじっくりと味わってほしいと思うのが自然だ。

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スマホ過信の一例か?

2015-08-22 16:40:53 | Weblog

スマホの普及で世の中の景色が変わった。たまに乗る通勤電車の景色が最も変わった。皆黙々と小さな画面に集中している。新聞や本を読む人は少数派になった。電車を降りても画面から目を離さない人もいるから混雑した通路では正面衝突もある。トイレに入っても画面から目を離さない豪の者もいる。

この1週間、痛ましい中学1年生少年少女のむごい殺人事件で子を持つ親に戦慄が走った。それにしても被害者の行動時間が夜中から夜明けということに私を含めて旧世代の親はビックリした。私の子供時代や我が子の時代はよほどの不良でもない限り夜中に外出したり外泊することは先ずなかった。辛い思いをしている被害者の親にむち打つつもりはないが、最近ではGPS付きのスマホを子供に持たせているのでいつでも連絡はとれると子供の行動に自由を持たせている親が結構多い。

最寄りの駅の周りには11時過ぎても結構子供がいる。彼らを見る度に日本は安全でいいなと思ったりもした。今度の事件をきっかけに子供の門限を再考してほしい。スマホや携帯は確かにGPSという便利な機能がついているが、電池が切れたらただの箱だ。今度の事件でも少女がスマホの電源を商店街で探している様子が防犯カメラに写っていたが、彼女のスマホは電池切れすれすれだったのだろう。

被害者に花を手向けたい。我が家の庭に咲くモミジアオイ

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デフレ状態ではないと言うが

2015-08-20 19:00:40 | Weblog

14日に発表された経済財政白書、デフレからは脱却してないがデフレ状態ではないというが、じゃあ何状態なのだろうか。その後17日に4~6月期のGDPが発表され、年率-1.6%で民間のエコノミスト予想-1.8%よりましだと株価には影響しなかった。東証1部上場企業の経常利益は4~6月期前年同期比2割を超える増益だという。企業がこんなにもうけているならGDPだって少なくともプラスなのではと思うのが当たり前だ。ここのギャップが日本経済の状態がはっきりしない原因だ。安倍内閣は企業に儲けをはき出し、設備投資を、賃上げをと要請しているが、役員報酬だけは確実に増えている。

GDP統計によると、マイナスの大きな要因は、個人消費が-0.8%とふるわなかったことと、輸出が円安でかつインバウンド消費増(輸出にカウントされ6%増)にもかかわらず-4.4%と伸びなかったことが2大要因だ。春闘で賃金は伸びても消費が伸びない要因は円安で物価が高くなったことが大きい。スーパーへ行けば値上げのラッシュで多少の賃金アップでも買い控えることになる。まして、年金生活者や非正規社員の低所得者はとにかく節約ということになる。物価上昇目標2%を掲げていることが裏目に出ている。4~6月期のGDPデフレーターは1.6%と日銀の目標には届いてなくても消費がダウンし、経済成長ができないというジレンマに直面してデフレから脱却できないというのが明確になった。

このブログで何回か取り上げたが円安でバターなど輸入品が高くなるなら関税を引き下げれば良い。食料品にはそのくらいの調整政策が必要で値上げを奨励するようなインフレターゲットは壁に突き当たっている。

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70年談話の評価はまだ判らない

2015-08-18 23:52:28 | Weblog

先の大戦で当面の的であった米国政府の反応は良いが、マスコミを代表するニューヨークタイムスでは、この談話で安倍首相は新たな謝罪はしなかったと報道している。かつての村山、小泉談話を引き継ぐとしながら謝罪を含めた4つのキーワードを間接表現で淡々と触れたが、積極的な自らの言葉ではないと取られた。中国もこれを言語レトリックで誠意を感じないと反応した。

ニューヨークタイムスの記事では、米国学者のコメントが掲載され、日本ほど過去の過ちを認め謝罪した国はないと安倍首相の謝罪はこれまでという談話に賛意を示している一方、今後の中国の反応を危惧するコメントもある。つまり習近平は現在の経済危機の中、日本と事を構えたくないと言う状況だが、逆に国内の眼をそらすためにこの談話を利用し、反日に利用する恐れがあるとしている。

このニューヨークタイムスの記事には多くの読者からのコメントが寄せられ、そのコメントをセレクトして掲載している。米国民の反応は千差万別、祖父が捕虜として日本軍に虐待された経験を紹介するものが多いが、広島、長崎への原爆投下や無差別爆撃による罪なき日本国民が被った悲劇も認識すべしというオッと思うものもある。中にはスペインはかつて中南米諸国で原住民を虐殺したし、米国でもインディアンを圧迫し虐殺もあったが謝罪したとは聞いてない。

私は安倍首相が何故リスキーな70年談話を出したのか疑問を持っていたが、安保法案と同じく談話をこれで打ち止めにして名を残したかったのではないだろうか。何時までも将来世代に第2次大戦の負の遺産を残したくないという意図は理解できるが、今回の談話に最も不満を持っている中韓を説得なり了解を取り付けることができるかにかかっている。欧州の国は先頭を切って植民地支配をしてきたわけだが、国民は歴史を正面からきちんと受け止めている。朝鮮半島における日本統治の実態を教科書に載せるべきだろう。

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米軍の原爆投下、無差別爆撃を可能にした背景

2015-08-16 23:07:29 | Weblog

毎年NHKで終戦特集を組むが、今年は終戦70年で新発見の史実が報道された。2009年には海軍旧幹部の反省会の録音テープが公開され、なぜ日米開戦が防げなかったかという内部からの重要な証言があった。今年はやりNHKスペシャルで驚くような史実が明らかにされた。

私はかねてから米軍による広島、長崎への原爆投下、都市への無差別爆撃、機銃掃射等、人権とヒューマニズムを吹聴する米国が戦争中とはいなぜそのような行為を行ったか、また米国民はなぜそれを許容してきたか疑問に思っていた。NHKスペシャルによると米国の国民に対する徹底した宣伝強化を行った映画フィルムが発見され、その内容が紹介された。当時はテレビがなかったので映画ニュースにより、「日本国民は軍国主義政府による宣伝で狂気になっている状態であるとし、米軍を守るためには一般市民への無差別攻撃もやもえない」とした。映画ニュース報道の中でも日本国民の狂気さを強調するシーンとして何回も米国民が見せられたのがサイパンのバンザイクリフから自らの赤ん坊を海に投げ、自分自身が投身自殺をする悲劇的場面だった。この効果は絶大で、米軍の被害を少なくするためには無差別爆撃も止む得ないということになり、原爆投下につながっていった。

戦勝国である米国といえども大勢の市民に対する無差別爆撃、特に広島、長崎に対する原爆の投下は人類に対する犯罪だと米国の指導者は内心忸怩たるものを持ってることだろう。オバマ大統領が核廃絶を誓いノーベル平和賞を貰ったことを忘れてはならない。今頃になってロシアのプーチン大統領が米国も戦争犯罪を裁かれるべきであると口にしている。お笑いに近い身勝手な政治指導者の言葉ではあるがオバマ大統領にとっては痛いところをつかれている。

米国でも先の大戦での行為(歴史的事実)に対しいつまでも頬被りは許されないことで、内部から反省する分析なりコメントが出てくることが望ましい。米国で原爆写真展がなかなか開催できなかったが、今では自由に写真展が開催され、米国民も原爆の恐ろしさと被害のおぞましさを認識している。安倍内閣の戦後70周年談話が出されたが、未来に向けての内容に力を入れたと言っているが、「広島、長崎の原爆投下は非人道的で、未来永劫にどの国も犯してはならない」ぐらいの訴えを入れるべきだった。

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御岳山のレンゲショウマ

2015-08-14 18:53:25 | Weblog

レンゲショウマの噂は聞いていたけど、今回初めて訪れ、斜面一面のレンゲショウマの群生に感嘆した。日本一の群生とのことだが、この武蔵御岳神社の周辺に咲くとは不思議だ。お盆のせいかこのうつむきに咲く花、らしさを感じた。

下向きに咲いているのでひたすら低姿勢で覗くようにシャッターを切った

 

 

 

レンゲショウマの中にツクバネ?を発見

撮影後、知人の友人の神社宮司さんの宿坊でランチし、御岳神社を参拝した

 

 

 

 

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中国で何が起きてるか?

2015-08-12 22:51:15 | Weblog

この2日間中国の人民銀行は通貨元の米ドルとリンクしている基準値を切り下げ、10日に比べると、2日間で約3.5%、ドルに対して値下がりしたことになる。人民銀行は11日、基準値の算出を前日の市場での終値を参考にする方式に変えたと発表。このことで、基準値は市場レートをより反映しやすくなったという。市場は基準値よりもさらに元安ドル高水準で取引が推移しているため、新制度の下では今後、さらに元安が進みやすくなると専門家は解説している。この衝撃は大きく、昨夜は欧米の株式市場は1~2%前後値下がりし、日経225指数も今日は1.58%、327円下落した。

中国の通貨元はこれまで、上昇するドルに対して人民元の基準値をほぼ連動させてきたため、景気が減速して輸出が落ち込んだにもかかわらず、実効レートは過去1年間で10%強も跳ね上がってしまった。従って、3.5%ぐらいの調整はどこの国でもやらざるを得ないし、それほど大きな影響があるとは思えない。円はこの1年20%近く安くなっていることも考えて見よ

では何故世界の株式市場が過剰反応を示したか?中国経済が予想以上に悪化しているんではという疑心がそうさせている。日本の株式市場では中国人の観光客が少なくなるとか使う金が元安で少なくなるとかでインバウンド銘柄が売られ、中国市場に食い込んでいる建機メーカーなども売られた。欧米でも中国市場の悪化が材料となっている。中国経済は崩壊すると行った極端な本も出回っているが、13億人もいる中国市場の実態は誰もつかめないのではないだろうか。かつて北京の友人(中国人)と僻地を回ったが桂林の空港のアナウンスが全く解らないと言って、インフォメイションセンターに駆け込んだことがあった。民族も言語も日本とは桁違いに多い。

しかし中国人観光客を見ていると、この国は年々確実に豊かになっていることが判る。値段が高くなっても品質の良い日本製品やサービスは売れる。心配は日本人側にある。先般知り合いのホテルマンに聞いたら通常1万円の宿泊代を4万円ぼるような有名ビジネスホテルがあると言ってた。
石油ショックの時に千載一遇のチャンスと言って大幅値上げをしかけ、ひんしゅくをかった経営者がいた。それと変わらないことは止めて欲しい。

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