欧州からのニュースでドイツのインフレ率が8%台に載った。世界で最もインフレを嫌う国だけに歴史的な事件だ。英国では10%台になり、首相交代の要因でもある。一方、日本は7月の消費者物価インフレ率は2.6%、生鮮食品を除くと2.4%、猛烈に上昇した電気・ガスなどは16.2%アップでこれと生鮮食品を除くコアコア指数で見るとたった1.2%しか上がってない。世界でも希な国で、欧米が政策金利を引き上げにかかっているけど、日銀はゼロ金利政策を続けると表明している。
世界と日本の違いはどこにあるのか?日銀の見解は賃金が上がり出せば、金利政策を見直すと言っている。裏を返せば日本は賃金が上がらないからインフレ率が低いということだ。
人件費の比重が高いサービス産業、代表例として世界中に店舗を持ってるマクドナルドがよく注目されている。マックは日本では「地域別価格制度」を導入しており、 たとえば看板商品の「ビッグマック」は単品価格が330~400円となっている。代表価格は390円として世界のビッグマックの値段を見てみると(世界のネタ帳より引用)
私は世界中旅行している最中、現地の食事が飽きるとはマックに飛びこみハンバーガーを食べる。時には現地の友人が気を利かせてマックでご馳走してくれたパキスタンの例もあった。今思うと現地では凄い高級品だったのだと反省している。私がマックに一度でも入った国のビッグマックの値段は高い順に(7月のレートで円に換算)
スイス925円,スエーデン771円、米国710円,ユーロ圏657円,オーストラリア638円,英国612円,シンガポール585円,チェコ548円,中国490円,タイ482円,パキスタン435円,ベトナム406円,日本390円,ハンガリー365円、台湾346円
これで見るとスイスの物価は日本の2.37倍,米国は1.8倍、ユーロ圏は1.68倍、オーストラリアは1.63倍、シンガポールは1.5倍、パキスタンは1.12倍それぞれ国により事情があるが、牛肉が貴重なタイやパキスタンは別として、牛肉大国の米国やオーストラリアは日本より原料が安いことを考えると、やはり人件費の差が価格差に出ていると解釈できる。