行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

日本企業凋落の原因、人材投資不足

2022-06-29 18:00:35 | 企業

昨日の朝日が社会人の「学び直し」を取り上げていた。アジア太平洋地域14ヵ国で社外学習や自己啓発をしていない人の割合が日本は46.3%と平均の13.3%に比較し飛び抜けているとし、社会人の学び直しを訴えている。とくにDX、AI,といった分野が学び直しの対象分野だ。同比率では中国6.3%、韓国12.3%と殆どの人が学び直しをしている。

一方、厚生労働省は24日、2021年度「能力開発基本調査」の結果を公表した。企業の教育訓練への費用の支出状況をみると、OFF-JTまたは自己啓発支援に支出した企業は 50.5%であった。OFF-JTと自己啓発支援の両方に支出した企業は 19.7%、OFF-JTにのみ費用を支出した企業は25.9%、自己啓発支援にのみ支出した企業は 4.9%であった。一方、どちらにも支出していない企業は49.0%であった。
OFF-JTに費用を支出した企業については45.9%と、令和2年度調査と同水準となっている。3年移動平均でみると、近年は低下している。
また、自己啓発支援に費用を支出した企業割合も24.6%と、前回(24.8%)と同水準となっており、3年移動平均でみると、近年は低下している。

以上が日本企業の教育投資の現状だとすると、半分の企業は何もしてないというお寒い現状だ。しかも改善の方向には至ってない。岸田政権が人材投資を叫ぶ意味がある。

規模別で見ると
OFF-JTを実施した事業所の割合を企業規模別では、正社員については「30~49人」(51.0%)、「50~99人」(63.9%)、「100~299人」(68.9%)、「300~999人」(78.3%)、「1,000人以上」(87.2%)と、規模が大きくなるに従って高くなり、企業全体の常用労働者数が1,000人以上の事業所では、実施率が9割近くと高くなっている。正社員以外については、正社員の企業規模別の結果と同様に、規模が大きくなるに従って高くなり、「1,000人以上」では47.8%と、5割近い実施率となっている。

人材投資の要は中小企業対策であることが判る。岸田政権は叫ぶだけでなく具体的に実施してもらいたい。

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女子プロゴルフ、石の上にも8年、木村彩子初V

2022-06-27 23:55:07 | スポーツ

優勝賞金5400万円というビッグイベント、アース・モンダミンカップ、終始風が強く吹き、4日間のアンダースコアが6人のみという難コンディションの中、トータル4アンダーで木村彩子が雌伏8年、初優勝を飾った。

3日目を終えて単独首位に立っていたささきしょうことは6打差。木村は2バーディ・1ボギーで迎えた11番パー4で、グリーン手前からの20ヤードぐらいのアプローチをそのままチップイン。そして14番パー5で3打目を1メートル弱につけ、ささきを追い抜き、ビッグな賞金をゲットした。それで2700万円のBMWを買うというが若手が次々と目の前で優勝するのを耐えて8年、つかみ取ったご褒美で、おめでとうと言いたい。

木村の勝因は風に強かったということで、フェアウェイキープが他の選手より勝り、乾いたグリーンに対応出来たからだ。南秀樹コーチからの「第1打を死ぬ気でフェアウェイキープ」という指示も効いた。アンダースコアが6人しかいなかったのはラフからだと乾いた固いグリーンにのせることが困難だったからだ。

7位の稲見萌寧でさえもイーブンで終了しているし、ショットメーカーの西村優菜もラフからではピンに寄せるのは難しく、18番ではバーディがとれず2位に甘んじ、2週連続優勝を逃した。

 

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インフレの嵐が世界を席巻

2022-06-26 22:15:14 | 経済

日本の消費者物価が2ヶ月連続で2%を超えたと昨日大きく報道された。時の政権にとって最大の敵はインフレで、大規模な抗議デモによりスリランカでは経済崩壊を宣言して首相が辞任した。米国ではバイデン大統領の支持率が30%台に低下し、バイデン大統領は8%台のインフレ率を下げるため急遽ガソリン税を一時ストップする戦時体制をとらざる得なくなった。欧州では5月のインフレ率が前月の7.4%から8.1%に上昇し、過去最高となった。

国際通貨基金(IMF)によると、インフレ率は今年、先進国で平均約6%、新興国と発展途上国で約9%になると予測され、世界経済の成長率は、今年と来年に40%減速し、3.6%になると予測している。

各種報道によると、
デモや抗議のストライキも多発している。先週ストライキで英国の鉄道サービスをほぼ停止させた英国の鉄道・海運・運輸組合は、他の部門でも賃上げに対する要求が高まるとし、「そろそろ英国が賃上げをする時が来た。賃金は30年間低下しており、企業収益は屋根を通り抜けてきた」と組合指導者は語った。

韓国の何千人ものトラック運転手が、燃料価格が高騰する中で最低賃金の保証を求め、出荷の遅れを引き起こした8日間のスト後、合意に達した。スペインのトラック運転手も燃料価格に抗議してストライキを行った。6月20日、ブリュッセルでの生活費の高騰に抗議するデモで、さまざまな労働組合のメンバーがデモ行進した。デモ参加者は「私がここに来たのは、デモが変化を起こす唯一の方法だからです」と、「私たちはもう対処できません。二人が働き給料が2つあっても..」

ペルーでは、4月に燃料と食料価格に対する抗議行動が暴力的になった後、夜間外出禁止令を出す事態に、トラック運転手や他の輸送労働者もストライキを行い、主要幹線道路を封鎖した。

途上国では悲劇的だ。
ジンバブエの医療従事者は今週、政府の100%賃上げの申し出を拒否した後、ストライキを行った。看護師は、このオファーは130%の急上昇するインフレに追いつかないからだと言っている。

ケニアでは、過去1年間に食料価格が12%も跳ね上がったため、街頭やオンラインで抗議している。

北アフリカの国は悪化する経済危機に直面し、チュニジアで最も強力な労働組合の1つが先週、全国的な公共部門のストライキを行った。

何百人もの活動家がブルキナファソでの生活費の高騰に抗議した。国連世界食糧計画(WFP)によると、トウモロコシとキビの価格は昨年から60%以上上昇し、一部の州では122%にも達した。

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年金生活者のマネー、分散投資の検証

2022-06-24 22:08:37 | 年金生活者

現在の下落株式相場では「動かざること山の如し」とこのブログで「年金生活者は静観すべし」と主張した。多くの専門家はそろそろ底値圏というそばから下落してきたこの6ヶ月だ。長期分散投資が基本の年金生活者、このあたりで分散投資の検証をしてみよう。

米国のダウ、 S&P500は年初来年初来2割程度下落し、ナスダックは3割下落している。ところが日本の投資信託eMAXIS Slim 米国株式(S&P500)は10%の下落で留まっている。さらにeMAXIS Slim 全世界株式(オール・カントリー)なら9.5%、eMAXIS Slim バランス(8資産均等型)なら9.6%におさまっている。これは分散投資だけでなく実は円安が寄与しているからだ。投信を買うときに為替ヘッジをしていないので投資対象資産が3割下落しても円が2割安くなればおおよそ10%下落で留まるわけだ。米国市場でドル資産運用をしている人ならドルベースでは赤字でも円換算すると黒字になっているケースがあるので理解できると思う。円安がここまで進むとドル資産を持っている人は黙ってニヤニアしているのでは。

eMAXIS Slim 米国株式(S&P 500)は設定(2018年7月)以来4年で1.9倍になっている。そろそろS&P500指数連動投信を買いたい、買い増したいという人は、米国の金利動向とリセッションの程度がはっきりしてから(7月頃か?)の方が安全だ。それも時期をずらして今年一杯に細かく分けて毎月買う方が安全だ。

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大手企業、夏ボーナス13%増でインフレ対応

2022-06-22 15:39:15 | 労働

経団連は21日、大手企業の2022年夏季賞与(ボーナス)の1次集計結果を発表した。16業種105社の平均妥結額は92万9259円で、21年夏と比べ13.81%増と、上昇幅は現行方法で集計を始めた1981年以降で最大で、企業業績の回復から4年ぶりのプラスに転じた。発表は金額だけで月数表示はないが2.5~3ヶ月前後だろう。

経団連がまとめた22年春季労使交渉(1次集計)によると、大企業の定期昇給とベースアップを合わせた賃上げ率は2.27%で4年ぶりに前年を上回ったが4月の消費者物価は2.5%上昇しており、実質賃金はマイナスとなっており、夏のボーナスの大幅増で結果的にはインフレ対応になる。

これからは、下期の冬のボーナスで、増加ペースを維持できるかが焦点となる。

内訳を見ると、製造業が15.11%増と過去最大の上げ幅、非製造業は6.99%上がった。業種別で上昇率が最も大きかったのは鉄鋼で、88.13%増えた。22年3月期決算で日本製鉄が経営統合後の最高益を記録するなど、鋼材需要の回復が追い風となった。自動車は17.23%増えた。マイナスとなったのは建設(1.14%減)と紙・パルプ(0.87%減)の2業種だった。建設業は資材価格の高騰や人手不足が経営を圧迫している。

 

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女子ゴルフ、よみがえったショットメーカー・西村優菜

2022-06-20 16:32:58 | スポーツ

ニチレイ・レディース、最終日ルーキー佐藤心結、森田遥、西村優菜が通算11アンダーで首位でスタート、混戦の模様だった。最終日前半で4バーディをとり、森田遙が15アンダーで走るかと思えたが、西村優菜が、6バーディ、ノーボギーの66と抜け出し、今季初優勝を飾った。初日からショットメーカーの本領がよみがえり、ノーボギーでの優勝はツアー史上12人目。最終ホールもバーディで締め、上がってみれば17アンダーは大会記録と数字の上でも圧勝だった。

昨年度筆者が勝手に微笑みのゴルファーと称えた西村、今大会では引き締まった表情で、ホール間の移動時には微笑みが見られた。ショットだけでなく今シーズン不調だったパットも戻ってきた。14番まで競り合った森田、第2打が痛恨のシャンク、ボギーとし、西村は7mのバーディパットを沈め2打差となりほぼ優勝を引き寄せ、17番ショートホールでは180ヤードをピン横50cmにのせ、確実にした。ショットメーカーの真価を見せた。

首位争いには間に合わなかったが、追い上げたのが69で回った山下美夢有、と68で回った稲見萌寧、ともに12アンダーで3位を分け合い、次回のツアーでは激しい優勝争いが展開されよう。

 

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日本に行きたい、世界観光ランキングトップ

2022-06-18 21:44:12 | 経済

日本は、世界経済フォーラムによる2021年の旅行観光開発報告書で、コロナウイルスに対する制限のために外国人観光客に閉鎖されているにもかかわらず、目的地のリストで最高位に初めてランクされた。という嬉しいニュースが飛び込んできた。

政府は対象国を指定して、外国人観光客受け入れる方針に転換し、来月あたりからインバウンドブームの再来を狙うにはグッドタイミングだ。日本は文化資源といくつかのインフラ部門で上位にランクされ、米国が2位、スペインが3位にランクされた。また天然資源で12位にランクされた。

インバウンドの経済効果は大きく、特に地方経済は潤う。オリンピック、パラリンピックで4000万人の目標を立てたが、コロナで挫折、もう一度チャレンジする良い機会だ。日本の木造寺院では世界最古の法隆寺とか姫路城のようなユニークな城郭などが世界の観光客を引きつける。

観光客にとって安全ということも重要で、その点日本は世界一だ。米国、スペインがランク入りしているが、両国とも1990年代までは危険な国で私が当時行った時はガイドに夜間外出の禁止や移動中もバッグは前にしっかりと抱えるようにといわれた。両国ともその後、行政の改善努力で観光できるレベルになった。最も米国は銃撃事件が最近頻発しているので、大都会の地下鉄は乗れない状況になりつつある。

観光客が多くなると、滞在中に事故や病気にかかる。日本人が外国に行くときには旅行保険に入るように、外国人観光客も日本滞在中に、医療保険を義務化することが必要だ。コロナがおさまらない内にはなおさらだ。お持てなしも重要だけどいざという時の手厚い看護も日本観光を評価されることになるだろう。

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インフレへの対応に王道はない

2022-06-15 21:32:57 | 経済

インフレに敏感な個人は日々食料品の値段が上がると、とりあえず節約に走る。和牛の替わりに豪州産ビーフへとか、晩酌の酒量を少なくするとかこれが積み重なると先進国ではGDPの6割~7割を占める個人消費支出が減少してリセッション(景気後退)になる。米国では消費者信頼感指数が大幅に下がり、リセッションへの懸念が強くなってきた。米国の消費者物価が8%台で推移していることが原因だ。賃金は5%と増えているが追いつかない。

ユーロ圏でも物価上昇率は5月8%を超えた。インフレに1番敏感なドイツは最低賃金委員会の議論と勧告を経ず、政府が自ら7月からの時給10.45ユーロを10月から時給12ユーロに設定した。12ユーロは1600円に相当する狙いは貧困者対策で、少しでも消費の落ち込みを支えたいとの意図もある。これはフランスはじめ欧州全体に拡がるだろう。

米国ではシカゴの最低賃金、7月から時給15ドル40セントに引き上げという報道にあるように時給15ドル、2000円が大きな流れとなりつつある。

今春闘の結果は連合、平均賃金方式の組合で2.09%アップとなっている。物価上昇率が4月は2.5%なので既に実質賃金はマイナスだ。岸田首相は最低賃金を2025年1000円以上(ずれている、シカゴの半分ー筆者注)をと言っているが物価が欧米並みになったら対処できない。大手組合はボーナスで補うという手があるが、中小組合には拡がりにくい。連合は第二春闘を考えるべきだ。また最低賃金が現在の930円が1000円程度に留まるならば、低所得者にしぼって給付金を支給すべきだ。給付金支給はコロナ対策で経験しているので経費の掛からない、効率の良い支給方法が望ましい。

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女子プロゴルフ、宮里藍サントリーレディスオープン 山下美夢有が逆転優勝

2022-06-13 17:23:27 | スポーツ

優勝は最終組の藤田さいきか稲見萌寧かと誰しも予想していたが、首位と4打差で出た山下美夢有が4バーディ・ボギーなしで「68」をマーク。トータル12アンダーで逆転し、今季2勝目、ツアー通算3勝目を果たし、またも若手が躍動した。山下は14番で151ヤードから1.5メートルにつけてバーディとすると、単独首位でスタートした藤田さいきをとらえ、最終ホールパーで上がり、藤田を待った。

藤田さいきは11年ぶりの優勝を同期の宮里藍の前で優勝をと、10番まで2つのバーディをとり14アンダーと伸ばし、2位との差を4に広げ掌中にと思ったが、そこからまさかやの3つのボギーをたたき、山下に追いつかれた。それでも17番でバーディをとったので、18番をパーで上がり、プレーオフと思ったが第2打120ヤードを痛恨のミスショット、3mに寄せたがパットを外しボギーとし、念願の優勝は成らなかった。

36歳藤田ほどのベテランでも優勝は難しい。地元でコースを熟知している20歳山下美夢有のショット力を称えたい。山下は今季の『パー4平均スコア』が「3.9847」で全体1位とパー4の女王と一部マスコミは称えている。

この大会の優勝者と2位は全英オープンへの切符がもらえる。他に昨年賞金女王の稲見萌寧、現在、賞金ランキングで西郷真央、高橋彩華、堀琴音、それと他に歴代優勝者の渋野日向子、畑岡奈紗、笹生優花は出場資格が確定した。日本選手の活躍が楽しみだ。

特筆すべきは最終組で藤田、稲見と回ったルーキーの18歳尾関彩美悠、3打差の2位で出たが、月曜日からの予選会に出場しているせいか後半疲れが出て、5バーディ、5ボギー1ダブルボギー「74」とスコアを落とし、通算7アンダー8位となった。最終日最終組でも「全然緊張しなかった。すごく楽しかったし、(ギャラリーが)盛り上げてくれてうれしかった」とまたも新星登場となった。

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今月のワイン ヨーカドーのモンダビ

2022-06-11 10:11:01 | ワイン

かつて、現役の頃はロバート・モンダビのウッドブリッジが定番のワインだったが、値段が1300円~1400円で年金生活者が毎日飲むワインとしては縁遠くなり、現在はイエローテールに変わっている。ロバートは欧州をめぐり、生産技術を導入し、カリフォルニアワインを世界レベルまで引き上げた伝説の人だ。ナパバレーはかつて、会議で1週間サンフランシスコに滞在した時、気晴らしに訪れ、モンダビの親戚のワイナリーを訪れて試飲した思い出の地だ。


久しぶりにモンダビのワインをと、ヨーカドーのカベルネソービニヨン「ツイン・オークス」を味わった。2017年もので1000円弱、そのバランスの良さと旨さに驚いた。タンニンもしっかりしてやや重いが、フルーティでこの値段にしては凄い。もちろんセブンブランドなので、コンビニでも買える。モンダビといえば瓶の口が盛り上がっていてワインをそそぎやすくなっているがこれはさすがにスクリュー栓にしてコストを抑えている。

年金生活者には有り難いワインで定番のワインになりそう。セブンは各種のプライベートブランドワインを売っているが、ツイン・オークスはコスパ最高だろう。

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