フォーブスの報じるところによると、日本が国別ブランドランキングで世界トップに躍り出た。これは国際的なブランドコンサルティング会社のフューチャーブランドが毎年発表している国別ブランド指標で、日本は同調査で初めて、世界で最もブランド力の高い国に選ばれたというものだ。調査対象者は世界17カ国(米国、カナダ、ブラジル、アルゼンチン、メキシコ、英国、ドイツ、フランス、ロシア、トルコ、南アフリカ、アラブ首長国連邦、インド、中国、タイ、日本、オーストラリア)でひんぱんに海外旅行をしている2530人で、この調査結果により「その国を訪れ、人に薦め、その国と商取引をする」可能性を高めると説明している。
トップ10は2位以下スイス、ドイツ、スエーデン、カナダ、ノルウェー、米国、オーストラリア、デンマーク、オーストリアとなっており、先進国でも住んでみたいなという国ばかりで、どういう基準で調査したかがきになる。同社によれば文化や歴史、観光、物産の質の高さ、その国の生活の質や価値観、仕事のしやすさという要素を基準にしたという。
日本は調査開始8年以来初めて、長年トップの座を占めてきたスイスをしのいで第1位の座に就いた。日本が評価された点は、テクノロジーやイノベーション、医療、教育、歴史遺産や芸術、文化の基準で「ユニークさ」を連想させたと述べている。
2位のスイスはテクノロジーとイノベーション、概して高度な専門性を持つ分野として時計など高級消費財を挙げており、「美しい」「清潔」「安全」「高価」といった言葉で形容している。
日本がこうした成果を得たことは、高度な技術力によるメイドインジャパンへの信頼性だけでなく、オリンピック招致で話題になった「おもてなし」の心、和食や和紙に見られる歴史的な遺産、清潔で安全な街への観光客の誘致などで、ブランド力が総合的に上がったことが要因だ。評価基準に政治が入ってなかったことも幸いした。今日発表された政治資金の使途には高級クラブやキャパクラでの会合費が多く、他の先進国では見られない現象で恥ずかしい。
このランキング、維持するのは至難で、テクノロジーやイノベーションについても、最近のエアバックリコール問題は日本ブランドを貶めるものだ。