行雲流水

阿島征夫、一生活者として、自由に現代の世相を評す。時には旅の記録や郷土東京の郊外昭島を紹介する。

久しぶりの世界一、日本ブランド

2014-11-28 21:38:05 | Weblog

フォーブスの報じるところによると、日本が国別ブランドランキングで世界トップに躍り出た。これは国際的なブランドコンサルティング会社のフューチャーブランドが毎年発表している国別ブランド指標で、日本は同調査で初めて、世界で最もブランド力の高い国に選ばれたというものだ。調査対象者は世界17カ国(米国、カナダ、ブラジル、アルゼンチン、メキシコ、英国、ドイツ、フランス、ロシア、トルコ、南アフリカ、アラブ首長国連邦、インド、中国、タイ、日本、オーストラリア)でひんぱんに海外旅行をしている2530人で、この調査結果により「その国を訪れ、人に薦め、その国と商取引をする」可能性を高めると説明している。

トップ10は2位以下スイス、ドイツ、スエーデン、カナダ、ノルウェー、米国、オーストラリア、デンマーク、オーストリアとなっており、先進国でも住んでみたいなという国ばかりで、どういう基準で調査したかがきになる。同社によれば文化や歴史、観光、物産の質の高さ、その国の生活の質や価値観、仕事のしやすさという要素を基準にしたという。

日本は調査開始8年以来初めて、長年トップの座を占めてきたスイスをしのいで第1位の座に就いた。日本が評価された点は、テクノロジーやイノベーション、医療、教育、歴史遺産や芸術、文化の基準で「ユニークさ」を連想させたと述べている。

2位のスイスはテクノロジーとイノベーション、概して高度な専門性を持つ分野として時計など高級消費財を挙げており、「美しい」「清潔」「安全」「高価」といった言葉で形容している。

日本がこうした成果を得たことは、高度な技術力によるメイドインジャパンへの信頼性だけでなく、オリンピック招致で話題になった「おもてなし」の心、和食や和紙に見られる歴史的な遺産、清潔で安全な街への観光客の誘致などで、ブランド力が総合的に上がったことが要因だ。評価基準に政治が入ってなかったことも幸いした。今日発表された政治資金の使途には高級クラブやキャパクラでの会合費が多く、他の先進国では見られない現象で恥ずかしい。

このランキング、維持するのは至難で、テクノロジーやイノベーションについても、最近のエアバックリコール問題は日本ブランドを貶めるものだ。

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京都の紅葉その2、これぞ世界遺産永観堂の世界

2014-11-26 22:26:22 | Weblog

これだけの紅葉は自分の経験の中では見たことがない。門前はすごい人出で入れるのか心配したが、かなりの人が団体客で入場券(1000円)は20分ぐらいで買えた。強気の料金だと思ったが門を入るや納得、息をのむ色彩の世界が待っていた。すべての楓が実に見事で、365日手入れを怠らないことと、山際に位置する寒暖の差がなせる色だ。また楓の林には一切人が入れないようにしつつ、鑑賞路はきちんと整備している。世界各国からの観光客が感嘆の声を上げていた。

 

 


楓の林には苔がむしているが、この苔は楓に湿気を与える役目を負うので、苔の手入れも重要だ

 

一角に銀杏の落ち葉が金のむしろを造っていた

 

永観堂を見下ろす高台の多宝塔からの景色

 

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京都の紅葉、その1真如堂

2014-11-25 22:17:40 | Weblog

5月に行った青紅葉が秋にはどうなるか関西での会合の合間を縫って訪ねた。昨日24日は祭日となり、京都は想像以上の観光客で溢れていた。あらゆる食事処は長蛇の列、バスは満員で渋滞ときた。午後の時間では真如堂と永観堂の2カ所のみの鑑賞で終わった。最も夜まで待てばライトアップが見られるが、
紅葉に囲まれた真如堂は裏庭の紅葉は8分くらいだが、表は見頃、ここの紅葉は大きな枝が垂れ下がっているのが特徴で、手に取れる。

 

真如堂から永観堂までは哲学の道を歩き、疎水の両側の紅葉を楽しめた。途中ひときわ大きな紅葉と寒椿が美を競っていた。

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アベノミクス評価では負け、選挙では勝つ不思議

2014-11-23 23:57:26 | Weblog

日経が21~23日に実施した世論調査で、12月2日公示―14日投開票の衆院選で投票したい政党や投票したい候補者がいる政党を聞くと、自民党が35%で最も多く、民主党が9%で続いた。安倍晋三首相が衆院選の争点とする経済政策「アベノミクス」については「評価しない」が51%で「評価する」の33%を上回った。つまり安部首相の今回の選挙の争点「アベノミクスに対する賛否」では惨敗が予想されるが、受け皿の野党第一党の民主党への支持率が低いことから自民党が勝つという図式だ。

この図式をひっくり返すには野党間の選挙協力がこれからの1週間に出来るかどうかにかかっている。比例区での名簿統一ができる新党の結成がかぎだ。

今日のNHK政治討論では、焦点のアベノミクスでは野党の集中攻撃に自民稲田政調会長はまともに答えられない場面が多く、安部さんが成果の数字を出せと言ったようだが、雇用100万人増についてもほとんどがパートであり、賃金増2%も実質賃金ではマイナスになっていることを指摘され、株価上昇も格差拡大の原因と言われた。また、法人税減税については攻撃されても反論が出来なかった。討論会では与党が受け身に立たされる選挙ということが明確になった。

もう一つ大きな問題は消費税10%への増税延期で付帯条件「経済状況を見て実施する」を削除したことから増税宣言と攻撃され、是は今後大きな問題となって日本経済の足かせになる。増税延期で目先の景気はプラス効果でも、17年増税するときに景気が悪くなっていたらどうなるか大きな不安要因だ。

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おかしな解散劇

2014-11-21 23:53:50 | Weblog

世論調査では65%がこの解散に反対している。要は訳がわからない解散だからだ。閣僚の甘利大臣は「この道しかない解散」と表現し、安部首相自身はアベノミクスを評価して貰う「アベノミクス解散」と言い出した。先に高村自民副総裁は「念のため解散」と訳のわからないことを言っていた。成長戦略やこの時期の消費税アップ中止に与野党とも一致したのに何を争点とするのだろうか。アベノミクス自体が未完成だし、評価のしようがない。

それでも解散となると衆議院では万歳三唱となる。今回の場合、本会議で伊吹文明議長が解散詔書を朗読したところ、読み上げを終える前に議場から「ばんざい」の声が起こり、伊吹氏は朗読終了後、「ばんざいはここでやってください」と万歳を2回やるという前代未聞のこともあった。

2年前の与野党合意、定数削減のことはほっといて日本の国会はどうなってのか、投票率はますます下がることになる。ゆゆしき問題だ。

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総選挙で農業改革はどうなるの

2014-11-19 22:06:12 | Weblog

1年前のブログでシャンパンを開発し、地域経済を再生したばかりか世界的な輸出品に育てたことを書いた。安部首相は固い岩盤をドリルでこじ開け、農業改革を成し遂げ、成長戦略を進めるとダボス会議で大洞を吹いたが、どうなったのか?先日、農協の全国組織JA全中の大会では自分たちで改革をするので法改正など必要ないと政府は無視された。

そして、総選挙となった。自民党の集票マシンの農協には改革の手もつけられないことだろう。

今年の4月には、オランダの農業についてブログで触れたが、日本より遙かに小さな国土でありながら、農業の輸出は米国に次いで世界ナンバー2だ。荒れた土地でチューリップの球根しかとれない地方でも世界一のチューリップの球根産地となり全世界に輸出している。

日本の農産物は安全で美味しいという定評は外国からの観光客で広まっている。リンゴにしろイチゴにしろ輸出への努力はされだした。加工品の場合、醤油はもよりラーメン、寿司は既に全世界に普及し日本酒も有望だ。

中国や東南アジアでは日本の大型小売店の出店が加速されている。日本の農産物を売ってもらえるチャンネルはあるのだから小売りと農民が協力すれば世界的な品質の農産物開発も夢ではない。TPP反対を唱えるばかりでは座して死を待つようなものだ。

 
シャンパンは農業改革の見本
12日からフランスの田舎めぐりをするべく成田をたった。今回はワイン生産地を中心に、東フランス地域を予定、先ずパリの空港付近のホテルに泊まり、翌日シャンパーニュを訪れた。天気に恵ま...
 

 

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GDPショック列島を走る

2014-11-17 22:33:52 | Weblog

今朝、7~9月期のGDP速報が報じられると、予想外の年率マイナス1.6%で大騒ぎとなった。すべての民間エコノミスト、研究機関の予想がプラスで大多数は2%台の予想だったからだ。原因は住宅投資と設備投資が予想以上のマイナスでそれをカバーする消費の回復がわずかであったためだ。

円安で業績の良くなった大企業が設備投資をしないとか、賃金の引き上げが充分でないとか輸出企業に責任を転嫁しようとする議論が多いが、設備投資は国内より海外の方が多くなっているから国内の統計では判らない。中国や東南アジアでは日本の大型小売店が設備投資をして、国内はたたんでいることも響いている。その動きがダイナミックでエコノミストには把握できなかったのではないか

GDPの6割を占める肝心の消費はデフレ脱却の要だが、消費税によるアップと円安で輸入原材料アップが重なり、消費者は我慢をしたり(買い控え)、おかずを一品減らしたり(節約)でまさにデフレ下の消費行動をとっている。今夜でも安部首相は「デフレ脱却の絶好のチャンス」などと寝ぼけたことを言っている。

消費税に関してこのブログで何回も記しているが、日本の食料品税率が8%になり、今や欧州の5%より高くなったのがボディブローのように効いている。食料品の消費税を先ず、5%に戻すこと、円安対策で言えば、20%を超える高い関税を掛けている小麦粉や乳製品の関税を下げれば良いことでデフレ脱却には先ず手をつけることだ。財務省の反対で出来ないなら消費税アップなど出来ない。

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解散の大義?アベノミクスの評価

2014-11-15 23:01:48 | Weblog

2年前、消費税アップの前提とした「衆議院の定数を是正して違憲状態を解消する」が実現しないままで解散しようとしているが、大義名分を見つけられない。そこで高村副総裁はアベノミクスを問う「念のため解散」だと言い出した。ついこの間、高村氏は集団的自衛権は違憲ではないと砂川事件判決をもちだしたことを思い出した。老練な政治屋らしい発想だが「念のために」国費700億円を使って選挙とは国民1人あたり800万円の借金を抱える国のやることだろうか

アベノミクスについては大方、第3の矢である成長戦略や構造改革が出来てないというのがコンセンサスだ。昨日勉強会で専門家をよんで、アベノミクスの是までの成果と誤算を議論したのでまとめてみた。
成果
日銀の異次元緩和と巨額の財政支出で、国内外の市場にサプライズと期待を与え、株高、円安をみちびき90兆円の家計部門に資産効果をもたらした。この資産効果は高額品の消費増と税金増をもたらす。

誤算
円安で輸出が伸びることになっていたが、低迷、一方輸入が増大し、差し引きの純輸出はマイナスに、そして国内設備投資が伸びない。円安は交易条件を悪化させ、いまやコストプッシュインフレをもたらし始めた。これはデフレ勝ち組の牛丼チェーンやマックドナルドなどの経営を悪化させた。
人手不足というボトルネックで公共投資の滞り
消費税増税で中小企業、街角景気は悪化
増大する非正規労働者の賃金は伸びず、実質賃金マイナスでスーパーやコンビニの消費低迷

残された課題
証券投資は外国のファンドが主体、2013年の証券投資額増25.5兆円の内訳、外国からの投資は33兆円、日本から外国への投資は8兆円、ほとんど短期資金なので引き揚げられたとたんに証券市場は暴落となる。最近の東京証券市場の17000円台急騰場面でもほとんど外国からの買いで、日本人は売っている。北欧などの年金資金は長期資金なのでここへ売り込むことが必要
日銀は出口戦略をどうするか誰も思いつかない。金利の高騰は避けなければならない。
潜在成長率が0.7%としていたが実際は0.4%、労働人口1人あたり生産性は米国を抜いて世界トップクラス、これからは高齢者活用、女性活用、移民などの対策

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不思議な解散風というインフル

2014-11-12 22:44:19 | Weblog

今週に入り、急にはやり出したのが解散風、もう衆議院議員は職を掛けた風なので落ち着いてはいられない。しかし、何故ここで解散なのか?300も議席がある党がリスクを覚悟で解散するのか?何が争点になるのか?株式市場では解散で仕事が増える広告会社の株が上昇している。
マスコミの報道が風を増幅させ、よけい吹き荒れ、この風は安部首相が海外に行っている間に加速しており、首相が帰国しないと収まらない。

各紙、NHKの報道を見てみると
「安倍総理大臣は消費税率を来年10月に予定どおり10%に引き上げるかどうかを判断するにあたって、新たな経済対策を打ち出すことや、引き上げを先送りしたうえで、衆議院を解散して国民に信を問うことも排除せず、今後の政権運営の在り方を総合的に検討することにしています」風の発端はこの報道。

「自民党の二階総務会長は衆議院の解散の風が吹き始めていることは間違いない。衆議院議員である以上、常在戦場だと指摘しました」この発言報道で解散風は本格的になった。

「自民、公明両党は、安倍晋三首相が来週中に衆院を解散する調整に入ったことを踏まえ、衆院で審議中の労働者派遣法改正案の今国会成立を断念する方針を固めた」「公明党も11日、山口代表が年内選挙に向けた準備を急ぐよう党内に指示しており、小選挙区選出の9人の議員全員を再び擁立する方針です」
与党の相棒公明党が選挙準備に入り、風は確信に近くなった。
ところが
安倍総理大臣は訪問先の北京で記者会見し、衆議院の解散・総選挙について記者団が「どのタイミングで断行する考えか」と質問したのに対し、「解散のタイミングについては何ら決めていない」と述べました。
そのうえで、安倍総理大臣は与野党の幹部から衆議院の解散を巡る発言が相次いでいることに関連して、「国内では憶測に基づく報道があると聞いている。それらに答えることはしないが、私自身、解散について言及したことは一度もない」と述べました。
庶民には何が何だか判らない状態だ。

一方
「11日の自民党の総務会で、村上・元行政改革担当大臣は円安が進み、庶民が生活に苦しんでいるときに、予算や税制の問題をほっておいて選挙などやっていいのか。衆議院の解散には大義名分がない」

解散あるのかな???

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1時間30分プーチン、20分習近平

2014-11-10 23:09:45 | Weblog

この時間は安部首相が北京で首脳会談をした時間だ。日本と露中それぞれとの関係をデジタルで現すとこうなるという数字で、興味深い。しかし、20分という時間は通訳の時間を考えると、実質的には何も話はされてなく儀礼的な握手会見ということだろう。政治関係が冷え込んでいる間、日中の経済関係は深化し、お互いに政治家がけんかをしてる場合ではないという事情が安部と周の背中を押し、嫌々ながらの会談で、両者の表情がこわばっている。

露中は日露の会談の前に会談をして対日政策の摺り合わせをしており、ガスパイプラインの増設に合意をし、両国の緊密さをアピールしている。ロシアは欧州、米国との関係が悪化し、アジア傾斜特に中国との関係を深めている。しかし、中国に対する布石として日本との関係もある程度保持するというしたたかさを見せている。中国は領海問題で日本、アジアとの関係が悪化し、強持て中国の印象が世界中で拡大し、その修正に乗り出さざるを得ない立場に立たされている。このAPECはその修正の絶好の機会であり、尖閣問題を抱える日本との関係も考えざるを得なくなった。

嫌々ながらの会談を演じた日中首脳が1時間30分以上の会談を持てるか今後の課題であるが、珊瑚の密漁という新たな問題も出てきて、法治を強調する習近平がどう解決をするのか当分じっと見ている方が良い。

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