『銘酒居酒屋・赤鬼』赤鬼だより

東京三軒茶屋にある『銘酒居酒屋・赤鬼』のスタッフが、お酒周り、お店周り、そして旬のよしなしごとをトツトツと綴ります。

霜月11月、今月の六品 その5

2012-11-03 14:59:34 | 酒の肴
「鰤と蕪の炊き合わせ」

昨今は流通が発達して、とおくの海で捕れたものも
すぐに築地に並ぶようになりました。
結果、ものの旬がながく感じられたりします。
しかし、どうしても寒いときでなくては、というものもあります。
蟹、牡蠣、そして冬の魚の代表、ブリ。
脂がよく乗ってぐっとうまみをたたえた寒ブリは
この時期にならなければ戴けない、季節の味。

鰤のパートナーといえば大根がすぐ思い浮かびますが、
ここでは、かぶらと炊き合わせました。
すぐに火の入ってしまう蕪は、歯ごたえを残して
ふんわり炊き上げるのが難しい素材。
でもそのぶん、ふくよかでやさしい味わいになります。
鰤の力強い旨味とほろほろと口にとける蕪、
甘辛く、でも濃過ぎないバランスの下地。
これはもう、絶妙のさじかげん、プロの煮方の仕事です。
寒い季節ならではの恵みを、
ウマウマなひと鉢で、存分に味わって下さいな。

(箕村作)




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