『銘酒居酒屋・赤鬼』赤鬼だより

東京三軒茶屋にある『銘酒居酒屋・赤鬼』のスタッフが、お酒周り、お店周り、そして旬のよしなしごとをトツトツと綴ります。

睦月一月、今月の五品 その2

2013-01-10 11:24:02 | 酒の肴
「冬の温奴」

赤鬼のお豆腐はおいしい、とよく言われます。
世田谷のあちこちを食べ歩いて選んだ老舗のお豆腐屋さんから
毎日買ってくる、いい豆腐なのです。
やわらかな中にしっかりと大豆の旨味が踊るそのお豆腐と、
霜に当たって甘みを増した冬葱の代表、下仁田葱、
一緒にお出汁で煮たらそれだけで極上の湯豆腐になります。
そこに、酒肴としてのひとひねりを加えたのがこの一品です。

いいお出汁でじんわりと温めた豆腐と葱に、
あん肝でつくったお味噌をかけました。
毎年、風呂吹き大根に合わせて大人気なこの味噌ですが、
今回のこの一品のために少しアレンジされています。
豆腐と葱のやさしい甘さにアクセントと重厚さが加わり、
思わず箸がすすんでしまう、おいしさです。
あん肝という鉄板の「アテ」を味噌につくった贅沢は、
豆腐とも素材の大豆どうしがひびきあう絶妙の相性。
葱もうまい、豆腐もうまい、そして残った味噌でまた一献。
そんな愉悦にひたれる、冬ならではの一品です。

(中村作)







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