アーク・フィールドブック

四万十フィールドガイド・ARK(アーク)のブログ

四万十川で深呼吸を(ココロもゆるむ川)

2024-05-26 | アークツアー 初夏

 最高気温30、1度。

 「この休暇がおわると、役職がかわるんです。

そうなると、もう連続した休みがとれなくなるので、

その前に、時間がないと行けないところを旅して、リフレッシュしたいなぁ、と思って・・・。

以前、遊んで(カヌーでくだって)面白かった四万十川と美しい栢島の海を選びました」

「どうして、四国西南部を旅先に選んだのですか?」

と聞いたガイドさのに、となりでカヤックを漕ぐゲストのTさんが答えました。

 

 5月24日(金)。

薄曇りの空からときどき陽がこぼれる川原は、少し蒸し暑くかんじます。

目の前の四万十川は、しばらくまとまった雨がなく、水量が少なめですが、水の透明度はグッドです。

 

 スタート地点のトロ場(流れがゆるい箇所)で、

かるく慣らした僕らは、さっそく川くだりをスタート(Tさんは経験者)。

いきなり少し波高い瀬に突入です(土佐大橋右側の瀬)。

 

 ザブンザブン!バウが跳ねる瀬では、バシャバシャとカラダにかかる水が気持E。

ひゃっほう!思わず声があがります。

最高気温30、1度。川面の水温20度。

水ぬるむ四万十川は、沈(転覆)もユカイな季節に。

 カヤックから見わたす山は(黄褐色や萌黄色、海老茶色でカラフルだった山は)、

淡緑と鮮緑に衣がえをすませて、初夏の陽にあわくかがやいています。

岸辺には、咲き終わりのウツギの白花がチラホラと見えます。

カジカカエルの恋声にみちた水辺。トロ場の岩の上に、甲羅干しをしている亀を発見。

そーっと近づいていくと、チャプン!亀は、水のなかに潜ってしまいました。

 

 4キロほどくだり、水の透明度がよい小さな支流の川原に上陸し、ランチタイム。

晴れる予定の空は、なかなか太陽が顔を見せてくれません。

シュノーケルセット&エビタモも積んできたんだけどなぁ。出番は、ナッシング。残念です。

曇り空の川原は、暑すぎず、のんびりとゴハンを食べるには、良いのですが。

 後半のコースは、瀬はすくなくなるけど、美しく雄大な川景色も楽しめます。

新緑の山を愛でながら、さわやかな風を、ここちよい水を感じながら、カヤックのうえで、大きく深呼吸~。

そして、僕らは水面をたゆたうようにながれていきました。どんぶらこ。

 カヤックでの川くだりは、岩間沈下橋まで(漕行8キロ)。

本日のツアーのしめは、沈下橋ダイブ。

車にのりこみ、江川崎上流の長生沈下橋へ(岩間沈下橋は、水深が浅く飛びこめない)。

ザブーン!誰っちゃおらん川へ飛び込んだTさん。

川からあがる、とズブ濡れのままニコニコと5月の風に吹かれていました。

 ツアーを終えたさのが、家にもどり、片付けをすませ、PCを開くと、Tさんからメールが。

「さのっちへ!無事に宿に着きました!

今日は、ありがとうございました。本当に心地良かったです。

また、戻ってきたいと思いました」。

 

うれしさで胸がいっぱいになったさのは、つぶやきました。

ぜひまた、深呼吸しに、ココロをゆるめに、四万十に戻ってきてくださいね、と。

 

「人生をちょこっと休みたいな、思うたら、ここへ来たらええよ。

自然のもんのいろんな姿が見える。自然のもんは長いこと見よっても、飽きることがないけん。

いろんなことがじこじこわかるいうことは、元気の素にもなるけん」野村春松