アーク・フィールドブック

四万十フィールドガイド・ARK(アーク)のブログ

北風と太陽の川を

2022-11-06 | アークツアー 秋~晩秋

11月5日(土)最高気温20、3度(最低気温7、3度)。

 北風が吹きはじめた秋晴れの川を、カヤックでくだりました(R1A:1日コース)。

今秋の四万十川は、雨量がすくない。

水量がすくない川は、川原がグンと広くなり、流れがとても痩せています。

瀬は入り口が、きゅっと狭くあさくなり、

コースをよくえらばないと、喫水があさいカヤックでもすぐに座礁してしまうほど。

 

 「通常の江川崎からくだるAコースでは、初っ端の瀬で(西土佐大橋下流、右側)、

カヤックは間違いなく座礁してしまうだろう(迂回ルートでも)。

水温も低いし、北風も吹きそうだし、うーむ・・・」。

というわけで、コースを変更し、(江川崎4キロ下流地点の)網代から口屋内までをくだるコトに(約11キロ)。

天候や川の状況などにあわせて、臨機応変に対応できるのが、

アークツアー(プラーベートツアー)のよいところ。思いっきり手前ミソですが。

 深秋の淡い日光に、岸辺のエノキの黄葉が、黄金色にかがやいています。

ヤナギタデが、赤みをおびはじめた川原で、白銀のオギの穂が、風に小さくゆれるのを見てガイドは思う。

このまま、北風がおとなしくしてくれれば、良いのだけど、と(昨日の川は、強い北風が吹いた)。

南国の川も、木枯らしの季節がちかづいてきたのです。

 

 長いトロ場の岸辺で、(かんたんな講習後)カヤックに乗りこみ、少し慣らしたあと、下流へ。

水位が低く、流れがとても遅くなった川は、トロ場では、パドルをしっかり漕がないとくだってゆけません。

手をのばしてふれる水は、ヒンヤリ冷たい。川面の水温は、17度(真夏は、30度)。

 

 水温が低くなった川は —微生物の活動もよわくなって—

水の透明度がよく、5メーターほどの川底までよく見えます。

透明度がよい川は、大小さまざまな魚のすがたが見えてなかなか楽しい。

キチヌ、エバ、ニサダイなどの海水魚たちも、そろそろ川をくだりはじめているコトでしょう。

パシャパシャ!丸く円をかくように、水面をはねるアユ。

頭上を、目のまえを、オシドリ、ミサゴ、ウなど、夏の間は見なかった鳥たちが飛んでいきます。

 

 山の影を、沈下橋の影をのばした秋の太陽に、水面がキラキラかがやいています。

「うーん、きれいだねぇ、いいねぇ・・・」一同声をあげました。

 

 近くを漕ぐゲストと、川の自然、旅、四方山バナシに花を咲かせながら、秋の川をのんびりとゆく。

(同世代の気やすさに、チョーシにのったアーク佐野が、ゲストの二人に

くだらないギャグとつまらない物語をたくさん聞かせてまいました。謹んでお詫び申し上げます)。

 日暮れがはやい季節のカヌーツーリングをたのしむコツは、

日陰に追いつかれないように、時間&コースを調整するコト。

陽が山に沈むのがはやくなった深秋の川は、(夏のころにくらべ)川原が日陰になるのもはやい。

日陰になった川原は、気温がグングンとさがり、ひやいし川景色も暗い(場所にもよりますが)。

昼前に、僕らがくぐりぬけたときは、さんさんと陽があたっていた沈下橋も、昼過ぎにはもう日陰に。

朝の太陽に、アウターをぬがされた僕たちも、

昼前から吹きはじめた北風と日陰に、アウターをきせられたのでした。

 陽のあたる川原に上陸し、北風に吹かれながらゴハンを食べ、コーヒーを飲み、ふたたび川へ。

午後の陽にキラメク流れのゆるい川を、北風に背中をおされながらくだれば、

ゴール地点が見える長いトロ場で、トツゼン風向きがかわり、キツイ向い風に。おおっ、最後に試練が・・・。

もくもくと、ひたすらパドルを漕いで、無事ゴール。ふぅ~。

二人のゲストのやわらかな笑顔は、深秋の陽ざしに淡くかがやいてました。

本日の漕行、約11キロ。

 沈(転覆)してしまったKさん。 「四万十川の水を飲んだものは、四万十川へ帰る」です。

またお二人で、四万十に遊びに来てくださいね。

あ、そうそう、流してしまったか? と思われたペットボトル。 カヤックの中から出てきましたよ。

*画像CDは、7日発送(郵送)します。お楽しみに~。


季節外れの暑さの川を

2021-10-12 | アークツアー 秋~晩秋

 最高気温29、9度(9日)。31、1度(10日)。

  季節外れの暑さ(真夏日)が続く10月の四万十川を、カヤックで下りました。

(10月10日までの真夏日は9日間。最多記録)

江川崎スタート~勝間ゴール。漕行約20キロ。1日コース+半日コース。

 

 各地の川や湖を漕いでいるゲストのベテランカヤッカーのご指名は、ダガー(メーカー)ザイディゴ(艇名)。

「ザイディゴさーん。ご指名ですよー」。ガイド艇とあわせて、ダガー4人衆の小さな川旅です。

*ザイディゴ・コクピットが大きく沈脱がしやすい・ボトムがフラットで安定性がよい・荷物も積める。

 水量少なく流れの遅い川だけど、長い距離を下る予定なので、

ろくに馴らしもせずに、いきなりスタート。初っ端の瀬に飛び込みました。

 もう20日もまとまった雨がない川は、秋痩せ?流れがとてもスリムになってます。

水の透明度はとても高く、たくさんの魚の姿や、

浅瀬では石に張り付いたボウズハゼの姿もよく見えます。

 パシャパシャ!禁漁間近のアユが水面を跳ねている。円をかくように丸く。

水中に、スッと消えるかのような滑らかな動作で、鵜が潜っていきました。

 秋の川は、風がとまる時間が多い(晴れていても)。岸辺を彩る秋の花も動かない。

水鏡のような水面に、まだ夏のような雲が映っている。雲を割いてカヤックは下ってゆく。

 陽ざしは強く暑いけど、瀬で被る水、手を浸す水が心地イイ。

川原キャンプにきた家族連れの子供たちは、嬌声を上げてバシャバシャと水と戯れてます。

川面の水温24度。1日目は、口屋内沈下橋まで。

 秋の朝の川は、やわらかな光りの中で、穏やかにゆったりと流れています。

「流れの緩さ、昨日の疲れ、フライトの時間を考慮し2日目の今日は5キロの距離にしました。

距離は短いけど景色はよいコースなので、景色も楽しみながらのんびり行きましょう」

 流れがあるところは手をやすめ、トロ場はゆっくりゆっくり漕いでゆく。

ふと目を上げた川岸に、サザンカの白い花が咲きはじめてました。

♪二人咲いても冬の花 春はいつくるさざんかの宿~♪

 

 2日目は、勝間まで。昼前に勝間の沈下橋でゴールです。

季節外れの暑さの秋。3つの沈下橋を通過する小さな川旅でした。

*ツアー画像CDは、10月11日に発送(郵送)しました。お楽しみに~。


秋の極楽カヌーだワン

2020-10-27 | アークツアー 秋~晩秋

 最高気温23、7度。

 今日は、秋の四万十川でリバーピクニックをしてきたワン(10月25日)。 

朝、カヌー乗り場で、ガイドのアークさのが言いました。

「秋晴れの川は、風が無く、陽が暖かく、流れが良く、川下りには、最高のコンデションになりそうです。

先日のプチ増水がまだ少し残る水は、透明度がイマイチで、そこはザンネンですが・・・」と。

 

 あ、そうそう、僕の名前は「つむぎ」。パグ2才♂。おっす。

僕は、今回が初めての四万十川、初めての川下りです。何事も初体験はドキドキしますね。

僕を乗せてゆくご主人は、カヌーイスト(ファルトボート所有)。四万十川を下るのは3回目。

(お連れさんもカヌーの経験者だけど、四万十川は初めて)

そんなわけで、僕はただ身をまかせていればOK牧場。のんびりと秋の川を楽しめたらよいなぁ。

 今日の川は、平水時より水位が少し高く、流れがちょっと速いとのコト。

僕を乗せたカヌー(カヤック)は、スイスイスイスイと川をくだってゆく。

乗りはじめは、緊張して全身で力み、景色をみる余裕もなかった僕も、

トロ場を下り瀬を抜ける度に、ぐらつくカヌーにも少しずつ慣れてきて、

未知な川景色に目を見張るようになったし、陽、風、水の神秘さも感じられるようにもなったよ。

「センス・オブ・わんダー」が大事だワン。自然の中で遊ぶときには。

 雲ひとつない抜けるような青空の下、南国の川の岸辺を彩るのは、

白(サザンカ)、黄(セイタカアワダチソウ)の花、白銀(オギ、ススキ)の穂。

照葉樹や針葉樹が大勢を占める緑の山肌のところどころに、橙や薄黄の涸れ色も見える。秋だねぇ。

*温暖な四万十の低い山には常緑樹が多く(7割がスギ、ヒノキ)、

四万十川沿いの山は、一部の落葉樹が地味に山肌をいろどる程度。

派手な紅葉(いわゆる錦秋)は、標高が高い所にゆくと見えるそうだ(黒尊渓谷など)。

 

 水辺には、サギやトンビに混じって、冬の水鳥たちも姿を見せている。

時折、水面をパシャパシャと魚が跳ねる。アユかな?

円をかくように跳ねるアユは、横になって腹から落ちるので、音でもわかるという。

アユはもう禁漁、今はツガニ漁の季節なのだそうだ(10月31日まで)。

 

 キレイな支流の川原に上陸し、人間たちはのんびりランチタイム。

リードをはずしてもらった僕は、自由に歩きまわれるのが、にゃんともうれしいワン。

 再び水上へ。

まだ少し夏の暑さが残る強い陽ざしのなか、瀬で浴びる水しぶきが、気持イイ。川面の水温18度。

長いトロ場では、あまりの心地良さに、フネの中でうつらうつらフネを漕ぎそうに。

うーん、ゴクラク、ゴクラク。こいつは、秋のサイコーなリバーピクニックだね。

 

 風が優しい(時が多い)秋の川は、焚き火キャンプや

月や星を見るのにもよいフィールドだ、というではないか。今度は、川原でキャンプしたいなぁ。

沈下橋の川原に上陸し、コーヒータイム。映える景色だ。わおーん。

 さぁ、ラストピッチ。

秋の午後の川は、夏に比べ水面が陰るのもはやく、日陰は一気に冷えてくるので、

陽が短い季節の川下りは、水面に陽があたる9時頃~15時頃までが良いとのコト。

「秋の日は釣瓶落とし」なのだ。

 

 僕らは、午後のはやい時間にゴール地点に到着。本日の漕行11キロ。

さぁ帰ろうと車に乗り込めば、国道は、いきなり目の前で工事に伴う時間通行制限・・・(何と今日から)。

迂回路はナッシング。30分も足止めをくらう・・・。とほほだワン。

PS:四万十川流域に、ペット可の宿泊施設がもう少し増えると、イイのになぁ。

*ツアー画像CDは、10月27日に発送しました。お楽しみに~

 「冬の四万十川はまっこと静かよ。紅葉に染まった山も色を落として、

川の水も落ち着いた色になる。動くもんといったら、

薪で風呂を焚く家の煙と越冬に来よった渡り鳥ぐらいのもんじゃろ」野村春松


光る波の川へ

2020-10-07 | アークツアー 秋~晩秋

「光る波の川へ」

 秋の四万十川をカヤックで下りました。

快晴の空の下、トロ場は鏡のような水面を見せ、

瀬はキラキラ光る波を立て、山は樹木の影を長く伸ばしている。

川辺を、セイタカアワダチソウが黄色く彩ってます。ヒガンバナと入れ替わるように。

 

 10月初句の陽ざしはまだ暑く、手を浸す川の水がひんやり気持ちイイ。

秋のステキな川を、僕らはのんびりのんびりと下ってゆく。

 

 四万十川もカヤックもはじめての二人。

乗りはじめは、ぎこちなかった笑顔は、

カヤックに、流れに慣れてくるにつれ、やわらかくなっていきました。

最高気温25、7度。川面の水温 24度。 ほぼ平水。漕行11キロ。


秋のわんダフル・リバー

2020-09-30 | アークツアー 秋~晩秋

  最高気温23、7度。

 僕の名前は、ルーク。ジャックラッセルテリア、10才 ♂

今日、飼い主は、カヤックというやつで、四万十川を下るのだそうだ。

え、僕も一緒に?聞いてないよ~。

どっちかっていうと、水際で遊んでいる方がイイんだけどな・・・。やれやれ。

 

 はじめて乗るカヤックは、ちょっとグラグラふらついて、ややビビる。

曇り空の下の川は、のっぺらとした水面を見せて静かに流れている。

川の表面の水温は22度、とガイドさのっち(アークさの)がいった。

 僕たち以外誰もいない川。気分がイイので、バウワウ吠えまくれば、吠声が山にこだまするぜ。

「シカよサルよ、山の獣たちよ、どうだどうだ。おののけよ」、

などと調子にのって吠えていたら、急に流れが速くなり、足元がグラグラ、水がバシャバシャと飛んできた。

沈はしたくないワン。飼い主の真剣な表情に、僕も吠えるのをやめて、大人しくするのであった。

 

 川原に上陸。おやつの栗のマドレーヌが、なかなかウマイ。

さのっち、くるしゅうない、もそっと近うよれ。お礼に、わが身を撫でさせてあげよう。

 沈下橋をくぐり、小さな瀬をぬけて、トロ場を流れる。

もう、ぜんぜん平気だかんね、と僕も川下りに慣れてきた頃に、ゴールへ到着。

「犬も下れば波にあたる」

秋の四万十で、はじめてのカヤック、けっこうオモシロかったよ。よきかな、よきかな。

オモシロくないのは、さのっちのジョークなのだワン。

*画像CDは、9月30日に発送しました。お楽しみに~


深まりゆく秋の川で

2019-11-05 | アークツアー 秋~晩秋

深まりゆく秋の川で

 ザブン、ザブン。

初っ端の波高い瀬にバウを突っ込めば、バシャバシャと艇の中にひゃっこい水が入ってくる。

「ワオッ!ヒヤッホー!!」思わず声が上がる。漕げ、漕げ!!それ、それ!

秋の川は、少し冷たく手荒い洗礼(でも気持ちイイ)で、一瞬にして僕らを童心に返しました。

  11月4日(月) 

ぬくい陽、さわやかな風、ヒンヤリ水が絶妙に心地よい秋の川を、カヌーで下りました(カナディアン:R1A)。

*ゴール付近で、強い向い風に少し手をやきましたが。

快晴。最高気温21、9度。

川面の水温は、15~17度くらいか(水温計が壊れていた・・・)。ほぼ平水。漕行15キロ。

 深い霧に隠されていた早朝の川は、

山から陽が昇るにつれ下流から晴れてゆき、やがて秋の陽に輝く川が姿を見せはじめました。

まるで舞台の幕が静かに上がってゆくかのように。

11月の早朝の空気はひやいけど、

日中の陽があたる水面や川原はポカポカとぬくく、僕らは太陽にアウターを脱がされたのでした。

 

 初っ端の波高い瀬をぬけると川は、トロ場→小さな瀬→トロ場→小さな瀬→トロ場と続いてゆきます。

(四万十川、江川崎より下流は、長いトロ場も多い川です)。

トロ場はゆっくりと一定のリズムで漕ぎ、瀬はパドルでしっかりと舵をとりつつ下ってゆく。

バウ(船首側)とスターン(船尾側:舵取り)の漕ぐ場所を交代しながら。

 

 夏の頃より大きく南に傾いた太陽が、

山肌の彫りを深くし、水面をキラキラと輝かせ、薄く色づいた落葉樹と褪せたの照葉樹の葉をあわく照らしています。

岸辺を彩るのは、サザンカ、ツリガネニンジン、季節外れのツツジの花。

丸々と太った大きな錦鯉が、カヌーの下をゆうゆうと泳いでゆく。

キャラ・キャラ。ヤマセミが、右ナナメ前方の水面を滑るように飛んで行きました。

 

 ゲストのTさんは、世界中を飛びまわるビジネスマンで、

スキー、カヌー、サーフィンなど、アウトドアスポーツも得意な方です。

「4日から3連休か・・・どこかへ旅したいな?そうだ四万十へ行こう!

思い立ったが吉日だ。直近だけどチケットとれるかな?」*一部推測です・・・。

そして、都会の喧騒をひょいと抜けだして四万十にやってきました(以前から行ってみたいと思っていた)。

 

 ここは、僻地で何もないところだけど、

・ゆっくり流れる川と時間・キレイな水と空気・豊かな自然・静けさを求める人には良いところ。

秋の川よ、その美しさと楽しさで、ゲストを夢見心地にしておくれ。

 

 「人生をちょこっと休みたいな、思うたら、ここへ来たらええよ。

自然のもんのいろんな姿が見える。

自然のもんは長いこと見よっても、飽きることがないけん。

いろんなことがじこじこわかるいうことは、元気の素にもなるけん」野村春松

 

 僕らはパドルを漕ぎながら、沈下橋の川原でコーヒーを飲みながら、

旅、自然、趣味、仕事、よもやまバナシに花を咲かせながら、輝ける秋の川をのんびりと下ってゆきました。

*ツアー画像CDは、11月5日に発送(郵送)いたしました。

画像でも、あの日の四万十川を楽しんでくださいね。


夏の余韻が残る秋の川で

2019-10-09 | アークツアー 秋~晩秋

  最高気温27、6度。

 「いやっ、これはいいなぁ。キレイだなぁ。気持ちいいなぁ・・・」

隣を漕ぐゲストが、ぽつりとつぶやきました。

彼は今日、初めて四万十川をカヤックで下っています。

それを聞いたすれっからしのガイドは、あらためて目の前に広がる川景色に目をこらしました。

初めてこの川を下った時のウブなココロを思い出しながら。

 10月8日。

夏の余韻が残る秋の川をカヤックで下りました(R1Aリバーピクニック)。

どんよりと曇った空の下、

もう10月だというのに朝の空気はまだ蒸し暑く、時々ポツポツと小雨も混じります。

 

 5日前に大きく増水した川は、まだ少し水位が高く、笹濁り。

水温は、あらっ、水温計がこわれている。まだ買ったばかりなのに、ウーン、ザンネンじゃ。

パドルの漕ぎ方、艇の乗り降りなどの講習のあと、

トロ場で少し慣らせば、さぁ、川下りのはじまり、はじまり。

 カヤックは、いつもより少し速い水に乗り、スイスイと川を下ってゆきます。

秋ゆく川辺を彩るのは、コスモス、イタドリ、セイタカアワダチソウの花。

サルスベリ(サルスベリ夏から秋をつなぐ花)と入れ替わるように、サザンカも花を咲かせはじめています。

 

 見あげる青空に、夏の雲と秋の雲。南に傾いた秋の陽に、彫りが深くなった山。

時折、川を吹きぬける北よりの強い風が、色づきはじめた岸辺をザワザワと鳴らしてゆきます。

まだ肌に暑い陽ざし。

漕ぐ手をやすめて、ヒンヤリした川の水に手を浸しながら流れてゆけば、

目の前の水面を滑るように、瑠璃色の背中をみせて、カワセミが飛んでいきました。

 川原に上陸し、はやい昼食を食べていると、

グングンと雲が流れて、急速に青空が広がってきました。

*今日のお昼は、豚汁付き。オヤツは、新高梨、クリのブラウニー&コーヒー。ポンジュース。

 

 陽ざしはまだ強めで暑いけど、北よりの風は乾いてサワヤカです。

「今日は、夏から秋へ空気が入れかわる日なのだなぁ。さよなら、土佐のながーい夏」と僕は思う。

もう10月なのに、季節外れの蒸し暑さが続いていた四万十にも、ようやく本格的な秋がやってきたようです。

 

 「イタドリの花が咲くとツガニが下る」

ツガニも下る秋の川を、僕らはニカニカ笑いながら、のんびり下ってゆきました。

本日の漕行12キロ。


秋のグッダイ!カヌーダイ!

2018-11-07 | アークツアー 秋~晩秋

  最高気温22、7度。

 「秋晴れの今日の川は、風がなく水面は鏡のようです。水の透明度もバツグン!

もう一月ほどまとまった雨がないので、水量は少めですが。

リバーピクニックにはサイコーの日和。皆さんよい日にあたりましたね。

コンデションが良いので、いつもより少し下る距離をのばしました。

途中にもぐもぐタイムもあります。どうぞ秋の四万十川をのんびり楽しんでくださいね」。

 

 ・高くすんだ空・透きとおった水・斜光にかがやく景色

秋がつくった美しい川を、3名のゲストとカヤックでのんびりと下りました。

  11月4日。

網代スタートCコース(9時30分集合:半日コース)。

最高気温22、7度。川面の水温16度。漕行7キロ。

 

 陸上で、漕ぎ方&乗り降りを学んだゲストは、

カヤックに乗りこみ、つるりとした水面にスイーと滑りだしました。

そして、とろ場で少し慣らしたあと、ゆるゆると川を下りはじめました。

 

 かたむいた秋の陽に、山は影を長くのばし、水面は光りかがやき、岸べの葉は淡くてります。

突き抜ける青空を見ながら、僕はつぶやきました。

グッダイ!サニーダイ!カヌーダイ!と、オージー風に。

 

*常緑広葉樹(シイやカシなど)がおおい南国の川沿いの山は(7割は杉やヒノキ)、

晩秋になっても、一部の落葉広葉樹の黄葉(紅葉)が地味に山肌をいろどる程度です。

いわゆる錦秋にはなりません。

 減水期となった川は、水の流れが細くなってます。

透きとおった水中、4メーターほどの川底を鯉がゆうゆうと泳いでゆきます。

「キャラ・キャラ」頭上を2羽のヤマセミが飛んでいきました。

  岩間沈下橋でコーヒータイム。今日はロールケーキを用意しました。

おいしい景色とおやつに、皆、ニコニコ・モグモグです。 

  

  川は風のハイウェイです。

晩秋から春にかけては北風が、初夏から初秋は南風が、強く吹く日も多い。

でも秋の川は凪ぐコトも多く、今日の川は水鏡の景色でも僕らの目を楽しませてくれます。

*水の透明度が一番よいのも秋~冬なのです(水中の微生物の活動も弱まるので)。

ゆったりと流れる美しい秋の川と時間の中で、僕らは、四万十川の秋そのものになってゆきました。

  ゴールしてしまうのが惜しいけど、「ぐうっ」とお腹もなった昼下がり、ゴール地点に到着。

天気よし、川よし、カヌーよし、三位一体の笑顔がたえない秋のツアーでした。

 PS:晩秋の川原は、午後はやくからキューソクに日陰に覆われていきます。

日陰は、気温がグングンと下がってゆきます。

陽が山に落ちるのが早い季節のカヌーは、川に陽があるうちに行動を終えるのがベターです。

*画像CDは、11月5日に発送しましたよ。お楽しみに~。


11月7日(月)のつぶやき

2016-11-07 | アークツアー 秋~晩秋

10月22日(土)のつぶやき

2016-10-18 | アークツアー 秋~晩秋

ぬくい晩秋の川をゆるゆると下る

2014-11-24 | アークツアー 秋~晩秋

 ぬくい晩秋の川をゆるゆると下る。*画像は小さめです。

   11月23日(日) 最高気温21、1度

 早朝の川を白くかくしていた霧は、日が昇るにつれ少しずつ消えてゆきました。

ぬくぬくとした陽ざし、やさしい風、水鏡となった水面。

晩秋の川は、おだやかな表情を見せ静かに流れています。やっほー!

 

 晩秋から冬にかけて。

山に囲まれた川は、水面に陽のあたる時間が短くなります。

水面に陽があるのは、9時30分~14時30分頃まで(場所により異なりますが)。

今日の半日のアークツアーは11時集合。

ツアーは、もっとも陽がぬくい時間帯に川を下ります(日陰はヒンヤリさ)。

 

 南国の川の岸辺を、少数の落葉樹の黄葉がいろどってます(常緑樹と針葉樹が多い)。

少雨の季節の川は、スリムな流れに。

川の水は(夏の間、何度も大きな増水に川が洗われたコト、

水温が下がり微生物の活動が弱まったコトなどで)透明度が高くなっています。

 

 川面の水温は、15度。「沈」はしたくない水温です。

おだやかでぬくい晩秋の四万十川を、僕らのカヤックはゆるゆると下ってゆきました。


ゴ・キ・ゲ・ン リバー

2013-10-22 | アークツアー 秋~晩秋

 最高気温25、9度。

 ばしゃばしゃ、どぼーん、ざぶざぶ。わーっ!きゃー!うおーっ! 

ゲストたちは、パドルで水を掛けあい、カヤックで沈をし、沈下橋から飛びこんだ。

豊かな自然に恵まれたフィールドが、よいコンデションでむかえてくれる。

そんなとき、僕らはたちまち童心にかえってしまいます。

「マジック イン  ザ  オータムリバー」

 スコーンと抜けるような秋空から、まだ暑さを残した陽がサンサンと降りそそいでいます。

秋の風は、西から弱くふき、川の水は、澄んでいて適度に流れがはやい。

 

 水の流れがよい今日は、下る距離を少し延ばして、さぁ出発!!

岸べをサザンカの花が、道ばたをコスモス、アキノキリンソウの花がいろどってます。

最高気温25、9度。川面の水温20度。

 秋の川に、山に、ヨロコビの声がひびきわたります。

すっかり川ガキとなったゲストは、少し日に焼けた顔を満足そうにほころばせました。


秋のピクニックリバー

2013-10-14 | アークツアー 秋~晩秋

 最高気温25度。

 澄んだ高い空、やわらかな陽ざし、さわやかな風。

秋の四万十川は、の・ん・び・り・リバーピクニックに最適な季節です。

さぁ、カヌーに美味しいものを積んで、川を下ろう!!

 

 連休前の四万十川は、10月の遅い台風の影響で3メーターほど増水しました。

まだ、増水が残る3連休の川は、

流れが速いのはよいけど、水の透明度はイマイチ。そこがちょいとザンネンです。

 やわらかな陽が水面に降りそそぎ、かわいた風がカヤックを漕ぐ僕らの背中を押します。

(連休初日の午後は、カヌーが風で沈しそうなほどの強い追い風でした)

速い流れと追い風の川をのんびりと下っていく。いつもよりも少し距離をのばして。

 最高気温25度。川面の水温20度。

 秋の川は、山に陽がおちるのがグンと早くなりました。

夏は日なただった水面が、午後の早い時間にはもう日陰に。

季節は、日陰が恋しい夏から日なたが恋しい冬へ、ゆっくりと移ろっています。


ひかりのどけき秋のカヌー

2012-11-01 | アークツアー 秋~晩秋

ひかりのどけき秋のカヌー *画像は小さめです。

  最高気温22度。

 陽ざしがやわらかく、風がやさしい川には、まだわずかに夏の暑さが残ってます。

でも、高く澄んだ空の遠くには、かすかに冬の気配も。

そんな秋深まる川を、僕らはカナディアンカヌーで下ってきました。

 

 朝。太陽が山にのぼると、それまで乳白色に川をかくしていた朝霧は消えていきました。

まるで舞台の幕が上がってゆくかのように。音もなく。

やがて川は、やわらかな秋の光りで満たされました。

 

 減水期に入り、雨量が少なくなった川は、

流れがきゅっとスリムになって浅瀬も多くなってます。

カヌーで下るときは、コースをよく選ばないと喫水が浅い艇でも浅瀬で座礁してしまう。

水の透明度は、なかなか良いのですが。

 

 本日のゲストは、北の川や湖でカナディアンを経験しています。

したがって、漕ぎ方を教える必要はありません。

川の水量と2人の経験を考えた僕は、いつもより少し長い距離を下ることにしました。

 

 岸辺には、サザンカが咲きはじめています。

禁漁となった川の水面を、パシャパシャとアユが跳ね、黄葉がゆっくりと流れてゆきます。

だれっちゃおらん静かな水べ。ヤマセミが前方の水面をスイーッと飛んでいきました。

川面の水温17度。最高気温22度。

 

 途中の川原に上陸し、のんびりとランチタイム。

ヤナギタデが、目の前の川原を緋色に染めてます。

 

 ゴールに近い長いとろ場にさしかかる頃、向かい風が吹いてきました。

僕らはパドルを、それまでのシングルブレードから

(より効率の良い)ダブルブレードに変えて漕いでゆきました。


鮎くだる秋のリバーピクニック

2012-10-08 | アークツアー 秋~晩秋

 最高気温29度。

 「すいませーん。ちょいと、おじゃましますよぉー」

早瀬に突入する寸前。

カヌーの上から、長いアユ竿を操っているおんちゃんに怒鳴るように声をかけました。

上流に背を向けているコトも多い釣り師は、下ってくるカヌーに気づきにくい。

小さな声では、ザァザァ瀬音でこちらの声が届かないのです。

カヌーを目に留めたおんちゃんは「ほいよ!」と竿を上げてカヌーを通してくれました。

 

 今日のカヌーコースには(江川崎より下流には)、

夏の間、その姿をほとんど見かけなかったアユ釣り師がチラホラといました。

(解禁~夏の間。急流を好むアユがよく釣れるポイントは、江川崎より上流の瀬が多い区間。

夏の終わりごろ、アユは川を下がりはじめ江川崎より下流の瀬でも友釣りが楽しめる)

 

 釣り師の数は、例年の今頃より多いようです。

そのわけは・10月初句の3連休の中日ということ・鮎は10月の半ばから禁漁というコト

そして決め手は、—釣りのおんちゃんに、ちらっと聞いた話では―

「ことしゃ、数もまずまず。型も大きいけん!」というコトらしい。

でもうまいのは、コマイ(小さい)鮎やけどね、とその後つぶやきましたが。

 秋の好天が続き少しやせた四万十川は、その水の透明度を良くしています。

突きぬける青空の下、風も動かない川を僕らのカヌーはゆっくりと下ってゆきます。

お父さんが瀬で「轟沈!」一同爆笑!

「エイッ!」子供は川に飛び込み、まだ暑さの残る陽とぬくい川の水を全身で味わいました。

ポカポカ日だまりの川原でランチタイム。

あたたかいコーヒーもまた嬉しい、秋のリバーピクニックでした。

と、父ちゃん。轟沈・・・。ギャラリーも多数。わはは。

別のグループのファルトのお父さんも沈してました。わはは。

とにかく、飛び込みたくてたまらなかったのです。

 一人乗りデビューができて、よかったね。

岩間沈下橋。ニギヤカだった夏に比べて、ずいぶん静かになりました。