アーク・フィールドブック

四万十フィールドガイド・ARK(アーク)のブログ

きまぐれな夏の終わりに

2009-08-27 | 黒尊川 夏

時々 最高気温30度。

 「これから秋にかけて、残暑は別れゆく恋人達のようになります。

暑さ(熱さ)が行きつ戻りつして、だんだん冷えてゆくのです」とカーラジオのDJ。

「ふーん、なるほど・・・。熱さ(暑さ)が冷めて飽き(秋)がくるのね」とひとりごちる僕。

 

 8月おわりの早朝。

車をツアーゴールの川原に置き、折り畳みのチャリをこいでスタート地点へ戻ります。

風が乾いてひどく涼しい。

青空の高いところには刷毛で刷いたような薄い雲。静かでさわやかな朝です。

「おおっ、なんてこった・・・。まだ夏だぜ!」

いつもの夏なら早朝もまだ蒸し暑く、空には入道雲がどーおんとあって、

セミの鳴き声がガシャガシャとうるさいはずなのですが。

 

 今年は四万十に「真夏」が来なかったようです。

「太平洋高気圧のばか!」まったくイケない、生殺しなナツ。

(それでもこの4日~5日は、お盆の増水がのこるものの、

晴れ間に恵まれて、それなりに気温も上がり、川遊びが気持ち良いツアーができましたが)。

 

 お盆の大きな増水が引いて、平水に戻れば(ピークから10日間ほど)

(増水に洗われた川の)水の透明度が、グーンと良くなるコトを期待をしていました。

しかし、それも期待ハズレに終わりそうです。ザンネンサマーです。

 

*画像は今夏のツアーから。

川ガキ達は黒尊川をライフジャケット(PFDって呼び方定着しないねぇ)で流れて下ったのだ。

♪親亀の上に小亀を乗せてぇ♪

こんな水をいつも夢見てる・・。

家族でジャーンプ!!口屋内沈下橋。

黒尊川下流の淵。近年の夏はここで遊ぶ人達の姿も増えてきました。

テトラの下には大きな魚が隠れているのだ。

テナガエビ発見!

向かい風がなかなかきつい午後でしたね。勝間沈下橋。

仲良き事は美しきかな・・・。いつまでも二人仲良くね。


記憶の中を流れだす川

2009-08-19 | アークツアー 真夏

  最高気温33度。

 「ういーっす!皆さん過ぎゆく夏を楽しんでますか?」

研修生の坂巻っす、3回目の登場っす。

僕の「四万十アーク」での研修も今日で終わりです。

今夜、高知発の夜行バスで東京に帰るよ。

振り返ってみれば、あっと言う間の2週間でしたねぇ。

 

 お盆の連休の初日から四万十川は、大雨で2年振りに大増水。

ツアーは、何日も中止となり、増水した川の怖さに僕は足がすくみました。

「組織に属さず個人でツアーを行う事のリスク」

この水ショーバイは、見た目よりなかなかハードなようです。

でも、アーク佐野の丸っこくのんきな顔、ビールっ腹、そして思うがまま生きている様子に思う。

「自分の好きなコトが出来るシアワセもマンザラでもなさそうだなぁ・・・」と。

 

四万十川が大増水したおかげで、めったに下れない黒尊川をカヤックで下れたのも良い思い出です。

本流でも、いつもより速い水の流れを、カヌー&川遊びで存分に楽しめたよ。

ただこの後、水が落ち着いて透明度が高くなった川で遊べないのが心残りだけど。

 

 「Heart・Of・Gold」

僕の記憶のフィールドにしっかりと刻まれ、流れはじめたこの夏の四万十川。

いつかこの体験が、僕のココロの中で「黄金の輝き」を放てばいいなぁと思います。 

お盆の連休ツアー画像を下記に載せておきます。

では皆さん、いつかまたどこかのフィールドでお会いしましょう。バイバイ。

研修生坂巻。

いつもより水量が多く、流れが速い川。快適!!距離を延ばして下りました。

何度でも飛び込もう!

目黒川も水量が多いけど透明度はなかなかよろしい。いつもより水温は低め。

手が太いタイプをポパイと呼んでいます。

いっこうに進歩のないark佐野のバク転。

わたしの名はりーな。女の子です。今日はカヌー犬としてデビューしたのよ。

川遊びの後は、みんなでのーんびり、おひるね。 ZZZ・・・。

最初はカヌーに乗るのがちょっと怖かったけどね。楽しかったよ!

わたし泳ぐのは得意なのよ。気持ちいいなぁ。


黒尊川で初沈を

2009-08-12 | 黒尊川 夏

時々 最高気温35度。

 「ちわーっ、2回目登場の坂巻っす」

今日は、サイコーに面白い川下りを体験してきましたよ。びびりまくりブーだったけど。

 

 朝、アーク佐野がツリーハウスにやってきてこう言いました。

「今日もまだ、四万十川の水量が多すぎるので、ツアーはキャンセル。黒尊川を下ってみようぜ!」

平水時の黒尊川は、水量が少なすぎてカヤックでは下れないそうです。

でも、四万十川が増水している時は、

黒尊川も水位が高く、面白いカヤックコースになるそうなのです。

*障害物や危険な瀬も多く、中級者以上向き。

要スカウティング、自己責任、arkツアーでは下れません

 

 だ・け・ど・・・先日初めてカヤックを漕いだ僕は、バリバリの初心者です。

黒尊川が僕の本格的な川下りデビューとなる。大丈夫かいな・・・。

どうもアーク佐野は、僕を「実験台」にしたいらしいのです。

沈した初心者がどんな感じで黒尊川を流されてゆくのかを。

「オーマイガッ!」

 黒尊川沿いの道の上から、水の流れをチェックしつつ、カヌースタート地点へ。

四万十川本流は薄茶色に濁っているけど、黒尊川の水の透明度はなかなか良い。

だが、水量はアーク佐野が想像していたよりも少なく、これ以上水位が下がると下るのは難しいらしい。

アーク佐野は、やばそうな瀬のところでは、道の上そして水面近くから、

「あーっ」とか「うーっ」とか呻きながら水の流れをしつこく観察しています。

 

 黒尊川中流、スタート地点の川原。

天気は上々。山と森が両岸から頭の上にせりだしてくるような川は、

(四万十本流と比べて)空が小さく狭く、ひどくキュークツに感じられました。

川面の水温は、21度(平水時は26~27度)。

キンチョーで胸を「ドキドキ」させながら、ライフジャケットなどの装備を付けました。

アーク佐野から・瀬の中でとるべきコースの漕ぎ方・危険な傷害物・沈した時の流され方

についてのレクチャーを受けた後、いよいよ出発です。

「ふーっ・・・」

 川の流れがゆるやかな箇所でも、自転車を力強く漕ぐ程度の速さで水が流れています。

スタートしてすぐに階段状の瀬。

先に下ったアーク佐野が、下流のとろ場でOKサインを出しています。

 

 「覚悟を決めて、さぁ行くぞ!」

瀬に入れば、頭の中は真っ白に。

カヤックは、階段状の浅瀬の岩に、船底をゴンゴンぶつけながら流されてゆく。

ふうっ!なんとか無事に最初の瀬をクリアーです。

ふと、頭上を見上げると、両脇を森に囲まれた小さな空が見えました。

 

 タイプの違ういくつかの瀬をナントカ無事にやり過ごしました。

ようやく気持ちも落ち着いてきた僕は、清冽な黒尊川の水と森の景色を楽しむコトができました。

アーク佐野が隣でニカニカ笑いながら、

「初めての川下りが、普段は下れない黒尊川だなんて君はとてもラッキーだよ。

そんな奴は、日本中探してもめったにいないぜぇ・・・」

と、実験台の僕にむかって人をノセるようなことを平然と言うのでした。

 コース終盤、僕はS字の瀬の終わりで沈、ちん、チン。

「ごぼごぼごぼ・・・」冷たい水の中をサラサラと流されていきました。

流されながらふと横を見る、とアーク佐野がニコニコしながら、デジカメで激写しています。

思わず僕はニガ笑い・・・。

「わはは、初沈おめでとー。初沈を黒尊にささげたのは君が初めてかも?慣れたころ、よくやるんだよねぇー」

そこからさらに下ってゆくと、遠くに口屋内沈下橋と本流の濁った水の流れが見えました。

「やったー!」

 

距離:10キロ位かな。所要時間:1時間20分位かと。瀬は20+αくらいかなぁ。

12日 四万十川本流:1、5メーター増水。牛乳多めのコーヒー牛乳色。

12日 黒尊川は、水温21度。約70~80cm増水 透明度良好。

初沈オメデトー 黒尊川で一皮剥けた男になりました。

水量があるわりには透明度は良好なのだそうです。

マジで沈する5秒前・・・。

 


台風一過の四万十川で

2009-08-11 | 四万十川 夏

時々 最高気温35度。

 台風一過の真夏の空。

じりじりと肌を焼く強い陽射し、セミの声。

それにつけても空の青さよ。

 

 昨日、大増水して本流からあふれた泥水は、村の低いところをひたしました。

僕は、自転車をこいで増水後の川の様子を見にいきました。

「さぁ、どーなったかなぁー」

川をみれば、水の引きかたはこちらの想像よりもはやい。

茶色だった水は、昨日よりも色が薄まりカフェオレ色になり、

沈下橋の2メーター下をザァザァと音をたてスバヤク流れています。約2、8メーターの増水。

 この増水で、川原にボウボウと生えていた雑草も流されました。

ひさしぶりに顔をみせた川原は、さっぱりとしています。ヒゲを剃った人の顔のように。

このまま順調に水が引けば、明日(12日)からはコースを変更してツアーに出れそうです。

(水の流れが速い時は、比較的ゆるい流れが多いコースを長距離下るコトも)

 

10日午後。増水ピーク時のダム放流量(津賀ダム&家地川ダム)約3000トン。約11メーター増水。

11日正午。ダム放流量:約300トン。約2、8メーター増水。


真夏の大増水(南の川から) 

2009-08-10 | 四万十川 夏

のち 最高気温29度。

 「アーク・フィールドブック」をご覧の皆さんはじめまして。

僕は坂巻といいます。フィールドワーカーを養成する専門学校の生徒です。25才♂。

夏休みの2週間を、インターンシップ生として「四万十フィールドガイドark」で過ごしています。

(インターンシップは企業研修?実習?)

 

 今夏の四国は、ぐずついた空の日が多いとのコト。

僕が四万十に来てからも、曇りたまに晴れ、といったさえない空が続いていました。

そして、実習前半のハイライトは、四万十川の大増水です(平水+10メータ)。

 

 高知県西部は、おとといの夕方から断続的に激しい雨が降りました。

これまでの総雨量は、なんと約500ミリ!!

僕は当初、アーク佐野が管理する川沿いのツリーハウスで寝起きしていました。

しかし、川が大きく増水しキケンだということで、昨日アーク佐野の自宅に連れていかれました。

 アーク佐野は、ネットの水防情報(水位&雨量&雨雲レーダー)、携帯のダム放流量、雨空とにらめっこ。

そのたび、「はあっ」とため息をついたり「ああっ」とうなだれたり「うーん」と考え込んだりしています。

「雨量によっては、村が増水につかり、我が家も浸かるかもしれないなぁー」と言ってます。

普段、オヤジギャグばかりいって周囲を凍りつかせている佐野も、今日はめずらしく厳しい顔を見せています。

 

 翌朝。激しい雨音と雷鳴で目がさめました。

幸いなことに、午前中には雨が止み、川の水位が上がるのも止まりました。

四万十川は、約11メーターの大増水。

 増水に沈んだ沈下橋は、濁流のはるか下にあります。

泥色の濁流は、大量の木屑や流木とともにザァザァとスバヤク流れて行きます。

見つめてるとなんだかブキミなカンジっす。

 

 四万十川は、約2年振りの大きな増水とのコト。

稼ぎどきの連休のツアーはしばらく中止になり、アーク佐野はボーゼンと空をながめてます。

しかし僕には、増水した川のオソロシサを知るよい機会になりました。

 

 でも、物事は悪い面ばかり見ずに、良い面も見なければいけませんね。

この大増水が川を掃除するので、増水がおさまれば「透明度高いキレイな川」を楽しめるとのコトです。

「さぁ、早いとこ水が引かないかなぁ・・・」きれいな四万十川が楽しみっす。

では、皆さんもステキな夏休みを!See you mate!   

S田先生、僕は四万十で元気にやってますよ。

うーむ・・・。

高瀬沈下橋へ降りるスロープの半ばまで増水。増水した水は冷たいね。

11メーター増水。

沈下橋は見えず、川原もなく、すべてを飲み込んで泥水が流れて行く。

 


夏限定!天然のウオーターワールド

2009-08-03 | 四万十川 夏

時々 最高気温33度。

 夏本番をむかえた四万十は、スッキリと晴れないイケズな空が続いてます。

ねっとりとした暑い空気が肌にからみつく午後。

そんな午後は、徒歩3分の川に飛び込んで涼をとろう!

 

 透明な水がサラサラと流れる浅い流れ。

水中眼鏡&シュノーケルをつけ、浅瀬の上流にむかい水中をほふく前進します。

「わおっ!そこはもう別世界!!」

天然の川の少し地味な、ウオーターワールドです。

 

 ハヤ、オイカワ、カワムツが、水の中でヒラヒラと泳いでいます。

岩にペタッと張り付いた淡水ハゼ(ゴリ)。縞模様は、ボウズハゼ。

石の下には、手長エビ、ツガニの姿も見えました。

水温28度。気持ちE!!

僕の気分は,優雅に泳ぐアユ、でも体型と動きは,トロくさいドンコなのでした。悲。