時々のち 最高気温30、5度。
白いイタドリの花、赤いヒガンバナが初秋の岸辺をいろどっています。
イタドリの花が咲くとツガニが下る。
(とこのあたりでは言う。ツガニ:モクズガニ。
ツガニは、9月~10月頃に産卵のため海に下ります。
この時期に川をくだっていると、ツガニを獲るためのカニカゴをよく見ます。
カニは鍋にしたり焼いたりして食べる、美味。ニカニカしちゃいます)。
空は、レイトサマー・ブルー、お尻の下は、クリアー・ウォーター。
まだ蒸し暑く、カニもくだる川に、僕らはカヤックで滑りだしました。
川面の水温は、本流支流ともに25度。
イタドリとヘクソカズラ
*イタドリは川べによく生えている多年草。
春の若い茎をとり、皮を剥き、塩漬けなどにして食べます。
最高気温26、6度。
「9月4日。四万十川は、台風4号の雨で約7メートル増水。
コーヒー牛乳色の流れになりました。沈下橋はその名のとおり泥水に沈下しちゃいました。
それから水は引き5日後の今日は、ほぼ平水。
笹濁りの水はザンネンですが、まだ流れは速いです。今日は11キロのコースを下りましょう」
9月9日。ツアー冒頭のトークです。
8月の終わり。
「もう真夏は飽いた、終わりにするけん!」
と言わんばかりに、とつじょ空は、日本一暑い川を重い雨雲で、何日も閉ざしてしまいました。
思えば今夏は、梅雨明けもイキナリだったなぁ・・・(遠い目)。
今年の空は、高揚も余韻も関心がないせっかちな人のように「あわい」ってヤツを楽しませてくれません。
(予定外の涼しさ&ヒマになっちまった時間に)
夏のヌケガラとなった僕は、ただただ、ぼおっと空をながめるばかり・・・。
そしてやってきた台風4号が、ドン!と川を増水させたのです。
カラカラ日照りのつけを支払うかのように。
増水が引きその姿を見せた川原は、
ボーボーと水際の川原をかくしていた草(蓼)がなくなってサッパリとしています。
浅い水中の石についていたヌルヌル藻もとれて、
カヤックの講習時にパドルでバシャバシャ水をかけあう足元は、サラサラ。
その水には、ほんの少しつめたさを感じました。
「さよなら、真夏の川」。川の水も真夏から秋へ。
僕らは、いつもより少し速い水にカヤックを乗せて、初秋の川をスイスイと下ってゆきました。
最高気温26、6度。川面の水温26度。支流目黒川の水温22度。
翌10日は、晴れ。最高気温30度。
空は澄んで、水はその透明度を少しずつ良くしています。
久しぶりに、きれいな四万十川が楽しめそうな、遅い夏です。あべし。