アーク・フィールドブック

四万十フィールドガイド・ARK(アーク)のブログ

カヤックの下を速く流れる水

2008-09-23 | アークツアー 晩夏~初秋

 最高気温30度。

 「今日は、水量が多く流れが速いので、漕がずに流されていこう。水に手をひたすと気持ちいいよ」

川を下りはじめたばかりで、まだ表情が少しかたいゲストに、僕は声をかけました。

浅瀬の川底の石が、カヤックの下をびゅんびゅんと後ろに飛んで行きます。

「ソーカイ!ツーカイ!」

 

 少雨で水不足に悩む四国中央には「期待ハズレ」となった台風13号。

四国中央の早明浦ダムは、8月の終わりには貯水率0%となり、現在は発電用の水を緊急放流しています。

その、早明浦ダム上流でも、雨量はさほど多くありませんでした。

 

 でも四万十は、そこそこ雨が降りました。

19日の川は、約3、5メーターの増水です(沈下橋は、増水に浸からず)。

アークは、増水した水が落ちついてきた日にツアーに出ました。

 

 (昨日の雨に洗われた)スッキリブルーの空から、まだ夏を思わせる強い陽射しが照りつけます。

風は、ゆるーい北風→無風→ゆるーい南風。

まだ増水が残る川の水は、濁っているけど、その水には、フレッシュさも感じます。

 

 でも、今回の増水で川は、夏の水が秋の水と入れ替わり、水温は下がってしまった。

もう、むじゃきに川に飛び込める季節は、過ぎてしまったよう・・・。

僕らを乗せたカヤックは、いつもより速い流れに乗ってスイスイと晩夏の川を下ってゆきました。

秋分の日を迎え、南国の山々もなんとなく秋めいてきたようです。

あまり漕がずに、流れに任せて、のんびり下ろう。

光と水と風のハーモニーが心地良い日。

連休の口屋内の沈下橋には、ファルトボート(折り畳みカヤック)のキャンパーがちらほら。

(画像はポリ艇)秋~初冬は、キャンプが気持ち良い季節です。


胸が痛い夏の終わり

2008-09-17 | アークツアー 晩夏~初秋

時々 最高気温27度。

 のろのろと南海上を迷走した台風13号は、週末四万十を通過して行く予報です。

今朝から雨空の四万十は、あさっての朝から少しずつ台風の風雨が強くなりそう。

雨量によっては20日(土)には、今年初、沈下橋が浸かるほどの増水となるかもしれません。

 

 「いたたっ・・」

ゆっくりと静かに息をしながら、僕は、雨空のベランダでコーヒーを飲んだ。

大きく息をすると右胸がズキズキと痛むのです。

 

 それは昨日、台風の襲来にそなえ、庭の電線とからみそうな高木の枝をノコギリで切ったときのコト。

そのとき僕は、地上2メーターの足場が悪い木の枝にのり、その上部の枝を切っていた。

枝を切り終えた瞬間、切り口直径10cm長さ3メータ程の太い枝が、こちらに滑りおちてきた。

ドン!右胸に強い衝撃。

一瞬気が遠くなったが、幹を抱いていた腕を離さず、なんとか落ちずにすんだ・・・。

いやはやもう少しで、

「台風時の野外作業中に負傷しニュースになる人」の仲間入りするところでした。

くわばら、くわばら。

 

 おまけに、痛さをこらえて木から地面におりる途中、

お気に入りの短パン(高価)を、ノイバラのトゲでズタズタに引き裂いてしまった。とほほ・・・。

「まったくなぁー」。僕はかなしい気分で、ネズミ色の空をながめました。

まだ、ズキズキと痛い右の胸。それと、増水中止になりそうな20日からの連休のツアー。

ダブルで胸が痛い夏の終わりです。

 

 さて、これから台風籠城用の買出しに行かなくては。

本日の画像は、13日~15日の連休時のツアー画像です。

気温30度。水温28度。ほんの少し高くなった空。

少年の夏はまだ終わらない。

曇天。今日は、いつもとは違うコースを下ろう。

さぁ、瀬に突入!気合が入ります。

ザブンザブンと波を被るよ。

今日はあいにくの雨空。天幕の下、あたたかいスープとお茶でぬくもろう。

雨にけぶる四万十川の風景。なかなか渋くて良いかな?


さよなら夏の川

2008-09-09 | 四万十川 夏

 最高気温30度。

 夏の終わりの四万十の空は曇りがち、湿った蒸し暑い日がつづいてます。

「去りゆく夏にさよならを。

To say Goodbye is to die a little」

とほざいた僕は、車にふみつぶされ干からびたカエルのような目で空をながめていました。

夏の終わりのカラダとココロは、セミのぬけがらのようにからっぽです。

でももう、そんな時間にも、そろそろ「さ・よ・な・ら」を。

(ロング・グットバイより。こんなイケてる台詞は、千年早いですが・・・汗)

 

 今日の四万十は、大陸育ちの高気圧におおわれ、かわいた風が心地よい。

夏の入りに刈ったあと、ほおっておいた庭の雑草は伸びホーダイです。

落ちはじめた栗のイガ。道端では、サルスベリがまだ咲いています、

僕は、久しぶりにブラブラ歩いて川へ行き、水中をのぞいてみました。

 

 最高気温30度。川面の水温27~28度。

日中の陽射しはまだ暑く、川の水温もまだ高い。

夏の初めは、ニコニコと親しげに見えた、雑魚、ゴリ、エビ。

でも、夏の終わりの彼らのしぐさには、なにかよそよそしいものが感じられました。

水から陸にあがれば、陽射しがやわらかく風が涼しい・・・。

水の中にも少しずつ、でもカクジツに秋がちかづいているのだな、と思いました。

 

 結局、この夏の終わりも雨は少なく、四万十川の水量は少ないまま。

しかし今日、南の海で発生した台風の進路によっては、

川は、今年初めて、沈下橋が水につかるほど増水するかもしれません。