最高気温28度。
緑の雑草の庭は、彼岸花の赤がひときわあざやかです。
花のまわりを、モンキアゲハがヒラヒラと飛んでいます。
初秋の岸辺をいろどるのは、イタドリの白い花。
「イタドリの花が咲くとツガニが下がる」とこのあたりでは言います(ツガニ:モクズガニ)。
「ツガニが下がると佐野も肥える」。これは今、僕がかってにつくっちゃいました。
夏が終わりツアーがヒマになり、暴飲暴食&惰眠の日々。
うーん、ヤバイ・・・。食欲の秋。皆さんも「メタボ」には気をつけましょうね。
ツガニは人のこぶしほどの大きさ、ハサミの付け根には毛がフサフサと生えています。
その味は良く、焼いたり、ゆでたり。つぶしたりして鍋に。
支流の上流で3~4年すごしたカニは、夏の終わり~秋にかけて産卵のために川を下ります。
海で越冬し、春さき河口で産卵。
子ガニは川をさか上って、支流の上流まで長い距離を移動してゆきます。
四万十川では、ツガニを獲るのに4年ほど前までは鑑札はいりませんでした。
しかし近年、ツガニの数は減少し、稚ガニを放流するようになり鑑札が必要に。
そんなツガニを獲るのは、カニカゴ。
その仕掛けがよく目につくようになった初秋の四万十川を、カヤックで下りました。
8月と9月の降水量が極端に少ない川は、
水量がグンと少なく、きつい減量をしたボクサーのようにやせこけています。
(今夏は前線も遠く台風もこなかった。2年続けて雨量が少ない夏の終わり)
こんな時は、下るコースをよく選ばないと、浅瀬でカヤックが座礁してしまう。
艇から降り、滑る足元に気をつけながら、
カヤックをひっぱり、ふたたび乗り込むのは、なかなかホネが折れる作業です。
比較的水量が多いコースをえらんだ僕らは、透明度がよい流れをのんびりと下りました。
少し高くなった初秋の空を、うろこ雲がゆっくりと流れてゆきます。
人気がない静かな川原。稲わらかおる大気。風がない水鏡のようなトロ場。
カヤックは、水面にうつった秋空と山を、切りさいてくだっていきます。
透明な川底を、オレンジ色の鯉が悠々と泳いでゆきました(野生化した錦鯉)。
四万十川は、流域に人が少なく静かなところも大きな魅力です。
そんな四万十川は、のんびりリバーピクニック、が気持ちよい秋に。
川原で食べる、サンドイッチ&コーヒーも美味し。
たまには、携帯電話やパソコンから離れ、ゆっくりと川の自然とふれあってみませんか