アーク・フィールドブック

四万十フィールドガイド・ARK(アーク)のブログ

春なのに・・・(さよなら、ありがとう野田さん)

2022-03-31 | 四万十川 春

 

【訃報】野田知佑さん逝去 カヌーイスト・作家 | ニュース 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル

【訃報】野田知佑さん逝去 カヌーイスト・作家 | ニュース 【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル

月刊誌「BE-PAL」誌上にて〈こぎおろしエッセイ「のんびり行こうぜ」〉を連載中の野田知佑氏が、2022年3月27日、お亡くなりになりました。   野田知佑が202...

【BE-PAL】キャンプ、アウトドア、自然派生活の情報源ビーパル

 

マイヒーローが逝ってしまった・・・。

「日本の川を旅する」「のんびりいこうぜ」など、野田さんの本は、今でもよく読み返します。

野田さんからいただいた励ましの言葉は、僕の心に深く刻まれています。

ありがとうございました。


 最高気温20、9度(最低気温11、6度)

朝、ねぼけまなこでネットのニュースをチェックする。

野田知佑さん死去 カヌーイスト・作家「日本の川を旅する」:東京新聞 TOKYO Web

「ええっ!!」訃報にオドロキ目がさめた僕は、ベランダからボーゼンと空をながめて思った。

野田さんが逝ってしまったのか。なんてこった・・・。川ガキ目ざめる春なのに、と。

偶然にも、野田さんが亡くなった27日は、(がらがらのスケジュールに、めずらしくツアーが入り)

四万十川をカヌーで下り、ゲストに野田さんの話をし、本を紹介したところだった。風のしらせか。

 

2週間ぶりに町に買い出しにゆく予定を中止し、

曇り空のベランダで、ひねもすボケっと物思いにふけったり、野田さんの本を読んで過ごす。

 

〜いざ原野の光の中へ〜

テントの外で夜通し鳥が鳴いた。屈斜路湖畔の第一夜。

北海道の夏は午前三時には東の空が明るくなる。

焚き火を起こし、熱いコーヒーを啜った。一面の濃霧。

七月だが朝夕はセーターにジャンパーを着込むほど寒い。

八時頃、霧が晴れて、青空がのぞいた。‐中略‐

「確かに川旅は「男の世界」である。 自分の腕を信頼して毎日何度か危険を冒し少々シンドクて、

孤独で、いつも野の風と光の中で生き、 絶えず少年のように胸をときめかせ、海賊のように自由で-」

「カヌーで行く時は、他の乗り物と異なり、目に入るすべての風景は自分の腕で稼いだものだから、

それだけ感銘も深い。この山の向こうにどんな世界があるのか、とカーブを曲がる時は胸がときめく」

日本の川を旅する・カヌー単独行 野田知佑

 

 「二コルも高見もずっと日本の平均的な汚い川ばかり見ているので、

四万十川はとても美しく映ったに違いない。

日本の他の川に比べれば、川の水も、川の両側になだれこむ山の風景も、この川は群を抜いてきれいだ。

僕は二十年前、十年前の四万十川の美しさはこんなものじゃなかったと思う気持ちを抑え、

初めて四万十川を見るこの二人の眼を通して川を楽しむことにした。

これだけ広い川で悪臭もゴミも目立たず、そして二級三級の瀬が続く川というのは、日本に何本あるだろう。

それだけでよしとしよう。 難しいことをいわずに、

今この目の前にある陽光や、清々しい山の空気や、水の音を楽しむこと。少なくとも川の上にいる間は川を楽しもう。

文句は陸に上がってからいおう。ぼくは頭の中に浮かぶ暗い想念を振り払いながら、川を下った」

なつかしい川、ふるさとの流れ 野田知佑

 僕のアウトドア&カヌーライフは、若き日に先輩から借りた野田さんの本を読んでから始まった。

自由な放浪の旅ゴコロあふれた、カヌーエッセイ&旅ルポには、

愉快、痛快なデキゴトばかりではなく、自然破壊に対する怒り、嘆きもしっかり書いてある。

 

 そして、釣り、キャンプ、焚き火、川遊び、川の自然、流域の住民との交流など、

遊びもたっぷりする川旅は、川をカヌーでただ下るだけでは得られない、新しい視点を僕に教えてくれた。

本を読み、放浪の旅にあこがれた僕は、

バックパックを背負って旅にでた(僕の場合はバイク旅が主になったけど)。

 野田さんに実際に会ったときは、緊張して自分が思うところをうまく話せなかった。

でも、あの低くしぶい声でしてくれた激励のコトバは、今も僕のココロに深く刻まれている。

 

 野田さん。ステキな旅物語を、ありがとうございました。RIP。

三途の川を、フェリーグライドで上手に渡って、ガクと再会できたかな。

あっ、野田さんのコトだから、三途の川を下って、

途中の川原で、盛大に焚き火をして、大好きなお酒を飲んでいるかも。オニと一緒に。

 

「いつでも遊びに励め。 人生には締め切りがあるのだ」 

野田さんのメッセージが、春曇りの空にとけていった。


花に雨、花に風

2016-04-05 | 四万十川 春

 最高気温21、7度。

 菜種梅雨が一休み、今日の四万十はひさしぶりに青空が広がりました。

僕はカメラ片手に春の岸辺へGO!

 

 春の長雨に、川沿いのサクラはもう散りはじめていました。

 「花の色はうつりにけりないたづらに わが身世にふるながめせしまに」 小野小町

雨あがりの強い風が、サクラの花を吹き散らしています。

「散る桜 残る桜も 散る桜」 良寛

 

 サクラの花が終わると、南国土佐は風薫る初夏に。

四万十川の水位は、平水+1、4メーター。笹濁り。


あかるい春の川べ

2016-03-11 | 四万十川 春

 最高気温13、8度。

 冬のようなひやい風が、光りの春の川をびゅうびゅうと吹き抜けてゆきます。

川原に腰をおろした僕は、コーヒを飲みながら、ぼんやりと風の歌を聴く。

 

 肌寒い川べは、鳥たちの恋の歌もひかえめだけど、

満開のモクレンの花が、芽ぶいたヤナギの若葉が「あかるい春が川にきたよ」と告げてます。

大きくふくらんだサクラの冬芽(高知市の開花予想日は、3月22日)。

見あげる空とヒカリの感触には、もう初夏の気配が感じられました。

 

今日の最低気温4、5度。最高気温13、8度。

四万十川の水位は、平水+50㎝。笹濁り。

今年はヤナギの芽吹きが少し遅かった。

オウバイ。 花を見るのも、いそがしい春です。

もうすぐさくら。

 

 


サクラの春は短くて

2015-03-30 | 四万十川 春

 最高気温23、7度(今期最高)。

 四万十川沿いのサクラが、ほぼ満開となりました。

サクラの花は、咲くまでは長く(感じますが)散るまではとても短いですね。

「空をゆく ひとかたまりの 花吹雪」 高野素十

高知の春は短くて・・・。サクラの花が散れば、南国土佐はもう初夏の陽気です。


春色の水辺から

2015-03-23 | 四万十川 春

2015「春色の水べから」 春のアークツアー の画像です。

 

 「春雨をあつめてはやし四万十川」

春の川は、花起こしの雨で少し増量です。

サクラ咲く頃の週末、笹濁りの速い流れの川を僕らはカヤックで下りました。

いつもより下る距離をぐいーんと延ばして、のんびりと。

 

 春の空は、晴れたり、曇ったり。

そよと吹く風はやさしく、おだやかであたたかな絶好のリバーピクニック日和です。

春の岸辺を、菜の花、フジツツジ、野の花、萌黄色の若葉が彩っています。

聞こえてくるのは、カジカ蛙、鳥たちの恋の歌、ぽちゃぽちゃパドル音、ざぁざぁ瀬音。

速い流れに乗ってカヌーはスイスイ、僕らはニコニコ下っていったのでした。

 

最高気温22度前後。四万十川の水位は、平水+1、8メーター~1メーター。

川面の水温14度。2日半の漕行距離は、37キロ。

*高知の桜は、22日に開花しました。


南風とさくら色の川べ

2014-03-24 | 四万十川 春

 最高気温22、1度。  

 この数日、川べの生き物たちを縮こまらせていた北風がようやく止みました。

四万十は、昼前からぬくい南の風(陽風)が吹いてます。

「それっ!」

自転車のペダルをけって、僕は春の川にGO!

岸辺の木々をザワザワと鳴らす陽風が、常緑樹広葉樹の古い葉をパラパラと散らしています。

 水辺から聞こえてくるのは、瀬音、カジカ蛙の合唱、鳥のさえずり。

春の川は、自然の音に満ちています。

 

 サクラ(ソメイヨシノ)は、3部~4部咲き。

水ぬるむ春。四万十に「カヌー&キャンプ」が楽しい季節がやってきました。


ひかる風の川で

2013-04-05 | 四万十川 春

 最高気温20度。

 「ふぁぁ・・・フネの上でもフネを漕ぎたくなるなぁ・・・」

あたたかな陽、風、水が、イネムリを誘う、うららかな春の一日。

カヤックにお弁当を積んで、僕たちは、春のリバーピクニックに出かけました。

 

 昨日の大風は、どこへやら。今日の川は、おだやかそのものです。

白い雲が、霞がかった青空を、のんびりと流れてゆきます。

萌えはじめた山と空を映す、鏡のような水面。

頬をやさしくなでてゆく、甘い風。目をたのしませてくれる、花と若葉。

聞こえてくるのは、鳥やカエルの歌、瀬、風の音。

 南国の山と岸辺は、一年でもっとも色彩が豊かな季節です。

春の山肌は、黄緑、茶紫、萌黄、鮮緑、濃緑。

サクラの花が終わった岸辺は、赤紫、黄、白、萌黄、若緑、濃緑。

 

 雨が少ない冬を過ごした川は、その流れを少し細くしています。

春の川は、すき返した田から入る濁った水でくすんでいる。

手をのばしてふれる水は、まだ少し冷たく感じます。その水温は14度。

 下るにつれ強くなった太陽のヒカリは、僕らの服を一枚ずつ脱がせてゆきました。

♪僕らは薄着で笑っちゃう~♪ 

南国の川に、まぶしい陽ざしのなか、薄着で漕げるシーズンがやってきました。

 ふと、見上げた空にヒコーキ雲。

「あっ、ゲストがヒコーキの時間に間にあうようにしなくちゃ・・・」

と思ったガイドは、パドルを漕ぐピッチを、少しはやめたのでした。


春の声をききに

2013-04-01 | 四万十川 春

のち 最高気温20度。

 霞がかった青空。

やわらかな南風が、川べをふきぬけてゆきます。

ぬくい風に誘われた僕は、川沿いをゆっくりとチャリではしりました。春の音(歌)をききながら。

 

 春風は、萌黄色の若葉をサワサワと揺らし、

濃緑(常緑樹)の葉をパラパラと落とし、竹林をカタカタと鳴らしています。

ウグイス、シジュウカラが、にぎやかに恋を歌うなか、

ヤマドリが、目の前をバサバサと飛んでいけば、

チョットコーイ!コジュケイが、やかましく僕を呼ぶ。いかないもんね。

 川沿いに自転車をとめると、

ザァーザァーと流れる瀬音と、フィフィフィ―とカジカ蛙の歌が聞えてきます。

瀬終わりの渦では、流れに乗りきれなかったサクラの花びらが、クルクルと回っていました。

ふと、見上げた空には、綿のような春の雲。

 

 春の四万十川は、自然の音に色に満ちあふれています。

カヌーにお茶やらお弁当を積んで「春の声」を聞きにでかけませんか。


春雨むずむず

2012-04-22 | 四万十川 春

 最高気温20度。

 梅雨ようにぐずついていた春の空を、小さな嵐が駆けぬけてゆきました。

よこなぐりの雨は、ベランダ奥のイスやテーブルもびしょびしょに。

こんな日は、いつも開けっ放しているベランダのガラス戸も閉めなければいけません。

閉じられた場所がニガテな僕は、「はやく、やまないかなぁ・・・」と何度も雨空をながめました。

そして、(外で遊びたくて)ムズムズするココロとカラダをもてあましたのでした。

 

 この雨で四万十川は少し増水、水も濁っちゃいました。

でも、増水に洗われた後の川では、フレッシュで速く流れる水がカヌーで楽しめます。

 

 さぁ、いよいよ、来週末からゴールデン・ウイークですね。

世話しない日常にムズムズしたココロとカラダを「四万十川カヌー」でリフレッシュしませんか。

読書もあきたよー。

 


初夏の川べから:2012月4月17日

2012-04-17 | 四万十川 春

   

  最高気温23度

 雨あがりの空はスッキリと青く、雲はキッチリと白い。

まぶしい陽に若葉や花がキラキラと輝いています。

今日は「やわらかな南風に新緑と花かおる初夏の川べ」を撮ってきました。

こんなときは「高性能の一眼カメラ」がほしいところです。

 

初夏の川べから:2012月4月17日


ぽちゃぽちゃ音のカヌーは

2012-04-14 | 四万十川 春

 最高気温20度。

 「ふるさとをいづれの春か行きて見む 羨ましきは帰るかりがね」(源氏物語・光 源氏)

歌意:どんな楽しみがあるのか、行ってみないとわからないというのに、

春になると古巣に帰ってくる雁がうらやましい。それにしても私には帰る家がない。

 

 二十四節気・七十二項では、4月10~14日頃を鴻雁北(こうがんきたす)と言うそうです。

このころに、雁たちは繁殖ため北へ帰ってゆくので、そうあらわされています。

四万十で冬を過ごしたカモなどの冬鳥たちも、春になると渡りをはじめます。

そしてしばらくすると、こんどはササゴイなどの夏鳥たちが、川べにやってきます。

 

 視線が水面に近く、機械音がないカヌー(ぽちゃぽちゃパドル音だけ)。

そんなカヌーで水の上を行けば、いろんな鳥をすぐ近くで見るコトができます。

・カワセミ・セキレイ類・サギ類・チドリ・トンビ・ウグイスは、水辺でよく見られる鳥。

・ヤマセミ・ヤイロチョウ(天然記念物)・クマタカ(絶滅危惧種)は、見れたらラッキー!な鳥です。

あなたもカヌー目線で、川の自然をながめてみませんか?

 


陽風吹く川で

2012-04-12 | 四万十川 春

 最高気温23度。

 みなさんは「陽風、陰風」という風の呼びかたをごぞんじですか。

僕は、「風の名前」という本で知りました。

陽風は、明るい春の東風または南風のこと。陰風は、陰気な冬の風のこと。

人に光と影があるように、吹く風にも陽気な風と陰気な風があるのですねぇ。

明るい風は、寒さにこわばったカラダとココロをやさしくほぐしてくれます。

 

 今日の四万十は、陽風がやさしく吹きわたりました。

陽風は、シイの木のワインレッドの若葉をゆらし、

エノキの萌黄色の若葉をならし、ウグイス色の水面をやさしくなでてゆきます。

 沈下橋にこしかけた僕は、ぬくい陽風に吹かれながら

「今年もまた、明るい風の季節がやってきた!」とひとりニコニコしたのでした。

 

 以下余談。

陽風は、カヤックで川を下るときには向かい風になります。

カヤックのパドルは、

向かい風の中でも効率よく漕げるように、右と左のブレードの角度が90度違います(ツーリング用)。

(水を捕らえていない方のブレードが風を切るように。ブレード:水を捕まえる箇所)

ですから、右を漕いだあとは右手首をグイッとひねり、

左のブレードの角度を変えてあげないと左がうまく漕げないのです。

なーんて書くと、なんだか難しそうですが、実際にやってみると、とてもカンタンです。

以上余談おわり。

 

 陽風吹く田では、いつもの年より少し遅い田植えの準備にいそがしそうです。

初夏の暑さを感じる太陽と陽風に、

クルクルと服をぬがされた僕は、半日上半身ハダカで庭先をウロウロしていました。

気をつけないと「春さきに出没するヘンなオジサン」として通報されちゃいますね。


ジャンプもできる初夏です

2012-04-09 | 四万十川 春

 最高気温23度。

 いつもの年より長く花を楽しませてくれた今年のサクラ。

花が散れば「春が短い南国土佐」にヒカリまぶしい初夏がやってきます。

 

 ・短パン・Tシャツ・ビーサン。薄着と川遊びの季節よ、こんにちは。

「ゴールデン・ウィーク」の晴れた日は、最高気温25度前後、水温は20度前後。

その気があれば「エイヤ!」と沈下橋からジャンプもできますよ。

水はちょっと冷たいけど。

*(当日の水量によっては)水深が浅すぎて飛び込めない場合もあります。

 


春さきの岩清水

2012-04-06 | 四万十川 春

 最高気温20度。

 春先は、岩清水がおいしい四万十です。

いつも散歩する川沿いのせまい道には、

山の斜面の岩のすきまから、チョロチョロと水が流れているところがあります。

深い山々の地面にしみ、土のなかや岩のあいだをくぐり、流れでてきた水。

たまに僕は、その水をすくってゴクゴク飲んでみます。

 

 春さきの岩清水は、適度に冷たく雑味もなくとてもスッキリしています。

暑い季節の岩清水は、ゆるくぼやけたような舌触りの水に、コケや土の匂いがほのかに感じられます。

冬場の水は、ビリッと冷たすぎて味を感じるスキもありません。

でもまぁ、(沢水から簡易水道にかわった、我が家の水の味の違いもよくわからない)

チガイのわからないオトコ、の感想なのであまり参考にはなりませんが。

 

 真夏の川にもぐると、おどろくほどヒンヤリと冷たい水の塊と出会うことがあります。

それは、山をくぐり川の中にコンコンとわきでる栄養たっぷりの伏流水。

豊かな山の森の水が、豊かな川、そして豊かな海をはぐくんでいます。

あなたも水ぬるむ季節に、四万十の水とたわむれてませんか。


若葉と花の川べ

2012-04-05 | 四万十川 春

  最高気温21度。

 あなたが暮らすところのサクラは咲きましたか?

四万十の満開のサクラは、先日の春の嵐に少し花を散らされてしまいました。

「花の命は短くて・・・」

四万十のサクラの花の見頃もそろそろオワリです。

個人的には、若葉が「わっ」と茂る初夏のサクラが好きですが。

 

 今日の四万十は、快晴。春の嵐の風も止みました。

ポカポカの陽差しの中、僕はチャリを漕いで川へGO!

春の岸辺では、エノキなどの高木も芽吹きはじめていました。

高木も芽吹きはじめています。エノキ。

春ならではの色ですね。

 オウバイ 派手な黄色ですね。