新鹿山荘控帳

山荘管理人が季節の移ろいを、書きとめました
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ハヤカワ文庫「脱出山脈」

2011-02-02 18:02:22 | 読書
最近この手のアクション小説を数年購入していませんでした。久し振りに週刊文春の書評で面白そうなので買ってみました。

バリバリのアクションです。
【物語】
タリバンの超大物捕虜(イスラム聖職者)を輸送中の米軍輸送機が、アフガニスタンの高地でミサイルで撃墜されます。捕虜を奪還されてはいけないと航空士の空軍少佐と通訳の女性陸軍軍曹が、ブリザードの吹き荒れるなか捕虜を連れて墜落現場から脱出します。
奪還を図るタリバン・アルカイダ連合軍の指揮官は元パキスタン情報部の将校で英国特殊部隊で訓練を受けた凄腕です。
途中で捕虜と女性軍曹を奪われるのですが、作戦中の陸軍特殊部隊の小隊の協力で後を追いかけます。陸軍と分かれた空軍少佐は、一人ブリザードのなか孤独な戦いを続けていきます。

著者は実際米軍の航空機関士として4000時間の飛行時間を持ています。そこで得た経験と思われる事柄が随所に出てきます。
またロッキー山脈でのハンティングやサバイバルでの対処内容などもふんだんに出てきます。
多分映画化も著者は考えているのではと感じられるほど、映像的にも面白いものだと思います。タリバンの対立部族に対する残虐行為や雪中の長距離射撃、狼の群れとの格闘や負傷の治療をなるほどと思います。また米軍の緊急サバイバルキットの装備やその使用方法も参考に(?)なります。

読了後ためになったとか心が洗われると言ったものではありませんが、疑似体験と言いますか自分だったらどうするか、そんな事を考えながら読み終わりました。
映画化を待って見たいです。
帯にある「ここにあるのは、山と雪と敵だけだ!」そのままです。
電車で遠出するのでしたら、駅の書店でぜひどうぞ。

コメント
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