1967年6月28日、NY、ヴィレッジ・ゲイトでライブ・レコーディングされたジョン ハンディの‘NEW VIEW !’(COLUBIA CL 2697)
パーソネルは、
John Handy (as)、Bobby Hutcherson (vib)、Pat Martino ( g)、Albert Stinson (b)、Doug Sides(ds)
収録曲は、
A Naima (In Memory of John Coltrane)
A Little Quiet
B Tears of Ole Miss (Anatomy of a Riot)
1965年のモンタレー・ジャズ・フェスティバルで話題を一人占めしたJ・ハンディが、M・ホワイト(ヴァイオリン)を擁したグループを解散し、新たなバンドを結成、NYでの「お披露目」演奏がコレ。
目玉はボビ・ハチですかね?また、まだ駆け出しのP・マルティーノの参加も興味深いです。
なんとなく、「よげさ」ですね。
で、その昔、物議を醸した一枚です。
問題となったのは、1曲目の‘Naima’についたサブタイトル‘In Memory of John Coltrane’。
本作が録音された時、コルトレーンはまだ存命中(7/14に死去)で、リリースに当たり、こうしたレコード会社の商業主義は、故人への冒涜だ、と言う、ま、「物言い」ですね(日本だけ?)。
そうしたレコード会社の体質は、今も昔もそう変わっていないが、最近では「一言物申す」気骨な方がいなくなったのが誠に寂しい。
それはそれとして、ハンディには、まったく無関係で、迷惑な話だったかも。純粋にコルトレーンへの「畏敬の念」を表しただけで、まさか、こんな状況(コルトレーンの死)になるとは思いもよらなかったのだろう。
確かに3曲を聴いて、感ずるのは、この ?Naima ’の違和感。この演奏自体は、決して悪くないけれど、他の曲から、浮いて聴こえる。
もし、「コルトレーンの死」がなかったならば、もっと統一感あるアルバムが出来上がったかもしれません。
とはいうものの、本作、不思議とイケますね? 惜しむらくは、初録音のDoug Sidesのドラミングが足を引っ張っている。
なお、?Tears of Ole Miss (Anatomy of a Riot)’は1962年、ミシシッピー大学での暴動、公民権運動を題材にしている。