jazz and freedom and avenger

勝手気ままな戯事日記 暇つぶしに・・・・

イメージと違う ・・・・・ GOOD GRAVY! / TEDDY EDWARDS

2021-11-21 | ジャズ・ts

 

CONTEMPORARY  S7592

TEDDY EDWARDS (ts) DANNY HORTON、PHINEAS NEWBORN ,JR.(p)
LEROY VINNEGAR (b) MILT TURNER (ds)     1961

 

映画「風と共に去りぬ」のレット・バトラーことクラーク・ゲーブルをふと思い浮かばさせる濃い口のカヴァー・ペインティンング。出来ればLPで所有したいものですが、意外に出物が少ないようです。もっとも好みに因りますけれど・・・・・

エドワーズと言えば、ロリンズのメトロ盤(AT MUSIC IN)の片面にカップリングされた2曲通り「西海岸のロリンズ」と謳われる豪快なイメージが強く、また、3ヶ月前のH・マギーとの“TOGETHER AGAIN!”でのグリフィンばりのパワーヒッターぶりを身上とすると思いきや、本作のエドワーズを聴くと、ちょっと意表を突かれる。
まず「音色」が違う、元々、ソリッドなトーンの持主なのにここでは円やかなトーンに変身している。そして、6、7分の力で吹いている。どういう心境の変化なのだろう。
確かにジャケットに小さく‘WARMLY COMMUNICATIVE-VIBRANT・・・・・・’と書いてある。ブラインド・ホールド・テストに出されたら、間誤付くかもしれない。
エドワーズのキャリアは意外に古く、一般的に知られるのは、ブラウンーローチ・クインテットの“IN CONSERT”で顔を出しているものの、テープ編集でかなりカットされたのは気の毒である。

内容はどうだろう。エドワーズのベスト作と噂されるが、ウウーン、そうかな? それほど、エドワーズを聴いたワケではないので、偉そうな事は言えないが、確かに悪くない。さりとて「いいぞ」と声を大にして言えない何かがある。それは、エドワーズが彼本来のスタイルを「押し殺し」て吹いているからだ。この中性的なトーンと脱力的な歌い方を如何捉えるかで受け取り方は随分、違ってくる。
そこで、じっくり聴いて見ることにしよう。こういう場合、周波数をポジティブに合わせていくと捕まえ易く、彼のtsが思いのほか、ウイットに富んでいることに気がつく。そうなれば、しめたもの。オリジナルの2曲目が良いけれど、4曲目の‘A Little Later’の一歩後退、二歩前進する妙な熱さも良い。


そして、本作のピカイチは、‘Just Friends’。手馴れたスタンダード曲を飄々としながらも、リズミカルにアクセントを付け、グビグビと吹き上げるエドワーズにこの人の本領が垣間見える。
残念なのは、バラードの2曲に持て余し感が纏わり付く点と、曲数(9)が多く、ラストの2曲は要らないのでは?

一般ファンには馴染み薄だが、本作が「ただ物」ではなく、エドワーズも「ただ者」でないことだけは確かである。

(Bluespirits  2005.2.11)



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