boston acousticsで聴いた今日の一枚
images / phil woods (Gryhon-RCA) *1975
as奏者で一番好きなジャズ・マンと言えば、ペッパーでなければ、マクリーン、キャノンボールでもなく、フィル・ウッズ。
じゃぁ、パーカーは?と問われれば、「そりゃ、別格」と躊躇なく答えます。
1969年、ジャズを貪り聴いていた頃、ウッズはそれこそドラマチックに僕の目の、否、耳の前に現れた。フランスで録音された‘ALIVE AND WELL IN PARIS’ だ。
自慢するつもりはありませんが、リアル・タイムでこのレコードを聴き、手に入れたのは恐らく、日本では最初の50番以内と思う。それ以来、ウッズを追っかけたものでした。
それは、それとして、この‘IMAGES’は、当時、SPに向かい合い、シビアな聴き方をしていた自分には、「タイトル曲はともかく、他はちょっとなぁ・・・・・」という感が強かったけれど、CDを久し振りに車に乗りながら聴いてみると、イャー、イイですね。ウッズとルグランの音楽観が見事に合っている。
75年のグラミー賞で‘Best Instrument Composition’と‘Best Jazz Performannce By Big Band’の二つの賞を獲得しているのも納得できます。
本作は「風のささやき」、「ソング・フォー・ユー」、「思い出の夏」、「愛のプレリュード」といったその頃のヒット・チューンが収録されており、一部では好評を博したと思いますが、わが国では、グラミー賞ほどの評価は得られなかったと記憶しています。
事実、人気の「風のささやき」、「思い出に夏」はややメロー過ぎるかもしれません。
で、boston acousticsで聴いた今回、僕の好きな映画の一つ、「嵐が丘」の主題曲、‘I Was Born In Love With You’での情感溢れるウッズのasとルグランの見事なオーケストレーションに言葉を失いました。
ラストの‘Images’はウッズの歌心、テクニックが完璧に描き出された傑作。とても運転中に聴ける代物ではなく、慌ててハイウェイのSAに駆け込みましたね。
我が国で、ウッズの評価、人気はその実力に見合っていないのは、どうしてだろう?
ここが問題だ!ギャ、ハァ、ハァ。
いずれにしても、真夜中、車を静かに走らせて聴くジャズでは、最高の一枚でしょう。
ただ、オーラスではテンションが高まります。
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