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・・・・・・あわぞうの覗き穴・・・・・・

気が向いたときに、覗いてご覧ください。
何が見えるかは、覗く方々のお眼め次第です。

河川敷

2011年08月03日 | つぶやきの壺焼

 

一つの漢字の読み方、それも点が2個違うだけ、つまり濁るか濁らないかだけで腹を立てることがある。
人間というのはおかしなものである。

河川敷をどう読むか、「かせんしき」か「かせんじき」か、どちらが本当の読み方なのかと、Yahoo知恵袋に質問が出ていた。
この知恵袋、これまで気づかなかったことが質問に出て、おおそうだったのかということも1割ぐらいはあるので、ときどきは覗いて見るようにしている。

常用の国語辞書には、「カセン」の複合語として「かせんしき」が載っている。そこには、河川法によって規定された河川の敷地と書かれている。
河川法まで持ち出すなら、当然その読み方も確かめて載せるから、濁らないのが正規の読み方なのだろう。

回答に、Wikipedia にあるぞというのがあって、開いてみると、「河川敷(かせんしき)とは、治水工事が施された河川の中で、普段水が流れていない平坦な土地(高水域)をいう。「かせんじき」と読まれることがしばしばあるが、正式には「かせんしき」である」とされていた。
一方、新しい国語辞典には、「かせんじき」で見出しをたてたものや、語義解説のあとに「かせんじき」と書き加えたものもあるという回答もあった。

質問者としては、それはどう読んでもよいのではないかと、一斉に答えてほしかったのだと思うが、濁りは正式でないと言う答えが頭にきたらしく、Wikipedia に振った回答に当たり散らしている。


こんなどうでもよさそうなことを、なぜ知恵袋などに質問するのか、そちらのほうをおかしく思ったのだが、質問者の直裁性挌に興味がわき、プロファイルを想像してみる。
手前勝手な想像だから外れている部分が多いとは思うが、これも暑気払いの一興。

質問者は、若い人ではなく、男性、国交省系の官庁勤務。仮にA氏と呼ぶ。
問題の発端は、ある会議で河川敷の話が出たところにあった。
話に加わったA氏が「かせんじき」と発音。言葉にうるさい人がいて、「かせんしき」という正規の名称があるのに、この役所にいながら「かせんじき」と言うのか、あの呼び方はや断食などを連想してよくないのだなどと、よせばよいのに冗談を交えながらなじる。
A氏はぐっと我慢してその場はおさまったが、濁り読みは間違いなのか、確かめておかないと気が済まない。
そこで知恵袋に質問を出しておいたら、普段からあまり好きでない Wikipedia の記事が引き合いに出され、濁りはだめと最初の回答でやられる。やがてそうでないという答も出てきて、また腹の虫がうずき出した。と、こんな具合ではなかったのか。

たった二つのインクのしみ、濁点のうっ憤、小さな話ではある。

 

コメント
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