水面下は外交のニュースによくつかわれる言葉ですが、対義語は、正式、表面的、表向きぐらいで、数多くは見つかりません。
ところが類語、関連語、連想される言葉は数えきれないほどあります。
氷山の容積の水面上下比よりもっと大きな違いがあるでしょう。
ジャーナリストと呼ばれる人たちが、こういうことが水面下で行われていたと得意げに語ることも、数々の水面下の動きがあるなかでただ一つのことでしかありません。
水面下には、容積の想像を超え、時間とのかかわりをもったことがらもあります。
水面下の交渉が、時間切れになって水上に浮かびあがったら、ヘボな予想とはまったく話が違っていたとということもあります。
このややこしさを利用して、時間を稼いでは手つかずに引き伸ばしたり、動かしているようにみせて放置したり、いやな問題にはそんなこともできてしまう、水面下とはまことに弁利怪的な場所と言えるでしょう。