肩書きにはいろいろな働きがあります。
一生同じ仕事を続ける場合は同じ肩書で通せますが、仕事を辞めた後も元の肩書きを引きずっている人がいます。
元XXと印刷した名刺を持っているわけでもないのに、人々は元XX、あるいは元をはずして二人以上いるはずがないのにXXと呼ぶことさえあります。
呼ばれるほうは「元付はやめて」と要求はしないのに、XXと呼ばなければ失礼であるかのように思わせる慣習が根付いています。
そこには、偽ものではないが本ものでもない、奇妙ななXXが実在することになります。
この元さん、その肩書きを使って国のため社会のために良い働きをしてくれればよいのですが、海外に出掛けてはとんでもないことを言ったり演じて見せたりする人もいます。
下手な大道芸のような、そういう言動を、もっともらしく記事にする知恵の足りない記者も数多くいます。
本人はそれを生き甲斐にしているのか、それしかすることが見つからないのか、自分の世界にはまり込んで、悪気がなさそうなのが始末の悪いところです。
肩書は、それを持っていたときの仕事と一緒に消えてなくなるのがいちばん良さそうです。