飛行中年

空を飛ぶことに薪ストーブ、そして、旅をこよなく愛する一人の中年のブログです。

男のセーフティーノーツ その10

2009-01-06 20:13:00 | ハング(hangglider)

今年最初のセーフティーノーツ。実はちょっと現在の日本のハング会に疑問を投げかけるものを述べてみます。

尚、これは私個人の意見であり、この件に関するクレームは私自身にお願いいたします。

実はハーネス作りを長年続けていく中で、私はパラシュートに関して疑問を持たざるを得なくなりました。

それは、現在の日本のハングショップで主流として販売されている大型パラシュートに関する疑問です。

各ショップ様では今までの流れとして大型パラシュートを多く取り扱っております。

しかし、本当に現在のハーネスに於いて、この大型パラシュートが安全と言えるのでしょうか?

実は、現在のハーネスはユーザーからの要望でパラシュートは限界までコンパクトにまとめることが要求されています。

このような設計がなされたハーネスに於いて、大型パラシュートをいれた場合、実はパラシュート射出速度が著しく遅れてしまうのです。

これはどのメーカーのハーネスでも同様の結果が出ます。

そして、大型パラシュートは開傘においても小型パラシュートより時間が要求されてしまいます。

更に悪いことに、大型パラシュートは落下速度がある程度ないと開傘出来ない傾向があります。

もちろん大型パラシュートは開傘すれば落下速度は確かに遅いものとなり、現在の技術ではより安全に降下することが出来ます。

しかし、いかんせん、パラシュートと言うものは開かなくては意味がないのではないでしょうか?

そういう意味で、大型パラシュートは信頼性が低いのでは?と、私の中で考えざるを得なくなったのです。

そもそも、大型パラシュートを推奨するメーカーは、本当に現在の最新ハングハーネスに収納した状態で開傘実験を行っているのでしょうか?

私にはどうしても、パラシュート単体にて開傘実験を行い、降下の安定性、そして、降下速度のみを評価し、実際のハーネスから取り出す条件でテストしているとは思い難いのです。

現実問題として、大型パラシュートの寸法は、ハーネス脇下からレッグストラップの付け根となる位置の中に納まり難い寸法で製造されており、ハーネスメーカーとしての意見を言うと、現在のハングハーネスには物理的に無理のある寸法と言わざるを得ないのです。

更に、日本人には女の子等小柄な方が多いのですが、このような方に大型パラシュートを使用させた場合、体の動きを束縛することによるランディング時のスタンディングがやりづらい傾向があり、そのことによるクラッシュ等の危険が発生しています。

このような理由で、私は現在日本で主流の大型パラシュートの安全性には大きな疑問を持っております。

コメント
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする