朝、暗いうちから目が覚めて、最後にもう一度、ご先祖様のお墓に出向き、般若心経を唱えます。
今日はこの故郷を後にします。
ちょっとより道をし、彦五郎公園へ…。
演歌歌手 坂本冬美の直筆の碑がここにあったんですね!
凛としていながらも、どこか優しさを感じる字です。
彼女はお姉さんの横っちょで、ちょろちょろしていたのを見かけたくらいの記憶しかないのですが…。(お姉さんとは同
級生)
随分有名な演歌歌手になったものです。
ちょうど彼女がここにいたくらいの時代まで、この辺には不条理な差別がまだ残っていました…。
高校時代、こんな不条理な差別をなくすべく、高校の先生と共に、直接そんな差別の実態を調べる活動に参加したことが
あります。
事前に各家には連絡を入れて、いざ、そのお家に行って見ると…。
思い悩んで話されていたかと思うと、突然泣き出したり…。
「なんでも聞いてよ!隠さんとはなすわ…。」と、とても気さくな方がいたり…。
でも、対照的に…。
「入ってくんな~!!」と、怒鳴りつけられたりと…。
でも、私たちも覚悟の上での活動だったので、それほど動じることもありませんでした。
むしろ、ありのままの現実を、実際に目の当たりにして、いかにこの地域の方たちが苦しまれていたのか…。
そのことを知って、とても悲しくなったものです…。
当時、「寝た子を起こすな!」(つまり、忘れ去られようとしている差別を思い出させるな!)
そういう意見もあったのですが…。
地域の人々が集まり、考え、行動しているうちに、いつしか…。
つれもていこら!(共に歩んでいきましょう!)
そんな合言葉が生まれて、自然とそんな差別は解消されていきました…。
今から考えてみると…。
辛くはありましたが、しかし、この時の経験が、私が人として大きく成長出来た大事な経験だったような気がします。
もし、今の時代に同じようなことを高校生にやらせたとしたら…。
きっと、バカな親たちが、「ウチの子供に何をさせる!」と、怒り狂うでしょうね!
でも、本当の勉強って、自分自身も苦難を体験し、その中で考え、真実をつかみ取ってこそ得られるものではないでし
ょうか…?
彦五郎公園に立ち、故郷、上富田を眺めてみます。
子供のころ一緒に遊んだ友達、そして、同級生。
そんな彼らが、この故郷「上富田」を、ここまで立派な街に育ててくれたことに感謝です!
今では活気のある、立派な街に成長しました!
みんなが頑張ってくれたことに、心からありがとうを言いたいです。
帽子をとって一礼をし、この場を後にしました。
これから紀伊半島を南へと南下していきます…。が、
ちょっとより道!
富田の水!
美味しい水が、10リッター100円で汲めます。
ここもネット情報で知りました。
今はバイパス道が整備されていますので、アッという間に串本についてしまいます。
まず、旅人の定番の場所へ…。
本州最南端、潮岬です。
もう何度も来た場所なので、ササっと写真をとって次へ…。
くしもと大橋を渡って、大島へと渡ります。
この大島の東に弁天前食堂という、なかなかいい食堂があるんです。
車中泊系のユーチューブで知ったのですが、それを見て試しに来たくなりました。
注文したのが…。
伊勢海老天丼!
並、上、特上とありますが、今の私の胃袋には「並」で十分です。
中性脂肪が気になるお年頃ですが、こんな時くらいは良いでしょう。
どんぶりの伊勢海老もなかなかなのですが…。
ガラだけかと思っていた味噌汁にも、しっかり半身の伊勢海老が…。
腹いっぱい食べさせていただきました!
この後は、トルコ船救助記念碑へ…。
約100年前に、トルコ軍艦エルトゥールル号が嵐で遭難したとき、串本の方たちが献身的に彼らを救助したことを記念
して建てられた碑です。
この時代は、ロシアが強力な力を持ち、それを楯に近隣の国々に圧力をかけていたので、それに対抗すべく日本とトルコ
も協力関係を持ちたいという意図の元、エルトゥールル号は日本にやってきました。
その船が嵐で串本に座礁したわけですから、これは一大事です!
串本の方たちの救助行為に対し、トルコも最大限の感謝の意を表します。
この出来事以後は、トルコは日本に対する「恩」を決して忘れることはなくなりました。
この出来事は、今だにトルコの学校の教科書に載せられているそうです。
この後は、定番中の定番…。
橋杭岩です!
たくさんの方がいらっしゃいましたが、随分外国語が聞かれるようになりましたね!
更に走って…。
太地町 クジラの記念館!
ちょっと入館料が高かったので、表の捕鯨船の写真だけで勘弁してください!
そして今夜の宿。
勝浦港緑地公園駐車場!!
車中泊常連組にとっては、有名な越冬車中泊地です。
日本中からはるばる、ここで越冬するためにやってくる車中泊マニアがたくさんいます。
実は、以前からこの場所は知っていながら、今回ここに泊まるのは初めて!
これから数日ここに留まるつもりです…。
(この滞在で、いかにこの場所での越冬が、車中泊者にとって快適なのか、思い知ることになります…。)