小さな旅、大きな旅の写真物語(Virtual trips/travels)

京都や東京を本拠地として、自然の中や町を歩きながら、撮った写真をどんどん掲載します。いっしょに歩いているように。

最後の鳥撮り その2 ~鳥撮り用ミラーレス機材に関して~

2015-12-28 19:05:04 | 日記
最後の鳥撮り その2 ~鳥撮り用ミラーレス機材に関して~

以下の長い話は、鳥撮りに興味ある人で、ニコン、キャノン一眼レフ路線が重すぎて
持つ気ないと思っている方以外は何の興味もない話なので、今回のブログ(機材の話)はすっとばしてください。

以下、ほんと独り言です。


1, Sony α7S + Pentax DAL 55-300mmF4-5.8 ED + Pentax Rear Converter-A X 1.4-S + KIWIFOTOS LAM-PK(A)_EM
2, Olympus OM-D E-M1 + Olympus M-ZUIKO 75-300mm F4.8-6.7
今日、話題にするシステム

これまでに確定していたはずの鳥撮り用ミラーレス機材は、鳥撮りを再開してみると、まったく思った通りいかない。
まず、
1、シャッタータイムラグの問題
Panasonic Lumix GH4の場合
Panasonic Lumix GH4の誇る高速連射40コマ/秒は、2つの意味で使い物にならない。
1)シャッターを押してから写り始めるまでのタイムラグがあって、すべて鳥を逃す。
2)高速連射40コマ/秒は電子シャッターで、ISO3200以上にならないので、暗いと全く写せない。
3)連写速度を落として、12コマ/秒としても、やはりタイムラグがあって、鳥を逃す。
4)AFをピンポイントとしても半分はAFできない。
1)から3)の理由は、ビッグカメラの店員さんと話していて、ふとわかりました。ミラーレスの欠点である、画像と実体にタイムラグがあり、ファインダーで鳥が飛んだ時には、鳥はすでにファインダーから消える位置に動いてしまっているのです。一昔前のミラーレスでよく遭遇したタイムラグです。 以前、初期のミラーレスで波を撮っている時、波がくずれはじめた瞬間を撮っているつもりが、写った絵はもう波が完全にくずれてしまっているということに気が付いて愕然としたものです。4K動画を誇る、最新鋭のPanasonic Lumix GH4でこのタイムラグが改善されていないなんて、考えもしなかった。
事実、実写でLumix GH4は一枚も飛び鳥を写せなかった。他のミラーレスカメラ2台は、5コマ/秒のSonyα7Sですらちゃんと写せているのである。 とにかくミラーレスは実態と写っている絵のライムラグをちゃんとチェックしないと。ネットで調べてみると。

一眼レフレリーズタイムラグ(一眼レフは液晶タイムラグは無し)
D800        約0.042秒
D7000       約0.052秒
EOS 5D Mark III 約0.059秒
ミラーレス一眼のタイムラグ(レリーズ+液晶)
NEX-7           約0.05秒(0.02+0.03)
OM-D E-M5(EVF高速) 約0.08秒(0.05+0.03)
OM-D E-M5(EVF標準) 約0.12秒(0.05+0.07)
富士フイルムX-T 10  0.005秒(レリーズタイムラグ)
Sony α7S :約0.02(レリーズタイムラグ)
人の反射速度 ~0.2秒~

タイムラグには人の反射速度、レリーズタイムラグ(シャッターを押してから写るまで)、液晶タイムラグ(実態と液晶の絵の差)、AFタイムラグ、といっぱいある。実際は人の反射速度とAFタイムラグが一番大きいはずです。

レリーズタイムラグ短縮では現状でミラーレスが一眼レフを追い越しているようです。一眼レフはミラーがバタバタするから、レリーズタイムラグを短くするにも限界がありますよね。一方、液晶タイムラグは一眼レフには原理的に無いから、動き物には一眼レフがいいと皆さん信じている。それでもSonyさんはトータルタイムラグでも一眼レフに遜色ないところまで来ているようです(ただし、Sonyα7Rはめちゃめちゃ遅いことはまちがいない)。
Sony α7Sはいい線いっているようです。Sonyα7RIIはSonyα7Rより良くなっていることは間違いないのですが、データが見つかりません。富士フイルムX-T 10やX-T1のレリーズタイムラグはめちゃめちゃ短いですが、当方の経験ではAFタイムラグがSonyα7Rより大きくて、なんじゃこりゃ、結局ダメジャンと思ったことがあります。

Lumix GH4のデータは見つからないですが、レリーズタイムラグが他のPanasonicから推測すると大きいとは思えない。しかし、現実に飛び鳥撮影は全敗。液晶タイムラグが大きい気がするのです。

調査の結果、現状、一眼レフが一律にタイムラグが小さいとはいえない、といってミラーレスは機種によってトータルタイムラグがバラバラ。AFタイムラグも入れると混沌としてくる。要は、良くわからんが、一眼レフにしておけば間違いないということで一眼レフを買う人が多いということになる。しかし、ミラーレスの全てがライムラグをオーバーカムし、一眼レフを追い抜くのも時間の問題の気がする。


2、フォーカスタイムラグの問題
Olympus OM-D E-M1の場合
シャッターフィーリングはOlympus OM-D E-M1がましである。さらにシャッタータイムラグを短縮するモードすらついている(バッテリーをくうらしい)。 上述のデータではタイムラグが改善されるようだ。
Olympusの拡大AFはよいシステムである(ファインダーを拡大して、さらに詳細にAFできる。Sonyα7シリーズではそれができない。拡大はMFのみなのが、なんとも納得できない)。 
写真クラブの先輩は設定をAF-S+MFとして、拡大AFでピントを合わせ、AFで合っていれば即シャッターを切り、合っていなければMFで合わせてシャッターを切る、即時判断するという。Lumixも同等のことが出来るはず。しかし、当方にはAF-S+MFがどうしてもうまくゆかない。思想としてAF優先であり、MFで合わせてもすぐシャッターをきらないと、つねにAFに戻ろうとする。これがじゃまかしい。

<世の中AFで撮るのがあたりまえで、補佐としてMFを使うのは特殊な人、一般にはAFで撮れなければ、あきらめる。AFでガチャガチャ撮って、撮れたやつを使う>という思想らしい。

先に実写例を出しましたが、ごちゃごちゃした背景に鳥がいる場合や暗い場合はどうやってもAFが合わない。AFだけで押しとおすのは無理である。どうしても部分的か、全部かにMFが必要だ。

説明書には<AFで合わない時はMFに切り替えられます>と書いてある。当方にいわせると、これバカです。最初からMFの方がずっと早い。飛び鳥撮りは鳥のいるところが遠くだったり近くだったり変動するというよりは、一か所にとまっている鳥が飛ぶのを待つのですからわっさかヘリコイドを回すわけではない。ようは微細な動きに合わせて、焦点を微調整してゆくわけで。
MFよりAFが役立つ点は、微細調整のための拡大AFと手動では無理な追尾の時のAF追尾の2点だけである。これがちゃんと役立てばAFはいい。しかし、最初からAFがにっちさっちも合わない時が多いなら拡大AFもAF追尾もあったもんでない。

AF-MF切り替え方式はレンズ側のヘリコイドスライドで瞬時にAF, MFが切り替えられることと、 MFヘリコイドがきちんと回せることの2点が不可欠で、安物望遠レンズに期待するのは難しい。


Olympus M-ZUIKO 75-300mm F4.8-6.7の問題
OlympusだろうがLumixだろうが使うレンズはM-ZUIKO Olympus 75-300mm F4.8-6.7であるから、これに問題がある。AF-S+MFであろうが、MF onlyであろうが、このレンズのMFヘリコイドが強く握ると硬くてうごかない、そっと握るとユルユル動く。瞬間的にMFでピントをあわせる緊張の時にユルユル回すことは矛盾している。慣れればどうにかなるのだろうか??

3、AFからMFへの転換で、AFタイムラグをすっ飛ばす

高いレンズは使う気ないから、ヨドバシカメラで安価な300mmまで行く望遠ズームをいろいろ試す。MFヘリコイドはOlympus 75-300mmだめ、LUMIX G VARIO 100-300mmもだめ、Pentax DA 55-300mmもだめ。今時のチープAFレンズはMFで使うことを完全に無視しているのだ。ユーザーのニーズがうすいから、そこに金をかける気が無いにちがいない。10万円を越すAFレンズとなるとさすがにヘリコイドがよくなることは確かであるが。
チープ望遠レンズでMFヘリコイドがつかえるのは、
Tokinaレフレックスレンズ、Reflex 300mm F6.3 MF MACRO は使える(これは重さ298gのポケットにはいる実質600mmの魅力的レンズ)。 
Kenko 望遠レンズ ミラーレンズ 400mm F8はなんとか回せる。それ以上の焦点距離Kenko 望遠レンズ ミラーレンズは大きすぎて、もう回せない。
すったもんだして、ふと浮かんだアイデアが抜群。Pentax DAL 55-300mmのMFヘリコイドはスルスル回せるのだ。これは単体では売っておらずPentaxカメラとセット販売されているが、中古で安く手に入る。

4、レンズとカメラの接続の問題

ペンタクスKマウント→ ソニーFEマウントのレンズアダプターは?
ペンタックスレンズのDAタイプ(絞りリングがない、デジタル専用レンズ)とSonyα7シリーズまたはマイクロフォーサーズ・カメラをつなぐレンズアダプターが問題である。
デジタル専用DAレンズ用アダプターはアダプターに絞り機構がないと、常に最小絞りとなってしまい使えない。絞り付きアダプターは絞り無しアダプターの倍くらいの値段がする。

よって、現在2個も持っているKマウント用アダプターはペンタックスDAレンズには使えない。
一生懸命探して、Sonyα7シリーズにつなぐ中国製KIWIFOTOSを見つけた。同じ中国製KIPONの半額(5000円程度)である。これは買ってみて、とってもしっかりしており、KIWIFOTOSは使える。

Pentax DAL 55-300mmF4-5.8とマイクロフォーサーズをつなぐアダプターもマップカメラでKIOPN製中古、半額を見つけた。レンズアダプターは中古にかぎる。

Pentax DAL 55-300mm本体もマップカメラ中古を14800円で見つけた。アダプターはいずれも5000円程度。このPentax DAL 55-300mmシステムはトータル25000円で用意できた。めでたし、めでたし。

当方はペンタックスの古いテレコンバータ(ペンタックスではリアコンバーターという) X 1.4-S とX 2-Sの2種とも持っている。これ結構な財産。これでAPS-Cカメラも鳥撮りに使える。



焦点距離は鳥撮りに十分。Pentax DAL 55-300mmF4-5.8はテレコx1.4、アダプターを付けて実測693g、Sonyα7Sに付けて1193gであった。 許容範囲の重さである。

テレコx1.4をつけると300mmで実質F8程度になるから、飛び鳥にシャッター速度1/1000として、ちょっと暗くなるとISO10,000を超す。こうなると、マイクロフォーサーズはOlympusだろうがLumixだろうがダメである。そこで超高感度特性を持つSonyα7Sの登場となる。

Sonyα7SをAPS-C仕様で使うと総画素数は820万画素くらいに下がり、連写は5コマ/秒である。これで実用になるかこれからの検証課題。なんとかSony α7Sの利用価値を見つけようとあがいているのです。一応の実写は先に載せた。どこまで大きくプリント出来るかが問題。

勿論、このシステムはMFであるが、遠くの鳥を撮るには、ヘリコイドをちょっとまわして焦点をとればいい。Pentax DAL 55-300mmF4-5.8のMFヘリコイドだと軽く回せるので全く問題ない。これまでの実写感覚では安物望遠レンズAFよりMFの方がずっとまし。


以上、Olympus E-M1 + Olympus 75-300mmのAF+MFに慣れるか、
Olympus E-M1、暗くなったらSonyα7S + Pentax DAL 55-300mm MFで押し通すか?

先にのせた4日間の実写ではまだどちらに絞るかきまらない。カメラ側はどうやらPanasonic Lumix GH4が脱落である。いよいよPanasonic Lumix GH4は売られてしまうか、その前に4K動画の世界で復活するか、冬場はPanasonic Lumix GH4の4K動画とそのスチール写真切り出しで遊ぼうかな??
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