寒満月寝ねむとせしが気になりて
冬の月よりも一段と冷厳な月をいう。
凍てつくような大気の中を、月は刻々と移動して行く。
冬の月は頭上高くを進み小さく見えるが、空気が澄んでいるため、光は強く、冴え冴えと感じられる。
寝ようと思ったが、今日は寒満月。
気になって窓を開けて見上げた。
寒月の傍に焰星音もなく
寒満月寝ねむとせしが気になりて
冬の月よりも一段と冷厳な月をいう。
凍てつくような大気の中を、月は刻々と移動して行く。
冬の月は頭上高くを進み小さく見えるが、空気が澄んでいるため、光は強く、冴え冴えと感じられる。
寝ようと思ったが、今日は寒満月。
気になって窓を開けて見上げた。
寒月の傍に焰星音もなく
枯芝やマレットゴルフ定休日
冬の枯れた芝をいう。
庭や庭園の芝生も野の芝草も冬になると枯れる。
枯れて一面薄茶色になった芝は、晴れた日には暖かそうに見えるが、曇りの日には寒々とした感じになる。
マレットゴルフ場の芝が枯芝となっていた。
いつもプレーする人がいるが、訪れた日は誰もいなかった。
おそらく定休日だろうと思った。
枯芝に自転車二台止めてあり
フェンスより米軍基地の寒落暉
厳しい冬の入り日をいう。
寒中は空気が澄んでいるため、夕日は眩しく明るい。
冬の日は沈むのが早く、あっという間に没してしまい、寂寥感が漂う。
米軍基地の細い道を歩いていると、フェンス越しに寒落暉が見られた。
川堤を帰る学生寒落暉
目で追うてをり寒禽の枝移り
山野、川、海などで厳しい冬の中を生きている鳥をいう。
冬季には木の実や昆虫類などの食料が減り、柿や南天の実などをついばむ小鳥を見かけることがある。
また、冬の間だけ群れている鳥も多い。
寒禽が枝移りを繰り返していた。
それを立ち止まって目で追っていた。
三百の寒禽頭上旋回す
寒晴や夕日の当たる林抜け
寒さが厳しい日の晴天のことをいう。
大気は冴え冴えと澄み渡り、空は抜けるように青い。
冬晴という季語に対し、寒晴には身が引き締まるような厳しい語感がある。
寒晴の中、林を歩いて抜けた。
林には夕日が当たっていた。
寒晴や夕月すでに橋の上