神楽笛聞えてすもも祭かな
府中市の大國魂神社の祭礼で、七月二十日に行われる。
神饌としてすももが供えられることからこの名がある。
源頼義、義家父子が前九年の役(平安末期)において陸奥の阿部
氏討伐に際し、戦勝祈願をして赴き、凱旋報告に粟のご飯とすもも
を神饌としたことが始まりとされる。
また、この日には厄除、五穀豊穣、悪疫防除に効験があると言い
伝えられている「烏団扇」と「烏扇子」を頒布することでも知られ
ている。
すもも祭で多くの屋台が出て人出も多く、参道は大変賑わってい
た。
拝殿の参拝者も多かったが、並んで参拝した。
すももの店も多く、様々な売り方をしていた。
参道を歩いていると、神楽笛が聞えてきた。
舞殿では、三時から江戸の里神楽(季語としては冬)が演じられ
た。
一人で舞うもので、素朴な舞であった。
子どもの頃に見た里神楽を思い出した。
烏団扇を買うてそのまま扇ぎけり