俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

煙草(たばこ)の花

2008-08-26 | 俳句・秋・植物


曇天を仰ぐ男や花煙草

南アメリカ原産のナス科の一年草で、茎の頂に淡紅色の漏斗状の花をたくさんつける。この葉を煙草に加工する。煙草の花を初めて見た。ラッパ状に開いた小さな花びらがピンクで意外と可愛い。曇り空を見上げている男がいた。これから煙草の葉を刈り取ろうとする農夫のように見えた。

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花煙草今に伝ふる数へ唄


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冬瓜(とうがん)

2008-08-25 | 俳句・秋・植物


冬瓜のごろりと生りて小糠雨

熱帯アジア原産のウリ科の蔓性一年草。夏に糸瓜(へちま)に似た黄色の雌雄異花をつけ、初秋に大きな球形または楕円形の果実が生る。果肉は淡白な味で煮物、漬物などに用い、また冬瓜汁(とうがじる)として食される。冬瓜が生っているのを初めて見た。長さは30センチ以上はあるだろうか、かなり大きくごろりと横たわっていた。普通は黄緑色のようだが、これは粉を吹いたように白かった。細かい雨が冬瓜を濡らしていた。

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雲摑(つか)むやうな話や冬瓜汁


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大毛蓼(おおけたで)

2008-08-24 | 俳句・秋・植物


糠雨に色増しにけり大毛蓼

アジア原産のタデ科の一年草で、江戸時代に輸入され、野生化した。高さは1~2mと高く、見上げるほどになる。葉の汁には解毒作用があり、江戸時代の「本草書」におできなどに用いたという記録があるという。細かい雨が降ってきた。大毛蓼に近づくと、雨粒がついて一層花の色が濃くなったように感じた。背丈よりもかなり高く、その大きさ存在感に圧倒された。

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帰るさの寄り道をして大毛蓼


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薄荷の花

2008-08-23 | 俳句・秋・植物


雨催ひ薄荷の花に屈みゐて

シソ科の多年草で、近づくと草全体から薄荷の香りがする。葉から薄荷油が採れ、薬用や香料用として用いられる。犬薄荷、丸葉薄荷、オランダ薄荷など種類が多い。ペパーミントは西洋薄荷の一種。細かい薄荷の花が咲いていた。屈んでよく見ていると、雨が降り出しそうな気配になってきた。

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メグサハッカ


セイヨウハッカ(ペパーミント)

薄荷咲く忘れていたるガムの味


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女郎花(おみなえし)

2008-08-22 | 俳句・秋・植物


をみなへし名を呼ばれしは空耳か

秋の七草の一つで、その名からしてゆかしく、黄色い花によく合っている。「をみな」は若く美しい女性をいい、すっとした美人の立ち姿がイメージされる。誰かに名前を呼ばれたような気がしたが、周りには誰もいなかった。まさか女郎花に声をかけられたわけではなかろうに。

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雲湧きて風の俄(にはか)や女郎花


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