俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

撫子

2018-06-25 | 俳句・夏・植物




撫子や秩父銘仙今もあり



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ナデシコ科の多年草。

日当たりのよい草地、川原などに自生する。

園芸品種も多数ある。







日本では、河原撫子、信濃撫子、浜撫子、姫浜撫子などが

自生する。







七~九月頃、茎の上部で分枝し、その頂に淡紅色の五弁花

をつける。

まれに白色も見られる。

花弁の縁は糸状に裂ける。

秋の七草の一つで、秋季とする場合もある。







長瀞町郷土資料館の前に河原撫子が咲いていた。

資料館には秩父銘仙が展示され、今も織られているとのこと

であった。






撫子を横目に傘をさしにけり



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花菱草

2018-06-24 | 俳句・夏・植物




一面に花菱草や雨滴つけ



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ケシ科の多年草。

カリフォルニア原産。

日本には明治初期に渡来。







夏、花茎の頂に黄色い四弁花をつける。

園芸品種には紅色や白色、八重咲きもある。

花の形が花菱紋に似ていることから、この名がついた。







一面に花菱草が咲いていた。

どの花も雨粒を宿していた。






花菱草手紙書きたくなりにけり



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若竹

2018-06-23 | 俳句・夏・植物




若竹に盆地の雨の上がりけり



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その年に生え出た竹をいう。

今年竹ともいう。







皮を脱いだ筍はたちまち成長し、葉も浅緑に広がり、透き

通るように明るい。







竹も葉もすがすがしい緑で、竹林の中でも一目で今年竹と

わかる。







竹林に萌黄色の若竹が見られた。

今までしとしとと降っていた秩父盆地の雨が上がった。






参道は上り坂なり今年竹



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合歓の花

2018-06-22 | 俳句・夏・植物




小振りなり沼の辺りの合歓の花



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マメ科の落葉高木。

本州の東北以南の山野、河原などに自生する。







六~七月頃、枝先に雄蕊の長い頭状花序を開くが、紅刷毛

に似て美しい。







細かい羽状に並ぶ葉が、夜になると閉じるので、この名が

ある。







岩畳の脇の沼の近くに小振りの合歓の花が咲いていた。

花数も少なく、儚げであった。






花合歓や瀞深緑してゐたる



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靫草(うつぼぐさ)

2018-06-21 | 俳句・夏・植物




岩畳へ下るる径や靫草



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シソ科の多年草。

日当たりのよい山野に自生する。







六~八月頃、茎の先に紫色の唇形の小花を穂状につける。

花の形が弓矢を入れる靫の形に似ていることからこの名が

つけられた。

花の終わった花穂は、枯れて褐色になるので夏枯草(かこ

そう)とも呼ばれる。







秩父の長瀞を訪れた。

雨が降ったり止んだりの天気で、瀞は深い緑色をしていた。







ある旅館の庭には金子兜太の句碑が川を背にして建って

いた。

《猪が来て空気を食べる春の峠 兜太》







川の岩畳へ下りる径の脇に、靫草が群生していた。






靫草の蜜吸つてみぬ促され



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