俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

冴返る

2019-02-13 | 俳句・春・時候




冴返る大樹へと歩を進めゐて




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春先、少し暖かくなりかけた頃に、また寒さがぶり返すことを

いう。







「冴ゆ」は、光、音、色などが澄むことであり、寒さを伴う冬の

季語である。







「冴返る」の寒さにもそうした感じがある。







すなわち、再びの寒気によって心身の澄みわたるような感覚

が呼び覚まされるのである。







大樹を目指して歩いていた。

その時、ぶり返した寒さに思わず身震いした。






靴紐を結び直して冴返る




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早春

2019-02-12 | 俳句・春・時候




早春や門をくぐりて庭園へ




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二月から三月初めの頃をいう。







暦の上では春が立ち、まだ寒さが厳しい中にも、春の息吹が

感じられる。







冬の名残の澄んだ気配もまだある。







景色や生物の営みに明るさや活力が感じられる。







四阿から見える景にも木々や水面に春の息吹が感じられた。






早春の大樹に広き空ありぬ




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春寒

2019-02-11 | 俳句・春・時候




春寒し厚雲の果て山ありて




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立春後の寒さをいう。







「余寒」「冴返る」と同じであるが、それぞれの季語に微妙な

違いがある。







ビルの屋上に出ると、厚い雲が空を覆っていたが、西の果て

にはなだらかな連山が見られた。

春寒しの感があった。






春寒やピザ一枚を買うて出て




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節分草

2019-02-10 | 俳句・春・植物




節分草星の如くに松の下




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キンポウゲ科の多年草。

関東以西の山地の林内に自生する。







二~四月、茎葉の中心に径二センチの梅花に似た白色の

小花を一つつける。

五枚の花びらに見えるのは萼で、本来の花びらは変化して

黄色い蜜腺となっている。







節分の時期に花が開くためにこの名がついた。







赤松の下に節分草が沢山咲いていた。

それはまるで星をちりばめたようであった。






節分草かしづく如く屈みけり




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春浅し

2019-02-09 | 俳句・春・時候




春浅し川面明るく日を返し




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暦の上では春となったものの、実際にはまだ寒い時期で

ある。







そんな中にわずかに春らしい気配がただよう。







よく見ると、草が萌え出、木の芽が少しずつ膨らんでいる。







川面が日を明るく返していた。

やはり春になった感がした。






浅春や木の影少し淡くなり




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