俳句の風景

写真と自作の俳句を掲載しています。

早春

2025-02-13 | 俳句・春・時候

 

 

早春やジョギングコース歩く人

 

 

 

 

 

 

立春以後、だいたい二月末頃までをいう。

 

 

 

 

 

 

春になったとはいえ、まだ冬の名残の寒さが目立つ。

 

 

 

 

 

 

「春浅し」に近く、春早々の気配と、また凛とした空気も感じられる季語である。

 

 

 

 

 

 

早春の気が漂っていた。

そんな中、公園のジョギングコースを歩く人がいた。

 

 

 

 

 

鷺下りてきぬ早春の用水路

 

 

 

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朧月

2025-02-12 | 俳句・春・天文

 

 

気がつけば真夜となりけり朧月

 

 

 

 

 

 

朧に霞んだ春の月をいう。

ヴェールのような薄雲が広がる夜には、月は雲を通して朧に見え、暈がかかることも多い。

宵には春満月が綺麗に見えていたが、後で写真を撮ろうと思ってすっかり忘れてしまった。

真夜中に気づいて見上げたら、薄雲があっという間に広がり、朧月になってしまった。

 

 

 

 

 

ファックスは訃報なりしよ月おぼろ

 

 

 

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春の日

2025-02-11 | 俳句・春・天文

 

 

春の日や農家に隣る霊園も

 

 

 

 

 

 

「春の日」には春の太陽をさす場合と、春の一日をいう場合とがある。

 

 

 

 

 

 

俳句で「春の日」と詠むと、そのどちらか明確でない場合があるが、春の日差しは明るくうららかであり、春の一日は永くのどかなものとして詠まれているようである。

 

 

 

 

 

 

「春日影」は春の日差しをいう。

 

 

 

 

 

 

農家の隣に霊園があった。

その園霊園にも春の日が遍く差していた。

 

 

 

 

 

明日も生きむ春の夕日に向ひゐて

 

 

 

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春の雲

2025-02-10 | 俳句・春・天文

 

 

歩いても先ある道や春の雲

 

 

 

 

 

 

春は気圧の谷や低気圧が次々と通過するため、雲が発生しやすい。

 

 

 

 

 

 

春の雲の代表には、淡い白色のベール状の巻層雲、やや濃い灰色の高層雲があるが、いずれも薄く広がる。

 

 

 

 

 

 

また、春らしいふんわりとした綿雲が浮かぶことがある。

 

 

 

 

 

 

歩いても歩いてもその先に道がある。

歩いてきた空、向かう先の空に春の白雲が浮かんでいた。

 

 

 

 

 

春の雲没日に染まり始めけり

 

 

 

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春北風(はるきた)

2025-02-09 | 俳句・春・天文

 

 

春北風や鴉十羽の流されて

 

 

 

 

 

 

春になっても低気圧の影響により、一時的に西高東低の冬型の気圧配置に戻ることがある。

 

 

 

 

 

 

俳句では、この時に吹く北西風を「春北風(はるきた)」と呼ぶ。

 

 

 

 

 

 

「ならい」は、東日本の太平洋側、特に関東地方で吹く冬の季節風の呼び名であるが、春先にも吹き、これを「春北風(はるならい)」という。

 

 

 

 

 

 

春北風が強く吹いていた。

寺の森に棲む鴉たちが、その春北風に流されていた。

 

 

 

 

 

薄墨の夕べの富士や春ならひ

 

 

 

コメント (2)
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