毎日がちょっとぼうけん

日本に戻り、晴耕雨読の日々を綴ります

「4年生最後の授業に『はだしのゲン』を観た」No.1544

2015-12-23 22:58:15 | 日本語

今日は大気汚染は中度(180)で、たいしたことなかったのですが、

濃霧が発生し、またしても前が見えません。

朝10時、キャンパスの様子です。

いったいここどこ?状態。記憶を頼りに直進しましたよ。

ようやく、外国語学部のビルに到着~。p.m.2.5と勘違いしている子もいました。

 

一学期がいよいよ終盤を迎えています。

学期末試験は、授業最後の日にできる「お気楽科目」(と私が名づけている)と、

一月の大学試験週間に実施するものがあり、

私の受け持っている科目では2年「日本国家概況」、3年「日本文学史」の2つが、

試験週間に実施すると通達がありました。

(しかし、何日の何時間目とか詳細は知らせてくれないのです。

これが中国伝統の方式と言うのでしょうか。

根掘り葉掘り聞かないと情報は入手できません)。


今日は、4年生の「商務日語」が実質的に最後の授業になりました。

以前から、各学年に紹介したくて大阪から持参したアニメ『はだしのゲン』を

鑑賞する機会は今日をおいてありません。

4年の授業は1学期だけで、

来学期は就活や進学などで中国全土に散っていくのです。

まさに大海にたった一人で小舟を漕いで出ていく雰囲気です。


さて、アニメは真崎守監督1983年制作の古典的名作です。

江西財経大学では実写版を観ましたが、その中では、

戦争反対を言うことが当時の社会でどれほど袋叩きにあっていたかを

いくつかのシーンで表していました。

今日のアニメでは、もっぱら戦争中の庶民の困窮と原爆被害の酷さを描いていました。

もちろん、麦のようにたくましく、困難に押し潰されずに生きるゲンたちの姿も、

随所で学生たちの共感の笑いを誘っていました。

(例えばゲンと進次のサツマイモ争奪戦や、鯉を盗みに行くときの行進など)。

私は、途中つい夢中で画面を追い、ボロボロ泣いて終わるのが常ですが、

今日も、学生の表情を見ていたのは始めだけで、

いつものように、ハッと気がついたら、もう終わりでした。

しかし、学生たちの何人もが泣きはらした顔をしているので

(ああ、親身になって観てくれたんだ)と分かりました。

「感想を書いて」と言うと、皆ゲゲッという表情を見せましたけどね(笑)。

印象的な場面だけでもいいので、

数行の簡単な感想を書いてテストの日に持参してね、と頼み、

何人かと一緒に新しい食堂へ昼ご飯を食べに行きました。

そこにはクマのぬいぐるみがお客さんにサービスしていました。

張燕さんが「絶対リラックマですよ」と主張するのですが、

どっか違う気がするんです……。

 

 

 

 

コメント
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